
一つは、前回の「旅日記」で取り上げた中禅寺湖と水沼駅へのバイク旅です。いろは坂で辟易し、中禅寺湖に到着して(寒さで)震え、帰りにはナビに使っていたタブレットが(熱さで)ダウンしたというやつです。
もう一つが、今回取り上げる旅、「鉄道大回り乗車」です。
この「鉄道大回り乗車」は、実は私が高校生の頃から、時折やっていたことです。鉄道に詳しい友人から、「乗車料金は、最短ルートでも、わざと遠回りしたルートでも、同じ料金だ」という話を聞き、以来、鉄道を利用する用事があって、且つ、時間があるときに、ルートを決めて、やっているのです。ルールは一つで、重複しないこと。ルールを破ることになるからです。
確か、このブログでは前回の大回り乗車について取り上げていたかと思います。上野から常磐線に乗って友部まで行き、そこから水戸線、両毛線と乗り継いで高崎に行くというルートです。
今回はと言うと、高崎から八高線で高麗川、八王子に行き、横浜線で橋本に、そこから相模線で茅ヶ崎に行きます。
なお、ここで明かすルートは、私が実際に乗った大回りルートの中の一部です。理由はまあ、いろいろと、ね。ただ、スタートが高崎だというのは本当です。それには理由があり、後述します。
さて、まずは高崎に向かうところから始まるのですが、ここでまさかのアクシデントが発生します。
電車が間もなく終点の高崎に着くというまさにその時のことでした。もう新幹線の下をくぐり、カーブに差し掛かって、私が乗っていた車両からは高崎駅のホームが見えていました。えらくゆっくり走るなぁと思っていたら、ついには停車してしまったのです。
その後車内放送で、上越線の井野~新前橋で踏切の安全確認をしているため、運転見合わせをしているということが明かされました。リアルタイムで聞いていると、どうやら上越線の列車が止まった位置から踏切まで少し離れているようで、「踏切の異常を知らせる云々・・・」から「現在、踏切で安全確認を云々・・・」の放送が流れるまでに約10分くらい、いや、厳密には10分経っていないのですが、大体7~8分くらいだったと思います、とにかく、およそ10分、間があったのです。
結局、異常は無く、安全の確認が取れたということで、乗っていた列車は15分遅れで高崎駅に入線しました。
上越線の異常なら、今まさに乗っている高崎線は関係ないのではないかと思うのですが、これからその列車が入ろうという高崎駅2番線ホームに、上越線が出発できずに残っていたのです。そのため、高崎線にも影響は出ましたし、線路を共にする両毛線、吾妻線にも多少の影響は出たでしょう。ただ、最も影響が残ったのは、高崎線だったと思います。それについては後述(#4で)します。
高崎駅に着きました。私は一度、そこで改札を抜けます。朝ごはんを食べに「そば処吉野家」に行き、ついでに本屋さんで何か本を探すというのが表向きの理由です。
ですが、滞在時間は1時間程度で、到着が遅れたので本当に1時間あるかどうかという短さになり、無駄な行動であるかのように思われるかもしれません。
高崎と言えば、達磨寺や白衣観音、その他さまざまな観光名所やショッピング施設も充実しています。それをたったの1時間の滞在時間とは、「路線バスの旅じゃあるまいし・・・」と呆れてしまう方もいることでしょう。ですが、そうしないといけない理由があるのです。
大回り乗車の基本ルール、「重複してはいけない」というのを順守するためです。
本当は、倉賀野駅で降りて、そこから次の八高線に乗ればいいのですが、どうせ乗るなら始発駅から乗りたいのです。ですが、そうすると乗車区間が重複してしまい、家の最寄り駅からもう一つの最寄り駅までの最少金額しか支払わないとなると、ルール違反になってしまうのです。まあ、昔ながらの切符だったらいざ知らず、今はSUICAなのだから、よほど厳重にチェックしている駅員でない限り、重複乗車は見抜けないのではないだろうか?とも思うのですが、一人ひとりが意識的に、ルールを守るようにしないと、今後大回り乗車が黙認されなくなってしまうかもしれないので、後ろめたさを残さずに、堂々と、重複していないルートを証明するために、今回、わざと高崎駅で一度改札を通ったのです。むろん、そうすることで、倉賀野で乗り換えるのに比べると、ずいぶんと運賃が高くなりましたが、まあ、たまには良いでしょう。バイクや軽トラに乗るようになってから、あまり電車に乗らなくなっていたので。
というわけで、高崎駅で改札を抜けて、駅の施設から出ることなく、牛丼とぶっかけそばのセットを食べて、本屋さんでマンガと新書を買って、改札を出てから30分程度で再び改札を通ってコンコースに入りました。おそらくこの先の行程では昼ごはんが買えないかもしれないので、ここでお昼に食べる弁当を買って、八高線のホームに向かいます。
高崎駅における八高線のホーム、実は少し変わっています。1つのホームに3つの番線があるのです。基本は2番線と4番線となり、3番線は4番線側の倉賀野寄りに、ホームの幅が半分くらいに狭くなった状態で伸びているのです。3番線の線路はホームの4番線側にぶつかるような構造になっているのです。
こればかりはなかなか言葉じゃ説明に手間取るので、JR東日本ホームページなどを利用して高崎駅構内図(https://www.jreast.co.jp/estation/stations/934.html )をご確認いただくことにします。
ただ、「少し変わっている」とは記しましたが、もしかすると全国的に見ると、それほど珍しいものではないのかもしれません。確か、大学時代に一度だけ熊本に行ったのですが、その時訪れた八代駅にも、同じような構造あった気がします。厳密にはちょっと違うのですが。ただ、私にとってはその2駅でしか見たことが無いので、珍しいと感じたのです。
八高線はすでにホームに停まっていました(冒頭の画像)。ですが、ドアは開いておらず、行き先表示板も「高崎」と「TAKASAKI」を交互に表示していました。
車内には「八高線の写真展」みたいなものが催されていて、これは発車を待つ間だけでも、見物しようかと思っていたのですが、列車はそのままドアを開くことなく、ホームを去っていきました。どうやら、回送列車だったようです。
ただ、程なくして、折り返し列車がやってきました。それこそが、今回乗る予定だった、朝8時54分発の高麗川行きです。
実は今回、一つの試みを考えていました。それは、車窓風景の撮影です。
毎晩のように、私は普段乗らない、あるいは地域的な理由や用事が無くてそもそも関東圏内でも乗る機会のない路線の車窓風景や前面展望をネットの動画で見ているのですが、それを見ているうちに、また昨年買ったタブレットが結構な高画質での動画撮影が可能だということもあって、いつか自分が乗った列車の車窓風景を動画に残して見たいと思うようになったのです。ネットに上げるかどうかは別として。
ただ、タブレットでの撮影になるのですが、そこには課題があります。一つに、連続撮影時間が20分に満たないということです。大体18分あるかないかというところです。となると、何度か駅の停車中に一度録画を止めて、改めて録画し直す必要が出てきます。
また一つにはバッテリーの持ちです。データ使用量の兼ね合いでゲームをやっているのですが、ゲームによっては見る見るうちにバッテリー残量が減っていくものもあります。動画の撮影となると、バッテリーがどれだけ持つのかという懸念があります。
最後に、タブレットの熱です。バッテリーの消耗が激しいと、熱をかなり発するのです。その結果、タブレット自体も高温となり、場合によっては強制的にシャットダウンしてしまうのです。これは、前回の旅日記でも触れました。バイクのタンクバッグの中にタブレットを入れて、バッテリーから給電しながらナビに使っていると、バッテリーへの電気の流れに起因する発熱と日差しのダブルパンチでタブレットが高温になって、シャットダウンしたという話です。動画撮影も、イメージ的には結構バッテリーを消耗するはずです。となると、熱を持って、撮影中にシャットダウンとなるのではないかという懸念があったのです。
そして他にも、タブレットに関係ないところでの懸念材料はあります。ネットの動画を見ると、八高線に関連するものとしては、多くが高麗川発高崎行きのもので、また車窓風景も高崎方面に向かうと右手側(平地側)というのが多いので、私としては、高麗川方面に向かって右手、つまりは山側の撮影をしたいと思うのですが、そうなると、4人掛けのボックス席に座ることになります。さすがに誰かが近くにいると、気持ち的にやりづらいので、果たして最後までできるかという心配がありました。
加えて、子どもの騒ぎ声です。むろん、子どもに限らず、大人だって、馬鹿騒ぎすれば耳触りも甚だしいのですが、後で振り返るために動画を見るときに、耳が痛くなるような騒ぎ声が入るのは嫌だなぁ・・・というのが本音です。とにかく、理由は何であれ、騒がしい状態だったら、撮影はダメだな・・・と思っていたのです。状況を見て、撮影するかどうかは考えようという結論に至りました。
そして、到着した八高線に乗り込むと、少なくとも一番最後の懸念は杞憂でした。そもそも、高崎駅から乗り込むお客さんが、そんなに多くなかったのです。
高崎駅にやってくる八高線は大勢の人が乗っているのですが、逆方向はその光景を見た後だとビックリするくらいに対照的なのです。そのため、少なくとも最初の時点では、最後から2番目の懸念も消えました。
となると、撮影決行となるのですが、とりあえず、どのタイミングで撮影を切り替えるかというのを、タブレットで列車の運行時刻を調べながら大まかに決めて、画面の明るさは最小限にして、少しでもタブレットのバッテリー消耗を抑えるように設定しました。
驚いたのは、最初に表示されていた動画撮影残時間が、八高線の高崎~高麗川の所要時間よりも短かったのですが、撮影を始めてみると、その残時間の減りが鈍くて、後の話になるのですが、高麗川に着く頃には、最初に表示されていた残時間の半分も減っていなかったのです。むろん、途中の児玉駅や寄居駅での停車時間がやたら長いので、その停車時間はカットしているのですが、それにしたって、一体あの残時間は何を表わしていたのかと疑問に思うくらいにずれたのです。
そんな具合に準備を整えて、いよいよ時刻は8時54分になりました。(#2に続く。#2は5月22日掲出いたします)