今回は小説…とするには違和感がありますが、まあ、活字です。その名もズバリ、『動物の値段』です。
このタイトルだけだと、何やら動物を愛してやまない人たちから白い目で見られそうですが、そもそも人間はあらゆるものに値段をつけたがります。聞いた話では、これまで歩んできた人生から、その人の値段をつけるというのがあったとか。その対象の一つに動物が入っているだけにすぎないと考えれば、はじめに受けた衝撃はある程度緩和されるのではないかと思います。
さて、この作品の内容ですが、単刀直入に記すと、さまざまな動物の値段を明らかにしています。
ただ、単純に値段を明らかにするのではなく、その値段をつける根拠がしっかりとつづられています。ある動物は捕獲するのが大変であったり、また別の動物は捕獲こそ簡単にできるけれど、日本に輸送する際に細心の注意を払わなければならなかったり、あるいはその途中で半分くらいが死んでしまったり…。ワシントン条約付属書気乏催?垢襪燭畩Χ伴莪悊禁止されているものもいます。そういうものは学術目的で輸入する際の値段が出ています(たとえば、動物園とか…)。
そして、これはあくまで、「何だ、これくらいの値段なら買えるじゃん」といった考えを促すためのものではありません。作者の白輪さんは動物輸入商で、その立場からこうした動物の扱いがいかに大変かがつづられています。ペットとして飼うのがどんなに現実離れしていることかがよくわかります。一方で、比較的買いやすい動物も扱っていますが、そういったものも、たとえば都道府県知事の許可が必要であったり、逃走した際に誰が買っているのかがすぐにわかるようにICチップを埋め込まなければならなかったり、さらに飼う以前にかかる費用(輸送費、検疫を受ける間のいろいろな手間賃など)も負担しなければならなかったりもするのです。
こうした動物の輸入の裏事情だけでなく、貴重な動物の密猟などの実態にも触れています。特に、ワシントン条約によりその動物が貴重なものと判断されることで、価値を余計に上げてしまい、人の欲をそそるという指摘には、この本を読むまで思いも至りませんでしたが、読んでみてすぐに納得しました。条約に掲載されることで「規制しなければならない」ということになり、その動物がいかに貴重かということを証明してしまい、取引価格が跳ね上がってしまうというのです。結果、国際取引が盛んになるというのです。
こうした見解は、動物輸入を生業とする人の立場でないとできないものです。動物に値段をつけているという見方は二の次にして、取り上げられている動物がいかにして輸入されているのかや、その動物が置かれている現状がどうなのかといったことに着目すべきだと私は思います。
ということで今回は『動物の値段』という本を取り上げましたが、先入観(つまり、タイトル)にとらわれず、その内容を読まれることをお勧めします。どんな形にせよ、興味をもたれた方は是非一読を。
このタイトルだけだと、何やら動物を愛してやまない人たちから白い目で見られそうですが、そもそも人間はあらゆるものに値段をつけたがります。聞いた話では、これまで歩んできた人生から、その人の値段をつけるというのがあったとか。その対象の一つに動物が入っているだけにすぎないと考えれば、はじめに受けた衝撃はある程度緩和されるのではないかと思います。
さて、この作品の内容ですが、単刀直入に記すと、さまざまな動物の値段を明らかにしています。
ただ、単純に値段を明らかにするのではなく、その値段をつける根拠がしっかりとつづられています。ある動物は捕獲するのが大変であったり、また別の動物は捕獲こそ簡単にできるけれど、日本に輸送する際に細心の注意を払わなければならなかったり、あるいはその途中で半分くらいが死んでしまったり…。ワシントン条約付属書気乏催?垢襪燭畩Χ伴莪悊禁止されているものもいます。そういうものは学術目的で輸入する際の値段が出ています(たとえば、動物園とか…)。
そして、これはあくまで、「何だ、これくらいの値段なら買えるじゃん」といった考えを促すためのものではありません。作者の白輪さんは動物輸入商で、その立場からこうした動物の扱いがいかに大変かがつづられています。ペットとして飼うのがどんなに現実離れしていることかがよくわかります。一方で、比較的買いやすい動物も扱っていますが、そういったものも、たとえば都道府県知事の許可が必要であったり、逃走した際に誰が買っているのかがすぐにわかるようにICチップを埋め込まなければならなかったり、さらに飼う以前にかかる費用(輸送費、検疫を受ける間のいろいろな手間賃など)も負担しなければならなかったりもするのです。
こうした動物の輸入の裏事情だけでなく、貴重な動物の密猟などの実態にも触れています。特に、ワシントン条約によりその動物が貴重なものと判断されることで、価値を余計に上げてしまい、人の欲をそそるという指摘には、この本を読むまで思いも至りませんでしたが、読んでみてすぐに納得しました。条約に掲載されることで「規制しなければならない」ということになり、その動物がいかに貴重かということを証明してしまい、取引価格が跳ね上がってしまうというのです。結果、国際取引が盛んになるというのです。
こうした見解は、動物輸入を生業とする人の立場でないとできないものです。動物に値段をつけているという見方は二の次にして、取り上げられている動物がいかにして輸入されているのかや、その動物が置かれている現状がどうなのかといったことに着目すべきだと私は思います。
ということで今回は『動物の値段』という本を取り上げましたが、先入観(つまり、タイトル)にとらわれず、その内容を読まれることをお勧めします。どんな形にせよ、興味をもたれた方は是非一読を。