今回取り上げるのは、『あずみ』です。今でも連載が続く、小山ゆうさんの作品です。実は私はまだ現在出ている43巻まで読んでいません。しかし、これまで読んだ上での感想は書けるので、ここで取り上げました。
 この話は、江戸時代、徳川幕府安泰のため、反幕府勢力を「枝打ち」すべく育てられたあずみを中心に描かれています。
 内容は本を一読していただければわかると思います。

 私は、この本を読む前に、自分なりの印象を持っていました。漫画雑誌の宣伝を見る限りでは、あずみという主人公は、あらゆる敵をバッタバッタとなぎ倒す、いわば「殺人マシーン」というように思っていました。実際、映画になった際も、最大の売りは「千人斬り(この表現で正しいのかどうかはわかりません)」でした。映画の宣伝も加えて、『あずみ』という漫画は、ものすごく残酷な内容だという印象がありました。
 ところが…。まず最初の頃は、ごく普通(かどうかはわかりません。というのも、山奥で修行をしていたわけですから・・・)の女の子だったのです。そして、その後はあらゆる人たちを、「枝打ち」という名目で殺していくのですが、そうしていくうちに感情を表に出さない人間に・・・なるわけでもなく、かといって、殺すことを生きがいとするようになり、3日も間を空けると誰かを斬りたくてうずうずしてしまう・・・となるわけでもなく、基本的に性格はほとんど変わりません。「枝打ち」のとき以外は、明るく元気な女の子といった感じです。
 もっとも、この話はそれだけではありません。行動を共にした仲間たちが次々と死んでいく中、変化するあずみの心境。「枝打ち」への疑問。そして、家康を殺すあずみ・・・。その後も出会いと別れを繰り返し・・・。
 上からものを言うと、登場人物の心理描写がしっかりしています。仲間が殺されたときのあずみの怒り、仲間になる男たちがあずみに惚れていく様、挙げると限がありません。しかし、どれも心理的な動きに不自然な点がありません。十分ありえる心情の変化なのです。
 心理描写についてはこれくらいにして、内容について少し触れます。内容は江戸初期の幕政が関わっています。といっても、オリジナルです。例えば、家康が死んだのは、あずみに殺されたからとかがそれです。それらは「フィクション」なのですが、しかし「これが真相だ」と何も知らない状態で聞くと、「なるほど、そういった裏の話があったのか」と思ってしまうほど、リアリティーがあります。

 正直、今回はかなり記事の作成に戸惑いました。内容は大変面白いのですが、いざ感想となると、書くのに困りました。感想がこの一言に尽きるからです。何故面白いのか、どこが面白いのか・・・。困ったのにはわけがあります。一つは私の文章力がないためです。ついでに表現力がないためです。そして何より、ブックオフで少しずつ買って読んだのですが、3冊読んで2週間空き、4冊読んで1週間空き・・・といったことの繰り返しで、内容を忘れてしまったりしたので、どこを取り上げるべきか判断が付かなかったためです。
 この感想では、「あずみって、どんな作品?」とか、「結局、面白いの?面白くないの?」とか思った人がいることでしょう。そう思った方、ぜひ一読を。私が言えるのは、それだけです。