日本人というのは、メディアリテラシーが未熟だといわれています。私もその一人です。この話を聞いたあと、自分なりに気をつけて、ニュースなどを見ているつもりでしたが、メディアの思う壺にまんまとはまってしまいました。
 というのも、先日党首会談で話し合われた「大連立政権」についての話で、私はこのブログ内で「大きな与党ができてしまったら、民主的な政治が運営されないのではないか」という懸念と、「二大政党制での話し合いを軸とした民主政治は維持されるべき」と、持論を展開しました。また、テレビのニュースなどでも「大与党の形成による、独裁的な政治」を懸念する意見があちこちで出てきていました。
 しかし、私がこの場で展開した持論というのは、「メディアでもこう言っているのだから、間違いではないだろう」という根拠はあったのですが、要はそれだけであったのです。まさに、メディアの狙い通りの考えを展開していたことになるのです。
 こんなことを突然、ここで記したのは、実は今日、メディアリテラシーを教わった先生の授業でのこと、このニュースについての話があったのです。
「大連立を批判しているが、何も躍起になって反対することはない」
との持論を先生は展開したのです。それだけなら反論もできるのですが、先生は更に、韓国での出来事を例に挙げ、大連立によって政権を奪うということもありうると話しました。先生は韓国の人なのですが、いろいろなテレビ番組(主に討論番組、もちろん日本のテレビのです)に出演しているので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、ここでは名前は出しません。
 話を戻して、その例というのが、韓国の大統領についての話で、ノ・テウ大統領とキム・ヨンサムさんが手を組み、大与党を形成し、対するキム・デジュンさんを抑えて大統領になったという、過去の大統領選での動きでした。この例を挙げ、今回の「自民・民主大連合」の話は、何か考えがあったのではないかと指摘しました。
 確かに、この話を聞いたとき、メディアの多くは「大連立反対」といった声を大きく取り上げていて、小沢さんが即刻「大連立などしない」と返答せずに、なぜ一度、党にそのことを持ち帰ったのかという理由に全くといっていいほど触れられていません。民主党の政権獲得の一つの手段としての「大連立」はありなのではないかというのが、先生の話でした。
 私は、この話を聞いても、やはり「大連立」に対して抵抗を感じていますが、しかし小沢さんが一度党に戻って、「大連立を提案された」旨を報告したのは、何が狙いであったのかを、どこも取り上げていないことに気付きました。「大連立」を経て、政権獲得後に分割という策略があったのかもしれません。もっとも、その真意を知るのは、小沢さんだけですが・・・。
 今日は『水戸黄門』を中止して、小沢さんの記者会見をTBSは報じています。その辺の説明があれば、我々の小沢さんの見方が、また変わるかもしれません。
 いずれにせよ、対立を煽るメディアのやり方に、先生は若干不快感を示していました。あおりを受けていた私がここで記すのも何なのですが、今回の報道では、(自民と民主の)対立を煽りすぎて、物事の実体をぼかしすぎているように思えました。特に、メディアリテラシーの能力が低い、私を含めた日本人は、そのぼかしも含めて「事実」として捉えがちになってしまいます。そのため、物事の本質になかなか気付きにくくなってしまっているのです。
 どこかのメディア(インターネット番組でもいいのですが)で、視聴率に左右されない、ぼかしの少ない報道をして欲しいものですが、できない相談なのでしょうか?