物語を、書き溜めている。

どこに出すわけでもない物語を。

前から猫の物語を書きたくて、

猫の物語と言っても、猫の目線から見た人間の話だけれど、

とにかく、ただただ書き溜めている。

ここに載せるのは嫌だなと思い、、

そんな事言うと、さぞ素晴らしい作品なのでしょう、と思うかもしれないが、駄文だからだ。

書いてるうちに上達するかもしれないが、今のところ駄文以外の何物でもない。

そもそも、物書きの才能がない。

「そんなことないですよ!」

とか、

「ぜひ読みたいです!」

という意見欲しさではなく、

書いててわかるのだ。

という表現すら、自信の表れみたいに見えるので嫌になる。

本当に、文才がない。


サンシャインの坂田君が本を出す。

やっとだ。やっと。

これはもう、陰ながら願い続け、有能な編集者、出版社はいないのかと思い続けていた。

年末か、今年の頭ぐらいに、坂田君から、

「実は、本出すんですよ」

と聞いて、

大好きなアーティストがやっと新作を発表した、

みたいな気持ちになった。


坂田君が書く文章は、坂田君の話なのだけれど、みんなが坂田君になれるところが好きだ。

「これはあなたの物語」

ではなく、坂田君の物語、なのだ。

でも、

「ああ、自分もあんな事あったな」

と、想いを馳せる。

僕は知り合いじゃない頃から坂田君のブログを読んでいて、このブログという誰でも出来るお手軽なコンテンツで、初めて、泣いた。

この間ライブで冗談ぽく、

「ブログ読んでから、公園に行って缶ビール飲んだ」

と言ったが、本当にそうした。

公園でもう一度読んで、また泣いた。


坂田君の本を読んだら、また泣くのだろう。

単純に、涙もろくなっただけかもしれない。


さわさわ。