この26日の事、
私が今月はじめにご縁あってアクロバット飛行機の
同乗体験をすることになり、その時パイロットをしていただいた、
元F15ドライバーで、現チーフパイロットの小宮さんが、
整備上がりの機体のテスト飛行で離陸したあと富士川沖で
消息を絶ちました。
その後、海上で機体は見つかりましたが、
小宮さんは未だ見つかっていません。
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『死んでも文句は、いいません』
私が同乗したその日、妻子のいる前で、
こんな一文が書かれている誓約書にサインをするのは、
生涯4回目の日でした。
飛行前のブリーフィングで、今回の演目をレクチャーいただきながら、
緊急時の脱出方法も、丁寧かつ余計な不安を与えることなく
教えていただきました。
『高度200mあれば、パラシュートは余裕で開くから・・・』
この方の操縦なら仮に何かあっても、生きて帰ってこれる。
そう思えるだけの安心感のオーラが小宮さんにはありました。
小宮さんはきっと、そういう状況ではなかったのでしょう。
そして機体の不備でも。
バーティゴ、空間識失調。
一瞬、そんな言葉が頭をよぎりました。
どんなにベテランになっても陥る時があるという、その症状。
それでも決して、回復、克服できない訳でもないという。
まだすべてが確定したわけではありません。
311の津波後、何日も屋根の上で漂った人や犬だっていました。
まして今は夏です。夏の海です。
奇跡を信じて、
祈りだけはもう少し続けます。