Jリーグ第14節FC東京はホームで柏レイソルと対戦しました。
FC東京は前節終了時点で5位と好位置をキープしていますが、僕の個人的な興味は、同チームの監督がJリーグ初のイタリア人監督であること…
…そして、第12節の浦和戦を除いて全て1点差以内のゲームを演じているというイタリア人監督らしい(?)結果を残しているという点にありました。
対する柏はリーグ戦では未だ調子が上がらないものの、ACLではベスト8進出を決めるなどもともと力があるチームで、好ゲームが期待されるカードでした。
東京は4-3-2-1の“クリスマスツリー型”の布陣を敷き、4-1-4-1の布陣を敷いた柏と対峙しました。
試合は前半21分に東京の中心選手の一人である米本選手が負傷退場となり、フィッカデンティ監督はここでシステムを4-4-2に変更しました。
これはアクシデントにより選手たちが混乱することを避けるため、柏対策の布陣ではなく最もベーシックな布陣に変更したものと思われます。
この意図していなかったシステム変更は、結果的に東京にとって好ましい影響を与え、攻撃にリズムが生じた東京は…
…前半のうちに先制して試合を優位に進めます。
ハーフタイムのコメントで、フィッカデンティ監督は、このシステムに手応えを感じたのかこの1点を守り切って勝利することを目指すかのような発言をします。
いかにもイタリア人監督らしい発言だなぁ(笑)と思いましたが…
…この発言から僕は「勝ち点3を取るのに必要なことは2点目を取りに行くことではなく、失点をしないことである」という彼の意図を感じました。
しかしながら試合はそう簡単には終わらず、後半柏はペナルティエリア内でのファールでPKを獲得し、これをレアンドロ選手が確実に決めて同点に追いつきます。
…ところがすぐに武藤選手がペナルティエリア内でファールを獲得してPKを決め、これが決勝点となりました。
この場面では、今日の主審からはPKを取りやすいという武藤選手の好判断と好チャレンジが決勝点を生んだように思います。
ですが、個人的に興味深かった同点となった場面で、柏が選手交代によって攻撃のテンポを上げようとしたのに対して…
…東京のフィッカデンティ監督は動く気配を見せず戦況を見守り続けたという点で…
…アクシデントによる変更であったとはいえ、機能していたシステムを変更して攻撃にシフトすべきか…
…あるいはリスクを考え、勝ち点1も視野に入れて闘うべきかを見極めようとする指揮官としての冷静な姿勢がそこにあったように思います。
僕のような素人は試合を勝敗でしか見ようとしませんが、彼から勝ち点を考慮に入れながら戦況を分析するというプロのひとつのあり方を教えられたような気がしました。
FC東京 2-1 柏レイソル
Hasta la vista ^_^