複数のアポを回すことで小遣いを稼ぐ方かもとの疑念を持ったまま、待つこと10分。予定の時間を少し遅れて彼女は現れました。
ワンピース姿てすが、先ほどチラッと見かけた後ろ姿の方かどうか、エンゾは目が悪いため、そのデザインを見ても判別がつきません。
話を始めると就職をきっかけに一人暮らしをはじめたが、家賃含めるとほぼ均衡であり、余裕がないとのこと。
出身地の方言、イントネーションは全く抜けておらず、話の信憑性はありそうです。よく話し、また相槌も間髪入れずにうってくるため、会話が弾みます。
会えるタイミングや頻度、今後の関係についての希望などについて、一通りのやり取りを終えました。連絡先の交換し店を出ると、お礼の一言と、またお会いしたいです、との一言が。
私としてもやり取りそのものはスムーズだったので、悪い感触ではありませんでした。
しかし、次の一言が胸に刺さります。
「私、隣の薬局に寄っていきますね」
店を出て、すぐに別れるのは私も望むところだし、何なら顔合わせの時は会計中に姿を消してくれて構いません。
ただ、この時だけは、やはりこの子は次のアポも入れていて、すぐにまた、元のカフェに戻るんじゃないだろうか、との疑念が沸いたのでした。
つづく