『君へ心込めて』からの第二部。

チケットや今年のポスターの写真にも写っているストールをかけて出てこられた舟木さん。




この日は寒かったので一部とは違い暖かそうに見えてちょっとホッとしました。

『花咲く乙女たち』『東京は恋する』『北国の街』『哀愁の夜』『高原のお嬢さん』

どれも映画化された歌の数々。

舟木さんの豊かな歌声は言うまでもなく

曲のイメージぴったりの照明の素晴らしさに見惚れました。

この日はメンバーとのからみもあまりなく

トークも少なく歌に専念してらした感じがしました。

長野県人は真面目だから冗談通じないというイメージがあるのかしらと思ったりした私でした(^_^ゞ

もう1つのデビュー曲として歌われた『高校三年生』のB面の『水色の人』

歌い終わった後に

「何々の人というのは僕らがデビューした頃には『長崎の人』『函館の人』等色々とあった。

僕の歌にも2,3曲あって(それぞれ理由をあげられて)
『紫の人』『たそがれの人』は
分かるけれど
一番わからないのはこの『水色の人』。」

というお話をされてました。

「一時、流行歌は演歌と結び付いて言われたけれど

Jポップと言われるものだって時代を反映するのだからやはり流行歌と言える。

その時々によって流行歌の捉え方が変化してきている。」

と話され

「僕は流行歌手。」

と、はっきり仰ってました。

私も流行歌と言う言葉が一番しっくりきます。

時代を彩った流行歌は時を経ても同じ時代を生きた世代にはいつまでも色褪せず

「不易流行」と言っても過言ではないでしょう。

青春歌謡というのはいつ頃から言われてきたのかというお話に。

「学生服を着た奴(笑)が歌ったのも青春歌謡じゃないのか、と言うと
あれは学園歌謡だと言われる。」とも。

その青春歌謡として歌われたのが

『山のかなたに』『あいつと私』『雨の中に消えて』

これらは石坂洋次郎三部作のTVドラマの主題歌ですね。

『山のかなたに』と『あいつと私』は舟木さんはゲスト出演でしたが

『雨の中に消えて』はレギュラー出演されていて

通っていた病院の待合室のTVで見ていた想い出深いドラマでした。 

3曲を一緒に歌われたことも嬉しかったけれど

日活で最後に撮った映画の主題歌『青春の鐘』も合わせて聞けたのは

どれも大好きな曲だけに、この流れも秀逸でした。

『みんな旅人』からの学園ソングは

『あゝ青春の胸の血は』『修学旅行』『仲間たち』『君たちがいて僕がいた』『高校三年生』『学園広場』

病気がちで病院通いばかりの、決して青春を謳歌したとは言えず

戻りたいとは思わない高校時代ですが

それでも一連の学園ソングを聞くと

甘酸っぱい感傷に浸りつつも懐かしい友たちの顔を思い出す一時です。


スタンディングは

『銭形平次』『夏子の季節』

歌の後に

「最初はちゃんと頭の上で手をたたいているけれど段々下がってきて盆躍りになる。明日腕が痛くなっても知りませんよ。」

と舟木さん。

幸い腕は痛くならずにすみました(^o^)

そして、ステージで聞けることを楽しみにしていた

『少年いろの空』

就職した年の4月に出たこの曲には随分心を救われたものでした。

久しぶりに聞くことができたこの曲。

あの爽やかなレコードジャケットの色にも似た

青い海や空が目の前に浮かんでは消えていく錯覚に陥りそうな灯りとも相まって

哀愁漂う舟木さんの歌声に感動して目頭が熱くなりました。

アンコールの幕が開いて出てらした舟木さん。

「これから先、どれだけ歌えるか。皆さんにお聞かせできる曲はどんな曲がいいんだろうと考えたてもわからないけれど
こんな曲がお届けできたらいいなと思っている。」

と前置きして歌われた

『浮世まかせ』

3番の時、少し上を向かれて感慨深そうに、でも

情感豊かに朗々と歌いあげられたその姿が

今も鮮やかに目に浮かぶ至福のコンサートの一時でした。