昨日から降りだした雪はやはり積もり、娘達は朝早く出勤していきました。

 

 

ただそれほどの積雪ではなく、薄日が射すにつれ徐々に雪は融け始め

 

家の前の道路は随分乾いてきて、ホッとしています。

 

都市圏では雪のために交通網に支障をきたしたというニュースに

 

4年前の大雪のことを思い出し、その時のブログを読み返してみました。

 


 

 

実はこの次の日、忘れもしない2月17日は舟木一夫後援会の会員のためだけの

 

”ふれんどコンサート”通称”ふれコン”と称するコンサートの日でした。

 

結婚し子育て中は自分のことは後回し。

 

行きたくてもなかなか行けず、ぐっと我慢の子でした(→o←)ゞ

 

子育てが終了して、やっと行けるようになってからは

 

欠かさず行っていたコンサート。

 

特急あずさが運休したのは数日前でしたので、ギリギリまで

 

何とか動きますようにと淡い期待を持っていたのですが…

 

記録的な豪雪のため、あずさは5日間運休が続き

 

諦めざるを得ない状況に陥ったのでした(ノ_-。)

 

新聞も宅急便も郵便も届かないという前代未聞の状況の中、

 

代わりの方を見つけようにも自分のチケットを友人に送ることもできず、それも不可能。

 

本当に陸の孤島を実感した時でした。

 

この時以来、冬の時期のコンサートチケットは東京の友に預けるようになりました(^^ゞ

 

 

 

さて、”ふれんどコンサート”会員のリクエスト曲が主。オリジナル曲だけでなく、

 

普段舟木さんが歌われないジャンルの曲も歌われるという特別なコンサート。

 

 

それを録音したLPアルバム「ふれんどコンサート 1」

 

 

 

私が知っている限り、ふれコンがLPレコードになっているのは

 

昭和53年2月5日イイノホール収録のこの1枚だけです。

 

 

歌詞カードの表紙

 

 

裏には、舟木さんご自身の「雑記」と題する文章が載っています。

 

 

これを読むと、会報『浮舟』を彷彿とさせますね(^_-)-☆

 

このLP大好きで、よく聞いたものです。

 

当時のLPは、最近CDになって発売されるようになりましたが

 

このLPと『どうしているかい』『舟木一夫の新しい名刺 友情』

 

そして『’75舟木一夫ゴールデンコンサート』はCD化されていません。

 

今は、レコード針が無くなってしまったのでレコードは聞けませんが

 

カセットテープやMDにダビングしてあったので、

 

懐かしくなって、久しぶりに聞いてみました。

 

 

 

第一部は《大衆演劇の心》

 

まず小鳥が囀るが聞こえ、尺八の演奏にのって
 

「父とは母とはいったい何なのだ 

その胸に抱かれその胸で育ってこそ

親は子を思い、子は親を慕うものではないのか

生むことが大切なのではなく育てることが愛情の始まりのはずだ

私を育ててくれた父は梅井多門先生、母は真崎庄三郎先生

他に親などありはしない

私はどこまでも一介の武芸者として生きたい

自源流の剣士としてこの道を究めたい

新吾の望みはそれだけだ」

 

舟木さんのこの台詞から始まる『葵の剣』

 

新吾十番勝負の舞台主題歌です。

 

たぶん、これが若き日の舟木さんの新吾をやられた時の写真かと

 

(違っていたらごめんなさい)。

 

 

<1970年発刊 限定版 『Papyrus』舟木一夫写真集より>

 

 

 

舟木さんは55歳の時、中日劇場で再演なさっていますね。

 

とても50代とは思えない美剣士姿でした。

 

 

先日文庫本の本棚で探していたのはこの原作本(〃∇〃)

 

「じげんりゅう」で打ち込むと「示現流」と表示されますが、これは薩摩剣法だったはず。

 

それを確かめたくて探してみたのでした。

 

 

 

再びLPにもどります(o^-')b

 

<久しぶりに1部の方、大日本ムードでせまろうと・・・

日本的なものをただ日本的なパターンとしてお送りするだけでなくて

日本人のもともとの心みたいなものをお伝えできればいいなと

そういう感じのものをしばらく10年くらい僕はやってませんし

最近はそういう歌もないし、ふれんどコンサートでたまにはいいんじゃないかと…>

 

歌の後は、舟木さんの軽快なトークが入ってます。

 

 

そして武家もの郡司次郎正原作『侍ニッポン』から『あゝ桜田門』

 

”剣じゃきれない天下の流れ 知っていながら俺は行く

新納鶴千代 唇噛めば赤い雪降る桜田門”

 

西沢爽作詞、船村徹作曲

 

これも大好きな歌ですが、この前に「侍ニッポン」と題する

 

春日八郎さんの歌われた映画主題歌もあったのですね。

 

「人を斬るのが侍ならば 恋の未練がなぜ斬れぬ

のびた月代寂しくなでて 新納鶴千代苦笑い」

 

私の世代より一世代前の歌ですが、歌詞を見ると歌えるのは何故(^^;)

 

きっと無意識に聞いていたものが耳に残っていたのでしょう。

 

 

ともあれ、やはり明治座で演られた新納鶴千代の写真。

 

 

<1970年発刊 限定版 『Papyrus』舟木一夫写真集より>

 

 

 

私は残念ながら明治座公演は『魔像』『総司が行く』以外見ていません。

 

その時の話は時間があったらまたいずれ(^^ゞ

 

 

LPはさらに

 

『むらさき小唄』『旅鴉』『明治一代女』

 

『無法松の一生』『姿三四郎』『湯島の白梅』

 

と続きます。

 

舟木さんを弱々しいというイメージでとらえている方には意外かもしれませんが

 

舟木さんの本質は見かけと違い、男の中の男という感じで実に骨っぽい(^_-)-☆

 

『無法松の一生』や『姿三四郎』も、その世界観を見事に表しています。

 

 

余談ながら、舟木さんの歌われる『王将』は絶品。

 

ファンの中でも好きな方は多いのではないでしょうか。

 

 

何を歌ってもその人の歌という歌手の方もいますが、

 

舟木さんの場合は、他の人の歌を歌っても自分のものにしてしまい

 

元唄とは全然違う、その歌の良さを感じさせてくれるのです。

 

『明治一代女』や『湯島の白梅』は言うまでもなく新派の代表的なお芝居。

 

舟木さんとも共演の多かった故英太郎さんのために書かれた

 

『英もよう』にも

 

新派の舞台を彷彿とさせるような歌詞がありましたっけ。

 

これは後援会のテーマとして舟木さんがつくられた

 

『季節かさねて』のシングルレコードのB面。

 

 

  

 

 

 

時代劇に精通する舟木さんならではの美しい言葉の数々が綴られています。

 

私が特に好きなのは3番の

 

”足袋のこはぜに 涙を止めて

うすい灯りの楽屋を出れば

「湯島の境内(ゆしま)」みるよな おぼろ月”

 

風情があって、その夜の情景が見えるようです。

 

 

 

第二部は《リクエストオンステージ》

 

オリジナル曲『春哀し』も含めた現代物が続きます。

 

最後の『酒と泪と男と女』は河島英吾さんの曲。

 

舟木さんが歌うとバラード調でこれもまた良しなのです。

 

曲の途中で入る舟木さんのトーク。

 

<酒と泪と男と女、まあこれは世の中どんなに変わっても切り離しようがないですね。

皆さんの中にも酒の強い方たくさんいらっしゃると思います。

まあ、ほどほどにやって下さい。酒を飲み過ぎて体を良くしたって話は

あまり聞きませんから。女性の方は美容にも大敵でござるぞ。

世の中の憂さを酒だけで捨てきれない方はいちらっとステレオのスイッチ入れて

『その人は昔』やら『愛はまぼろし』やら聞いて頂ければ

(調子がガラッと変わって)

あまく優しく、舟木一夫があなたに語りかけます。

 

照れ笑いした後、

 

また夏のフレンドであいましょう、コロッと雰囲気を変えて賑やかにやりますから。>

 

 

この御茶目なトーク あまく優しく…”の部分が私は特に好きでした。

 

今聞いても自然に笑みがこぼれます(*^.^*)

 

そして再度『酒と泪と男と女』を歌い、コンサートは終わります。

 

 

 

またまた余談ですが、この曲を作られた河島英吾さんが亡くなった

 

2001年の大晦日「紅白歌合戦」で河島さんの生前の映像が映し出され

 

堀内孝雄さんがこの歌を歌われたその元日の未明、父は儚くなりました。

 

後で母から、「パパが好きだった曲だから、この映像が流れた時

 

何となくもうだめかもしれないと思ったんだよね。」と聞き、

 

父がこの曲を生前好きだったということを初めて知ったのでした。

 

 

 

閑話休題

 

40年を経た今聞いても、魅力あふれるコンサートアルバムです(*v.v)。