円冬 | ゴミ箱

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ぱっぱっと景色が変わろうと、貴方は前しか見ていなくて、私のことを振り向いたりして映そうとしない瞳を覗いて、王子様なんていないんだと幼いながら思った。
ネバーランドがあるならば、私に夢を魅せたままでいさせて。
苦い現実なんて見たくないの。
でも、そんなこと無理で、夢の国なんてありはしないのだと解る歳になってしまった私は、貴方に夢を見せてと手を伸ばすの。
貴方の横は太陽がお似合いね?と思いながら、欲しがる私は愚かしく、彼女が太陽ならば私は月かしらなんて思う私は可笑しいね?
『冬花』と呼ばれた時、涙が出そうになったなんて貴方は知らないんでしょうね。
知らなくていいことだし、知るべきことではないけれど、気付いてくれてもいいのになんて傲慢かな。
私でいいの?本当にいいの?聞いたら少し怒られた。
それすら嬉しくて、やっぱり涙で視界が滲んだ。
貴方は私のこんな顔、忘れてしまうだろうけれど。
私が全部全部これからのことを覚えていくから、今まで私が忘れていたことを守君が覚えてくれていたように。
だから、現実で夢を魅せて。