皆さまこんばんは![]()
本日は昨日完成報告をしておりました新作カスタムロッドのフルソリッドスピニングの詳細について![]()
今回のロッド、実は過去に別の用途で製作していたロッドのリビルド品なんです。
数年前に6ft8インチのMLソリッドティップスピニングとして製作。
目的は琵琶湖におけるバーサタイルスピン的なイメージで作成し、3kg位の魚まで上げてきてくれたロッドではありました![]()
使用感そのものとしてはそのまま使っていても別に悪くはないロッドではあるんですが、今の自分自身のロッドビルドの基準からすると正直に言って作りが甘いところがそこかしこにあり…![]()
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更にここ最近、主にボートで使う場合のフィネススピニングロッドは65までが基本。
(操作性が明らかに良いですし、それでも十分に飛距離が出るので)
6ft台後半のスピニングロッドでそこまでロングシューティングする場面が振り返るとそこまで多くなく、仮にあったとしたら操作性と遠投性を両立したスパイダースピンがあるしなぁ…と、このロッドの立ち位置が実に中途半端になっていたところ。
使わずにロッドスタンドの肥やしになっている位ならいっそのこと作り替えたら良いじゃないか!ということで…
ノコギリでサクサクっと解体![]()
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このうちグリップとガイドパーツは再利用出来るのでこの様な状態に![]()
そこから必要な調整を施して本格的に製作をスタート![]()
今回のロッドのイメージはフロロなら3lb標準、PEなら0.2号辺りも視野に入れた超極細ラインで、1gアンダーのシンカー&小型軽量なワームを水中で思い通りに操り切る、スーパーフィネスソリッドスピン。
掌に伝わる感度は勿論、水中の様子をティップ〜ベリー部に僅かな違和感、圧力の変化として視覚的にもリニアに伝えてくれるようなロッドにすべく製作を進めていきました。
今回、ベースブランクスとして選定したのがジャストエースさんのCSX601UL。
フルソリッドブランクス…というと重くダルい印象を持たれる方も居られるかもしれませんが、こちらのブランクスはフルソリッドならではのリニアな負荷追従性、芯の粘りを持ち合わせつつも余計な重さを感じさせない細身でシャープな設計。
こちらを吊るし状態のブランクスから必要な部分のみを切り出し、テーパーも極細番手のペーパーで手削りし、理想の曲がりになるように微調整していきました。(この辺り、ソリッドブランクスならではの遊び方ですよね
)
UL表記のブランクス故に、そのまま自然体で作れば超繊細にティップが吸い込まれる様なしなやかにティップが入るロッドにも出来るところ、敢えて先端側を少し詰めてUL+風味に。
これはリグ操作時に適度なタメが効いてルアーに圧力を掛けられる強さを持たせるのが狙いでした。数mm単位で少しずつ、何度も先端側を切り出してはトップガイドまでの区間を仮止めしてラインを通し、イメージする操作感覚に至るまでにめちゃくちゃ時間が掛かりましたね![]()
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最終的に仕上がりレングスは6ft1inchに。
ガイドはバット側KLTG20HスタートのKLTG、KBTG、KTTGの組合せからトップガイドKGTT4に至るまでトータル11個を配置。
これら全てにチタンフレームトルザイトリングを採用したストレート配置のセッティングを施しています。
軽量リグを扱う上でティップを下段に構えた状態でラインを軽く揺するだけでスルスルと糸が抜けていく低負荷時の糸抜け感の良さは譲れなかったので、ガイド個数含めて配置は結構悩みましたね![]()
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今回もARTIFEX共通の漆黒スレッドとシルバーのピンラインで挿し色を入れつつ、ジャストエースさんのパールグレインをあしらったデザインに。
ガイド区間とバット部をまず2回コーティング。
後にバット部は磨きの工程を入れ、ネーム入れ後に2回のコーティングでフィニッシュし、平滑な仕上がりに。
作る際は少々手間が掛かりますが、完成後には何とも言えない満足感のある輝きが😁✨
フルソリッドスピニングでガイド点数も11点、バットコーティングもARTIFEXデザインの多層コートを施し、更にグリップ再利用リビルドのグリップジョイント…と、重くなる要素マシマシで作ってきた気がしますが、結果的に自重は105g弱と想像以上に軽く仕上がりました![]()
(元々のロッドを軽量設計で仕立てていた貯金が活きたかな♫)
ロッドの番手表記はルアー操作時の入力、負荷変動に対する柔軟な追従性をイメージさせる“Variable”な“FullSolid”の意味を込めた“/VFS”を組み合わせ、“ARTIFEX 61UL/VFS”としました![]()
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過去作のロッドのラインナップの中には欠けていたスーパーフィネス特化機種のフルソリッドスピニングロッドをイメージ通りに仕立てることが出来て満足ですね![]()
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“自分の釣り時間は自らの手で作る”をテーマに取り組んできた2024年。
そしてこのコンセプトを更に突き詰めて、自分自身がその時々で心から使いたい、と思えるニッチな番手のロッド製作も含めて新たなチャレンジを行っていきたい2025年の最初に仕上がったロッド。これからのシーズンに大活躍してもらいたいところです![]()
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机上の空論で作るのではなく、あくまで実戦経験ありき。
そして遊びの時間も大事ですが、仕事やプライベートの土台があってこその釣りという趣味。
それがない事には先々長く楽しめませんからね![]()
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今年も引き続きその優先順位を忘れることなく釣りもロッドビルドを楽しみたいですね![]()
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それでは明日からも頑張っていきましょう〜![]()
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