皆さまおはようございます爆笑

ここ最近は仕事の関係で帰宅が遅くなりがちな日々…なのですが、工房スペースで作業をしたりタックルメンテナンスをしたり…と、僅かな時間でも一日の中に趣味の時間があるのは良いですね看板持ちキラキラ

どんなロッドを作るにも狭過ぎず広過ぎない工房兼釣り部屋。

新居を建てる時にカウンターテーブルの高さやロッドスタンドの寸法まで見据えて設計した自分だけの空間ですキメてるキラキラ


さて、前置きが長くなりましたが本題のタイトルの件に入ります。


  最新作のカスタムロッド‼️

この最近の実釣と順番が前後しましたが、4月頃から製作してきた7ft11inch、ロングディスタンスキャスト&ビッグベイト対応の陸専スペシャリティロッド。

こちらについて詳細解説をさせていただきます拍手

少し長文になりますがご容赦ください泣き笑い


  ブランクス

まず、このロッドを作る上で設計上の拘りとして譲れなかったのがブランクスの質…!


ロングレングス且つXX級のハイパワーロッドということで、求めるロッドパワーやアクションは勿論、操作性を犠牲にしないバランスの良さも課題に。

その為、ブランクス選びにかなりの時間を要しました。


最終的に選んだのは複数の弾性率30t、35t、40t)のTORAYカーボンプリプレグを適材適所で巻き込み、ローテーパーで厚巻き仕様のハイエンドブランクス

実物を購入するにあたり、東京方面に行く用事があった際にSABAROさんにて実物を触らせて貰い、入念に感触を確かめさせていただきましたが、その時点でイメージ通りのブランクスで即決でした拍手

ブランクス表面に浮かび上がる刃紋の様な模様が美しいだけでなく、細身で肉厚に巻かれたブランクスは芯の強さとバリッとしたシャープさを兼ね備えており、使用対象となるルアーを確り扱い切る上で十二分のパワーです指差しキラキラ


  リールシート

リールシートはこのロッドセットする事を念頭に購入したIM-Z LIMIT BREAKERに合わせ、富士工業さんの最新モデルとなる技徳FBCSリールシートの15サイズを採用。


軽さと硬さ、力を込めても掌に違和感の無い形状。
実際に組み上げ、リールとセットした瞬間に完璧なフィッティングだと確信。
事前の予想を超えてきたマッチングでしたね…!!

  グリップデザイン

グリップデザインは最近の私のカスタムロッドの多数に採用しているコルクとEVAのハイブリッドストレート

この仕様を使い込む中で、自分の中では7ft超のレングスのロッドではセパレートデザインにするより、敢えてこの構造にして闇雲にグリップを長くしない方向でバランスを整えた方が実釣時のバランスが良いのではないか…??と感じています。

(単にセパレートの方がデザインが好き!という方も多いと思いますがニコニコ

リアグリップは315mmと、7ft11inch(有効レングスは8ft超に匹敵)のロッドにしては比較的短めのリアグリップとなっています。


これはリアグリップが必要以上に長いとキャスト時は引き手を目一杯使えるという楽さはあるものの、投げて以降に片手で繊細なロッド操作をするのが非常にやり辛くなるのを避けるための設計思想。

(キャスト後にズルズル引く、脇にグリップエンドを挟んで巻くしか出来ないロッドはちょっと自分の理想からは離れます…。)


何より身体全体を使ってしっかりロッドをしならせて弾き飛ばすキャストフォームであれば変に引き手を使って腕の力で投げるよりも疲労感が少なく、一日中投げ続ける事が可能ですからねOK


  ガイドセッティング

ガイドセッティングは試行錯誤の末、ストレート配置を選択。


ガイドフレーム素材は全てチタン、リング素材はトルザイトリングを採用。

(KW、KB、KGTTを組み合わせた独自ストレートセッティング)

ガイド点数はトップガイド含めて計12点を配置しています。


セッティングの検討過程では特殊スパイラルセッティングも一つ自分の中で最適解といえるセッティングにまで煮詰めてはいたものの、仮セッティングで投げ比べたところストレートセッティングに比して飛距離がどうしてもアベレージで数m程度落ちるのがネックとなり見送り…真顔アセアセ

更に、折角のシャープで強靭なブランクスをガイドセッティングによって敢えて捻れさせる、ともすればわざと弱く使う必要は果たして有るのだろうか…??と…。

(そもそも曲がりやすい中弾性メインのマテリアル、肉厚でダルい系のロッドならともかく…という。今回見つけたセッティングは、それが合うブランクスでまた使いたいと思いますが。)

何より肝心のキャストフィールがこのストレート配置の方が明らかに優れていましたからね。


ラインの太さやルアージャンル問わず引っ掛かり感も無く、実釣目線でこの配置になったのは必然ともいえる結果なのかもしれません。


また、特に拘りの要素としては先端側のガイドフレームに強化シングルフットタイプのKBガイドを採用している点。

この手のパワーレンジのロッドとなるとダブルフットが採用されるケースが一般的には多いかと思います。

ただ、ダブルフットは強いというイメージで選ばれているならばそれは実は違うかな…と。


実際問題、同リング径のガイドであればガイドフット部とリング部を繋ぐブリッジ部の強度はKBの方が遥かに強いです。

しかもフット部にはスレッドの抜け防止に寄与する絞り形状も工夫されており、完成後にも明らかにブランクス本体とガイドフレームをガッチリと固定してくれているのが実感出来ます。


更に物理的にコンパクトになることでロッドの曲がりも自然になりますし、先端側のシャープさと繊細な操作感を犠牲にせず、ブランクス本体のパフォーマンスを最大限に引き出すことが可能となりました。


因みにロッドの自重は185g拍手

ローテーパー、厚巻きブランクス、ハイブリッドストレートグリップに高弾性カーボンインナーパイプ使用、更に12個のガイドを備えてこのウエイトはかなり良い仕上がりかなと…ニヤリルンルン

(表記上の軽さよりも実用性ありきなのは過去作から変わらない拘りですし、目に見えない内部構造にも感度を増幅させる為の工夫を詰め込んでます)


更にバット部にはジャストエースさんパールグレインを使ってバット部にデザイン要素を追加。

シンプルながら適度に華やかになりますキラキラ

ロッドネームは7ft11inchのXXパワーというのに加えて、

“Ultimate Distance”

“Ultimate Durability”

のダブルミーニングです看板持ちルンルン

(こういう拘り、意味付けを自分で形に出来るのもロッドビルドの楽しさ♫)


  実釣インプレ!(まとめ)

…といっても、先日の釣果の通りですキメてるキラキラ


一言。完璧!

ヘビキャロならIM-Zと組み合わせて余力を残しての100m近辺のキャストが可能ですし、ダッドカット4inchを組み合わせたキャロでもアベレージ60m程度のキャストが可能。

勿論ロングキャスト後の感度、操作感も相当ハイレベル。

湖流の方向やボトムの石の粒々を感じながらシンカーをどの位置に置いて…といった操作を頭の中のイメージ通りに実行可能。


そして何よりロッドパワー!

遥か沖でのバイトを捉え、口の硬いところを撃ち抜くフッキングパワーにファイト中もよどみ無く追従しつつもグイグイと浮かせてくれるパワー、リフティングトルク…。

(しっかりタメて耐え、グイグイと巻いてこれる。しかもそれが5kg超の魚でも、です…)

自分の中でイメージ通り、寧ろそれ以上でしたね…泣き笑いキラキラ

これまで作ってきたロッド達とのデザインイメージも合わせ、見た目的にも統一感があって良い感じキメてるキラキラ


1inch未満、それこそmm単位での微妙なパーツの大きさやロッドレングス調整、また市販のブランクスであっても“どの部分を使うか”でロッドの性格はガラッと変えることが出来ますし、グリップデザインやガイド選択、セッティング含めて完全にオーダーメイドで作ることが出来るのは何よりの魅力。

欲しいロッドが出るのをただ待つ、誰かに作ってもらうのではなく、自分自身の手で作ることが出来る快適な作業環境にも改めて感謝OKルンルン

国産トップエンドの市販ロッドであるテムジン、セルペンティという偉大過ぎる先生的なロッド達の胸も借りつつ、引き続き自分自身では研究目的も兼ねてロッドビルドを真剣に続けていく予定です。


単なる釣果や思い込み、イメージ先行だけで満足するのではなく、理論と実戦がリンクした意味のあるモノづくり。


ロッド作りは奥が深いですし、軽々に次元が違う!とか概念が変わる…!みたいな事は無いだけに、どれだけ真摯に向き合うかの世界。


次はどんな新しいロッドを生み出そうかと、既に今からワクワクが止まらないです…キメてるキラキラ


それにしても、自作カスタムロッドでの自己記録更新は痺れたなぁ…泣き笑いキラキラ

釣り人生最高の瞬間といっても過言ではなかったです…!!


それでは本日も頑張っていきましょう指差しびっくりマーク