皆さまおはようございます爆笑

本日で今週も最終営業日グー上矢印
昨夜に色々とタックル関係で頼んでいたアイテムの入荷連絡もあり、今日は何としても早く帰りたいところです…ニヤリ!!
(終わるかな〜…)


さて、本日はロッドのテーパーについて自分が考えるところを少しだけ書きたいと思います。
(以降の画像は今江さんのブログ、エバーグリーンインターナショナルさまのHPより拝借しています。)

バスフィッシング用のロッドとして、テーパーの分類は構造的にざっくりと大きく分けて2種類、ハイテーパー設計ローテーパー設計に分類されます。
その上で、目指すロッドの姿に合わせて素材の選定や補強材の選定、ガイド種類の選択、またガイドセッティング等の様々な積み上げの過程で最終的なアクションが整っていきますOK

ハイテーパー設計はバット側とティップ側の径のギャップが大きく、その名の通りテーパーが急なもの。
対するローテーパー設計はバット径とティップ径のギャップが小さいのが外観上の違い。

以下にローテーパー設計のロッド代表としてグランドスタリオンGT-Xハイテーパー設計のロッド代表としてスーパースタリオンRSプロトを並べておりますのでご覧下さいウインク
上:グランドスタリオンGT-X
下:スーパースタリオンRSプロト

ハイテーパー設計メリットはバット部へ向かうに従って増す太さがもたらすパワーの立ち上がりの速さと、曲げ込む力に対してカチッと決まった様な明確なファーストアクションを出しやすいこと。
パート毎にカーボンの弾性率や硬さを極端に変えなくても、構造的にテーパー設計だけでアクションが作りやすいのが特徴的です。
(また、手元が太く、先端が細い事で持ち重り感が少ないのも用途によってはメリットです。)

一方でハイテーパー設計のロッドのデメリット、というよりも念頭に置いておくポイントとしては、バットの太さ故に同素材でカーボンを厚巻きすると総重量が重くなる為、厚巻きによる自然な粘りやトルクを出すには不向きということ。
そしてハイテーパー設計のロッドはバットまで曲げ込むに従って空洞のブランクスが楕円に変形し易く、バットまで到達すると完全ロック状態の力勝負になりがちであること。
その為、バットパワーを効果的に使いきる為、つまりは完全にロックしてのされる事態を防ぐ為にはベリー〜バット部を異素材補強(四軸補強等)する事が効果的に働きます。
(巻き物ロッドの場合は無闇に補強し過ぎるのも使用感をスポイルするので注意が必要かもしれません。)

また、曲げ込む力に対してロッドが跳ね返してくるロッドパワーの増減のスピードも速い為、ファイト中にラインテンションのコントロールが不十分になるとバレ易い部分もあります。
(ここは正直、アングラー側のスキルの問題でもありますが、慣れとタックルセッティングで何とでもなります。)

以上がハイテーパー設計のロッドの主な特徴です。

この設計のロッドの代表例としてはやはりスーパースタリオンが挙げられると思います。
特に初代はグリップデザインを含めてその感触が判り易い印象でした。
そしてこのロッドを受けて更に進化を遂げたNEWインスピラーレシリーズスーパースタリオンGT/GT2RSグーキラキラ
瞬間的なパワーの立ち上がりを活かし、比較的中距離までの勝負で魅力を増してくる一般的な陸っぱりの釣りには使い勝手の良いアクションですねOK


対するローテーパー設計のロッドはバット径とティップ径のギャップが小さい、比較的細身のブランクが特徴。
アクションとしてはロッド全体のしなりでパワーを生むスロー、もしくはレギュラーアクションのロッドに採用されることが多いかと思います。
ローテーパー設計、そしてカーボンシートを厚く巻き込む事でトルク感と粘り、ロッドの強度を高める事が可能となります。

また使用時には力強いムチの様な感触で、ロッドをしならせて弾丸のように押し出す力、タイミングの取り易さはハイテーパー設計のロッド以上だと思います。
また、曲げ込む力に対してロッドが跳ね返してくるパワーの増減のスピードは比較的穏やか。

この能力はファイト中にバスの引きに対してリニアに追従してテンションを掛け続ける能力でもあります。故に遠方でのバイトを捉えた際にフッキングを決めた瞬間からテンションをキープし続け、スッポ抜けずに更にググっと押し込んでいく事が可能。
結果、ファイト中のバレも最小限になる傾向です。
とにかく、実釣時のあらゆる操作において“芯を食った感触”が有りますね。
(留意点としては設計時のバランス次第では少し持ち重り感が出てしまうケースがある位ですが、その重さを活かす場合はデメリットにはならないです。)
以上がローテーパー設計のロッドの主な特徴です。

この設計のロッドの代表例としてはスタリオングランドコブラコブラ、そしてグランドスタリオンGT-X等が挙げられると思います。
勿論、どちらかの設計が一方的に優れているなんて事はありません。
あくまで適材適所で使い分けるのが大切です。

一本で何でも出来る、と言い切るのはロッドのセールス上はユーザーとして心惹かれるフレーズですが、突き詰めて考えればより適切なロッドセレクトをするべきだと私は考えています。

…が、上述のロッド特性を踏まえた上で一方を選べ、と言われた場合、私は一本のロッドでカバー出来る範囲が広いこと、またアングラー側のミスをもある程度カバーし、最後の最後まで曲げ込まれても負けないローテーパー設計のロッドを選びます。
グランドコブラリミテッドがリリースされた時の設計思想でもある、圧倒的な汎用性の高さ。


私自身としても、リリースされて以降ずっと愛用しているスタリオンGTグランドコブラリミテッド、そしてグランドスタリオンGT-Xはいずれもローテーパー設計のロッドです。
手に馴染んでいる事もありますが、やはりここ一番で絶対に獲りたいバスをミスする事無く連れて来てくれた実績は何物にも代え難い信頼感があります。
また、今回はエバーグリーンインターナショナルさんインスピラーレシリーズを元にご説明しましたが、あらゆるメーカー、価格帯のロッドでも基本的な考え方は同じです。
(ただ、インスピラーレシリーズに代表されるエバーグリーンさんのロッドは構想当初からその辺りも含めて拘り過ぎとも言える程に様々な検証を経た上でリリースされているのはグランドスタリオンGT-Xの開発過程で改めて目の当たりにしたところです…。)


これからも各々のロッドの性格を理解しながら適材適所でロッドを使い分け、より良い釣りをしていきたいですねグー上矢印


それでは本日も良い一日を拍手キラキラ