NFTって、半永久的にデジタルデータを保存できるという技術のはずなんですが、
専門家が発表した報告書によると、
彼らが独自に算出したNFTプロジェクトの「平均寿命」が
約1.14年だったそう。
えっ
?
どういうこと?
よく調べてみると、
ブロックチェーンの技術的にはデジタルデータを永久に保存できるんだけど、
そもそも今あるNFTプロジェクトの多くが1年くらいで活動を終了しているという話みたいですね。
この平均寿命は
NFTプロジェクトのドメイン登録日、
NFTマーケットなどにコレクションを登録した日、
そしてXにおけるNFTプロジェクトからの最終投稿日から
「スタートしてからどのくらいで消滅したか」を計算して導き出されるといいます。
例えば俺が2021年9月にNFTブームに乗っかってコレクションを立ち上げ、
誰にでも描けるようなイラストをNFTにして発行したとして、
しばらくは「毎日投稿!」とかって積極的にNFTコレクションの宣伝活動を行ったり、同じ穴のムジナに挨拶周りしたりして一生懸命フォロワー数を伸ばしていたけど、
2022年になってなんかやる気がなくなって、
次第にXの投稿も減り、新しいNFTを発行することもなくなり、
気付けば2022年9月に「腹減った~」という投稿を最後に
X上から姿を消した…となれば、
俺のNFTコレクションの寿命はちょうど1年だったというわけですね。
とまあ、こんなNFTプロジェクトがごまんとあるので、
NFT業界の現状を分析するためにも、
「平均寿命」を算出する価値はあると思います。
この報告では、NFTコレクションの取引量がほぼゼロで、かつXへの投稿もなく、7日間の売り上げが20件未満であれば、
「末期の状態」と判断されるとか。
これは手厳しい~!![]()
1週間で10件も売り上げれば、
まだまだいけそうな気がするけどね…
仮想通貨プロジェクトと比べても、
NFTの場合はなかなか運営を継続させるのが難しいようです。
報告書によると、NFTプロジェクトの寿命がこれほどまでに短いのは、「NFTがかなり投機的なものになってしまったから」だとしています。
仮想通貨も投資性の高いものですが、
プロジェクトの将来性によっては価値が上がり続け、
エコシステムなどの開発が継続されればプロジェクトも成長し続けることができるでしょう。
しかしNFTの場合は、単純に「売ってしまったら終わり」です。
二次流通で発行者にロイヤリティが入るとはいえ、
取得者がさらに転売しない限りは収益が入ることはありません。
レンディングなどの特殊な場合を除き、
NFTはずっと利益を上げ続けるというのができないのです。
もしNFTプロジェクトで利益を生み続けるには、
どんどん新規のNFTを発行し、売りさばいていくしかありません。
ジェネラティブNFTであれば数万点くらい一気に放出することができますが、
一つひとつコンセプトやレアレティの設定をする場合は膨大な時間が必要です。
ほとんどデザインの変わらないNFTを大量に売っていくのも難しいでしょうね…
人気のデザインはすぐ売れて活発に取引されるけど、
売れ残ったNFTがコレクション上のスペースを埋め尽くしているのも気持ちの良いものではありませんよね。
初めは順調に売り上げていたコレクションも、
NFT市場の冷え込みとともに徐々に低迷し、
ほとんど売れない時期が続けば活動資金も不足するようになります。
これで食べていくぞ!という覚悟がなければ毎日Xで宣伝活動なんてできませんし、
これじゃ食べていけないとなれば、Xなんてやってないで別の仕事を見つけなければなりません。
こうして現実に帰って行ったNFTクリエイターたちが、
日本にも世界にも数えきれないほどいるのです。
じゃあ、すべてのNFTプロジェクトは失敗しているのかというとそういうわけでもなく…
例えば、アニメチックなNFTを展開する日本のコレクション「Azuki(アズキ)」は、市場価値が投資額の2.3倍になるほど好調の様子。
新規参入コレクションのなかにも、
今後成長が期待されているものがたくさんあります。
いっぽう人気コレクションのひとつであった「Pudgy Penguins(パジィ・ペンギンズ)」は全盛期の頃と比べて97%の売り上げ減となり、危機的状況です。
俺も買っちゃったんだよね~
(笑)
今さら売ったところで損失でしかないので、
見守るしかないんだけどね~
かつての人気NFTコレクションを保有している人がいたら、
現在の価格を調べない方が良いかも。
どうせがっかりするし、
損切りしてもつまらないし、
もしかしたら復活するかもしれないし?
お金に困っていない限り、放置で良いでしょう。
これからNFTプロジェクトを立ち上げる人は、
最低でも1年は頑張ってみて。
1年経てばほとんどのライバルが勝手に脱落していくと思えば、
簡単だと思わない?(笑)
継続は力なり!
NFT発行はコストゼロでできる場合も多いので、
全然売れなくても諦めずに、
地道に続けても良いのではと俺は思います。