自転車トラブルには色々ありますが、リアディレイラーのトラブルは比較的起こり安いものの1つのではないかと思います。
ぶつけたり、転んだり、投げ飛ばしたりしなくても、普通に乗ってるだけでワイヤーやらチェーンやらが伸びて調整が必要になったりします。
今回、リアディレイラーの調整で被験者として選んだのは、こちらの自転車。
新品の頃の面影はだいぶ薄れておりますが、リアディレイラーはまだ純正のままです。
クロスバイクのリアディレイラーとしてはお馴染みのアルタス君です。
アルタスはShimaoのマウンテンバイク用のコンポで、リアディレイラーは8speed対応です。
良いグレードのパーツとは言えませんが、街乗りで使う上では、ぶっちゃけると特に不便も不満もなかったりします。
それでは、このディレイラーを調整してみましょう。
1.シフターを操作して、ギアを一番重いギアに入れてください。一番歯車が小さい所です。
2.リアディレイラーに固定されてるワイヤーを外します。使うのはアーレンキーです。
これをここにぶっ刺して緩めるんだ。
要は、シフトワイヤーが一番緩々の状態が、一番重いギアというわけです。
3.シフトワイヤーのアウターを最大まで緩めます。
これを締め込むことでアウターケーブルが緩みます。
ちなみに、ディレイラーにエグい感じの傷が付いてますが、以前に転倒した時に付いたものです。
4.ワイヤーを外した状態で、一番重いギアの調整を行います。
まず、真後ろからギアを見てみましょう。
ギアに引っかかってるチェーンより、ディレイラーの歯車(プーリー)がだいぶ外側にあるのがわかるでしょうか?ほぼフレームの所まで張り出してます。このまま走ると自転車が壊れかねない状態です。
プーリーの位置をギアの真下に調整してあげます。
一番締め込んだ状態から、徐々に緩めて行って調整するのが良いでしょう。
5.シフトワイヤーを固定します。
多分整備のプロはここでワイヤーを固定せずに、指でディレイラーを押し込んで一番軽いギアの調整をするのだと思いますが、あっしはここで締めちゃいます。
出来る限り指でワイヤーをピンと張って、締めて下さい。別に渾身の力を込める必要はないです。固定箇所に挟んで、ぐっと引っ張って、アーレンキーでネジを締めます。
6.2つ目、3つ目の変速が綺麗に切り替わるように、アウターケーブルを締めます。
7.一番軽いギアの調整をします。
ペダルを回しながら、シフターを一番軽いギアの位置に切り替えて、再度真後ろから見てみます。
8.最後に全部のギアにきちんと変速が落ちるように、アウターケーブルを締めたり緩めたりして調整を行います。
ペダルを回しながらシフターを操作して、ギアを順番に上げ下げして、すべてのギアにきちんと落ちるように調整します。
以上で、リアディレイラー調整は完了です。
そんな複雑な作業ではないので、手順通りにやれば誰でも調整出来るものですので、焦らずやってみて下さい。
ちなみに、転倒などでディレイラーハンガー(フレームとディレイラーを繋げるパーツ)が曲がっている場合は、いくら調整してもうまくいきません。
ディレイラーハンガーは、転倒時にフレームもしくはディレイラーが壊れないように、ワザと曲がるように作られてるパーツです。
曲がってしまった場合は、消耗品だと割り切って、素直に交換しましょう。
ちなみにこの自転車も一回、転倒でハンガーが曲がって、交換した事があります。
シフトチェンジが綺麗に決まる自転車は、乗ってて気持ちが良いものです。
また、シフトチェンジは自転車に負荷のかかる操作ですので、整備不良のまま乗っているのは自転車にもよくありません。
自分で整備をしない人でも、もしシフトチェンジが決まらずチャリチャリ言うようなら、自転車屋に持って行って調整してもらうのが良いと思います!