修了考査の勉強について③税務実務 | 働きながら会計士試験……受かりました!

働きながら会計士試験……受かりました!

会社員をしながら、2009年末から会計士試験の勉強を始めました。

2013年5月短答合格
→2013年公認会計士試験(論文式)不合格
→2014年公認会計士試験(論文式)合格
→2017年度修了考査合格で晴れて公認会計士です!
(2018年公認会計士登録)

そろそろ繁忙期が本格化してくる時期です。

今年は働き方改革とかも叫ばれてますが、どうなることやら・・・。

 

さて、修了考査の勉強について3回目は税務実務です。

 

前回の記事で書いた私の勉強時間では会計実務が一番時間が多かったですが、一般的には税務実務が最も時間を割かれることが多いようです。

時間配分のイメージは、

税務5>会計3>監査1>経営・ITと職業倫理で1

くらいでしょうか。

 

上記はあくまでイメージですが、TACの自習室でも圧倒的に税務実務をやっている人が多く見受けられました。

もともと計算根拠の数字が明確な理論に基づくものではなく、論文式試験から3年経っており、ほとんどの人が法人税の基本論点すら記憶がおぼろげになっているためかと思われます。

 

加えて、この科目は論文式試験の法人税の範囲が拡張され、組織再編税制、連結納税も範囲に入ってきます(もっとも今は組織再編税制も論文の範囲のようですが)。

さらに、相続税、国際課税なども範囲で、新しく学ばなければいけないことが盛りだくさんです。ゲロー

 

(1)実際のスケジュール編:11月中旬まで

まず、私の実際のスケジュールから晒して行こうと思います。えー

私は割と早くTACに申し込んだ(修了考査1年ほど前)ものの、2017年4月に入り繁忙期が本格化するまでで法人税の講義4回だったか5回だったかを受ける程度しかできませんでした(テキスト1冊目+αが終わった程度です)。

その後、繁忙期が明けた8~9月半ばくらいで講義7、8回目辺りまで見てテキスト2冊目を終えました。

 

そこからいったん会計実務の勉強にシフトし、11月上旬辺りから税務の勉強を再開しました。11月中旬まででテキスト3冊目前半の法人税の残りの部分と、テキスト5冊目の範囲(連結納税、組織再編税制、相続税)について講義の受講、テキスト例題をこなしました。

※テキスト3冊目後半は消費税が、4冊目は所得税が載ってますが、この辺りは丸々見てません。


 

(2)実際のスケジュール:11月下旬~試験休暇

11月下旬に入り、やっと税務実務答練に着手しました。

週末に1日掛りでも1回分が終わらず笑い泣き、4回分の1回転目がやっと終わったのは試験休暇の頭くらいでした(試験休暇は12月頭から2週間取得しました)。

 

試験休暇に入ってからも組織再編税制が定着していないため、答練とテキストを何度も行ったり来たりしました。

結果的に出題されなかった組織再編税制ですが、試験休暇中はかなりの時間を注ぎ込みました。

1日10時間ほど勉強してましたが、日によっては組織再編税制の勉強に7、8時間費やしてた記憶があります。

 

試験休暇に入ったらひたすら答練だけを回転させるだけかと思ったのですが、回転させられたのは第1問の法人税の総合問題くらいです。

ただし、この総合問題については試験休暇中に各回3、4回転はしたと思います。

 

消費税については答練を2回転くらいさせました。

論文式試験と違い、シビアな課税判定をさせるような問題はほぼない印象だったので、消費税の計算の流れを思い出すくらいで済ませました。

 

所得税については答練で出たら解説を軽く眺めた程度でほぼノー勉に近い状態です。

 

だいたい上記のような状態で本試験を迎えました。

 

 

(3)こうすればよかった編

さて、(1)(2)の実体験を踏まえ、事後的に「こうすればよかったな~」と思う点を挙げていきます。

 

①法人税の論文式試験と同じ範囲は講義を見ない

②組織再編税制、連結納税、相続税は早めに着手

③答練はリアルタイムに受ける、遅くとも11月頭には着手

 

①ですが、論文式試験の分野の内容については多少の改正があるものの、自分でテキストを読めば理解できると思います。講義では出題が予想される範囲も指摘してくれたりするのですが、実際のところ出題可能性が高い分野は答練でカバーされるので講義を見なくても答練を押さえておけば済みます。

そのため、講義で時間を取られるならとっととテキスト例題をこなすべきかと。



②の論文式試験からの追加範囲ですが、これも早めに着手しておきたいです。

2017年度は出題されませんでしたが、組織再編税制と連結納税のいずれかは例年出されており、無視できません。組織再編税制は適格・非適格の判定、適格の場合の税務仕訳は押さえておきたいです。


また、平成30年はローテーション的に連結納税の出題もありそうなので、要件や連結欠損金等の用語定義、簡単な計算問題を押さえる程度はやっておきましょう。計算問題は答練で1回くらいは出るので、それをやっておけばOKです。


相続税も最近は出題実績が2年に1回くらいはあり、切るのは危険です。出題のあるときは問題文に誘導があることも多いようなので、せめて法定相続分などの基礎的な理解を押さえたり、計算構造を通りいっぺんにやっておく程度はしておきたいです。


これらを後回しにして試験が近付いてくると、やるべきことの多さから切りたくなる心理に追い込まれます。滝汗

試験が近付いてくると間に合わないのでは?という危惧から毎日不安定な精神状態になり、何も手に付かなくなります。

このような事態を避けるためにも未習論点は早めに潰しておきたいものです。

 


③についてですが、税務実務は最終的には答練ベースの勉強が効果的だと思うためです。

それにもかかわらず、11月下旬~12月まで答練に着手してないと、試験直前は税務実務の答練だけで手一杯になり、また知識を定着させるだけの十分な回転をさせることができなくなってしまいます。


4回の答練だけではボリューム的に不十分に思えるかもしれませんが、第1問の法人税の総合問題や消費税は論文式試験ほど複雑な計算は出題されず、答練の回転で把握した自分の間違えやすい論点だけテキストに戻れば十分です。


修了考査は出題範囲が広いぶん、浅く広くを心掛けつつ、やることはコンパクトにすることも重要です。


ちなみに、理論の勉強についてはテキストを読む際に各制度の趣旨を意識したくらいで、特別な勉強はしませんでした。



長くなったので、まとめます。

●法人税の論文式試験の範囲はテキストを一通り読んだら答練の総合問題をひたすら回転させる

●消費税は答練で計算の流れを思い出せば十分

●組織再編税制、連結納税は基本を中心にテキストを押さえる

●相続税も法定相続分などの基本概念や基礎的な計算の流れを押さえる


税務実務の勉強について思うのは、こんなところでしょうか。