クリスマス・イブ当日の午後2時には、JR中央線沿線某駅から程近い多目的施設へ到着。最近も映画上映会をこのホールで実施したので来たばかりの場所です。

クロッキー室にイーゼル等を設営し、クリスマス特別版としてロウソクを灯りとして準備。中世のアトリエよろしく、陽光を遮断した室内にてロウソクを照明に女性モデルさん三人のヌードを描きました。2時間半ほどのプロギラムでしたが、グリソム上映会に於いて長くない映画一本を上映し、さらにゲストさんとのトーク会までを終えたような所要時間の実感でした(その後の質問タイムと懇親会を省きます)

主催者さんからの事前説明があって、クリスマスに因んでの裸婦ポーズに為りますとの由。聖母マリアとマグダラのマリア、宗教画で知られる二人をイメージした裸婦二体のポーズがクロッキー会の前半部、続く後半はいま一人のモデルさんも加わり、ボッティチェルリ「プリマベーラ」を模して三美神をモデルが三体にてヌード・ポーズする構図でした。

後半部が開始されるに際し、アカペラによる女性シンガーの斉唱があり、讃美歌が会場の雰囲気を昂めました。その直後に祈りの時間があって、各位それぞれが代表者に続いてお祈りを捧げました。このようにお祈りをしたクリスマス、私にとっては聖ドミニコ学園小学校のそれ以来ではないだろうかと、突然に懐かしく思いました。

クロッキー会場内は、超満員のグリソム館(補助椅子まで含む)に入った人数と同じ程の頭数、ヌード(全裸)の女性モデルを皆で囲むのには、これは適当な人数でありました。お断りしますと、絵画を描くことには私は全く素人です。かつてサラリーマンを辞した頃、小学館系の美術倶楽部(シニア世代対象の絵画実技教室です)の運営スタッフ兼モデルとして正式契約し給与を戴いた時期もありますが、この場でも私自身は描いたことは全くありませんで、教室内での接客と、さらに着衣から裸体まで絵画モデルを務めたのみです。

今回の女性モデルさん三名ですが、二人は「P」事務所に所属するプロ・モデルの女性、あとの一人は「K」事務所に所属の若い新人さんで、本業はダンサーとのこと。この私も男性モデルとして「K」事務所に籍を置いたことがあります。ここに所属するモデルは、男女共に兼業が多いのが特徴で、女性モデルとしては若い奥様とかが活躍しておられた記憶が甦ります。

ヌード・モデルを務めるは、本当に疲れる難業です。おそらく90分までが集中が最良である限度でしょう。座って描いている側も帰宅後には平素とは異なった疲労感を覚えましたから、モデルさんのご苦労は推して知るまでです。

夕方6時台の民放ニュースに合わせるや、飯島愛さんの突然死を繰返し報じておりました。事件性は無いとされながら、36歳で亡くなるとは、マリリン・モンローも同じ年齢で逝去したのではなかったか・・。

美しいままで逝ってしまった女性の訃報を度々と聞きつつ、美しかった裸婦には遥か及ばない私のクロッキーの出来映えを独り省みます。

クリスマス・イブは不況下の所為なのか、やや控え気味でありましたが、久しぶりに熟睡してしまいました。夜中に不意に目覚め、いつもの木曜未明と変わらないなと、当たり前ですが再認識した私なのでした・・・。