二人の方を見てみると、海の中から巨大な黒い蛇のようなものが突き出ていた。
「な・・・何あれ!?」
「蛇!?」
菜奈達は急いで夢羽達のもとへ走る。
龍樹は眼を光らせ、蛇の動きを遅めていた。
一方夢羽は恐怖のあまり腰を抜かして固まっている。
菜奈はレナに、光一はコウになると同時に蛇に飛び掛かった。
その途端、今度はもう一匹海の中から現れる。
「チッ・・・増えやがった・・・」
「コウ後ろだ!」
レナが二匹目に飛び蹴りを食らわせた。
コウも後からアッパーを食らわせる。
少し怯んだものの、あまり効いてないみたいだ。
2匹といえど、約5mととても巨大だ。
二人だけでは到底倒せないだろう。
「私はそっちを倒す!コウはあっちだ!!」
「了解・・・」
「私は援助します!」
ミオンは空中に行き、光り輝く。
優斗も剣を構える。
「優斗君・・・その剣は?」
「さっきの世界でちょっとな~俺達はコウの方をやるぞ!!」
「俺達って・・・自分も戦うんですか!?」
「当たり前だ!!」
優斗は剣をコピーし、二本に増やす。
その片方を輝に渡した。
「蛇の動きの予知を頼む!」
「はっはい・・・!!」
輝は震えながら、それを振り切るように優斗と同じく剣を構える。
その隣ではアリスが目を閉じ意識を集中していた。
レナは水面を操ると、コウは風を巻き起こす。
すると徐々に水が風に巻き上げられ、蛇と同じくらいの巨大な水柱ができた。
一匹の蛇がそれに飲み込まれる。
身動きが取れなくなった蛇はその中でのたうちまわる。
『レナ・・・貴方達も粉々になるわよ・・・・・』
「分かってるよっと~」
「後はよろしく・・・・・」
レナ達が離れると、アリスは頷き呪文を唱えた。