「今…狩猟の森に……」



「狩猟の森!?」



狩猟の森とは、この町にある広大な森だ。



その広さ故、入った人はほぼ行方不明になる。



よほどのことがない限り入ることは自殺行為だ。



しかもこの森には怪物が何匹も住み着いている。



噂のようだが実際、森からは不気味な鳴き声が響いている。



迷うし、不気味だし、謎だしで人は近づこうとしない。



通称「死の森」とも呼ばれていた。



悪魔もこの森に住み着いているらしい。



森の環境が悪魔にとって最適だからだ。



なので森の中に逃げられたら完全に不利。



悪魔にルートを聞くわけにもいかない。



『面倒な場所に逃げ込みやがった…』



「あれ?でもそこって…」



確かそこには「あの子」が…



菜奈は何か思いついた表情になった。



そして何故か笑みを浮かべた。



『ん?何かあるの?』



「まぁね~とりあえずそっち行くから!!」



菜奈は電話をきり、教室の皆に状況を話す。



早速狩猟の森へと急いだ。