読む者の心まで浄化する。
先日、お持ち帰りした山ぶどう。
「加工用」て書いてあったけど、
そのまま食べちゃった。←よくやる
半分だけね。
残りはジャムに。
昔、母が作ってくれたジャムで
いちばん好きだったのがぶどうジャム。
母にはホントにいろんなもの
作ってもらったなー。
おやつの時間が楽しみでしょうがなかったもの。
あれだけ食べてた小学生の私、
なんで太んなかったんだろ。笑
さてさて、今日は
小学三年生の教科書のお話。
と言っても戦前の国語の教科書に載っていた
お話です。
中村学園大学の占部先生が
立派な作品は読む者の心まで浄化する、と
月刊誌致知(10月号)で紹介されてました。
こんな立派なお話が
国語の教科書に載ってたなんてね。
ステキね。
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笛の達人
笛の名人用光(もちみつ)は、ある年の夏、土佐の国から京都へのぼろうとして、船に乗った。船が、ある港にとまった夜のことであった。どこからかあやしい船が現れて、用光の船に近づいたと思うと、恐しい海賊が、どやどやと乗り移ってきて、用光を取り囲んでしまった。
用光は、逃げようにも逃げられず、戦おうにも武器がなかった。とても助からぬと覚悟をきめた。ただ、自分は楽人であるから、一生の思い出に、心残りなく笛を吹いてから死にたいと思った。それで、海賊どもに向かって、
「こうなっては、おまえたちには、とてもかなわない。私も覚悟をした。私は楽人である。今ここで、命を取られるのだから、この世の別れに、一曲だけ吹かせてもらいたい。そうして、こんなこともあったと、世の中に伝えてもらいたい。」といって、笛を取り出した。海賊どもは、顔を見合わせて、「おもしろい。まあ、ひとつ聞こうではないか。」といった。
これが、名人といわれた自分の最後の曲だと思って、用光は、静かに吹き始めた。曲の進むにつれて、用光は、自分の笛の音によったように、ただ一心に吹いた。雲もない空には、月が美しくかがやいていた。笛の音は、高く低く、波を越えてひびいた。海賊どもは、じっと耳を傾けて聞いた。目には涙さえ浮かべていた。
やがて曲は終わった。
「だめだ。あの笛を聞いたら、わるいことなんかできなくなった。」
海賊どもは、そのまま、船をこいで帰って行った。
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