俳句で「春の季語」は、梅や桜は言わずもがな、
驚いたのは「凧」である。
正月に揚げるイメージから、冬の風物詩と思っていた。
そもそも江戸時代に春の行事として流行したものらしい。
凧のほかに風車、風船、石鹸玉も春の季語に入るそうだ。
いずれも風と遊ぶ玩具である。
季節の移ろう日本では、風の変化を鋭敏に読み取る感性が
磨かれるのかもしれない。
「風」の語が、自然現象にとどまらず、「世の動き」「形勢」等の意味で
使われるのも興味深い。
同じ”風”でも捉え方は人それぞれ。
少々の「向かい風」に怯む人もいれば、鳥や飛行機のように
飛翔の好機とする人もいる。
向かい風であれ、追い風であれ、生かせるかどうかは自分次第。
どうせなら風を利用して勢いづけたい。
伝説上の虫「求羅」は大風に吹かれるほど、その身が倍増するという。
「変化の突風が吹くとき、防壁を立てる人もいれば、風車を創る人もいる。」
”攻め”の姿勢こそ、あらゆる風を楽しめるための急所に違いない。
