歓喜の歌ベートーベン「第九」第4楽章「歓喜の歌」に入るとき、バリトンは歌いだす。「おお友よ、このような調べではない!」否定されたのは第一楽章から第三楽章。楽聖の苦悩と葛藤を表現した旋律である。興味深いのはその旋律の中に、「歓喜の歌」のメロディーが断片的・潜在的に含まれていること。否定といっても”全否定”ではない。今までの苦悩こそ、歓喜の”種”があり葛藤も全て歓喜に至るための道程だったことを示している。