BraveSongOnlineは,15人の主人公が用意されており,選んだキャラクターによって違ったストーリーが楽しめるというのが大きな特徴。グラフィックスは2Dだが,各種ゲームシステムは近年のオンラインゲームのトレンドが取り入れられており,洗練されて遊びやすく仕上がっている。
 先日実施された本作のCBTに参加できたので,さっそくプレイレポートをお届けしていこう。





総勢15名ものキャラクターが登場
それぞれ違ったストーリーが楽しめる


 BraveSongOnlineで最初に注目したいのは,プレイヤーが選べる総勢15名のキャラクターである。それぞれのキャラに別々のストーリーが用意されており,使用するキャラによって雰囲気が大きく違ってくる。

 ゲームの舞台となる「タナシア大陸」では,オリエンタル風な世界観の“アスラ帝国”,中世ヨーロッパ風の“イレネース連合”,エジプト風の“セト王国”という3か国による,激しい争いが続いている。
 この3か国にはキャラクターが5名ずつ用意されており,プレイヤーはその中から1人を選ぶ。キャラは王女,剣士,貴族,忍者などさまざまで,それぞれ別々の視点でのストーリーが繰り広げられていく。イベントシーンでは,各キャラを担当した声優さん達がフルボイスで喋るのだが,これが結構なボリューム。思わず,いろんなキャラクターでプレイしたくなってしまうだろう。

アスラ帝国

イレネース連合

セト王国

 ゲーム中に表示されるキャラクターイラストは,見てのとおりとても可愛らしい。これはキューエンタテインメント側でローカライズ時に用意したものだが,“ローカライズ前”の台湾バージョンに切り替えることもできる。
 もともと本作は台湾のChinese Gamer Internationalが開発したタイトルなのだが,こちらのイラストも,我々日本人から見てなかなかいい感じだ。日本やアジア各国の文化をうまくミックスした絵柄なので,ぜひ一度チェックを。

イベントシーン


 キャラクター作成は,用意された15名の中から1人を選んだあと,大まかなタイプを「戦闘系」「魔法系」から選ぶ。そのほか,肌や髪の色,属性やステータスといった項目を変更可能だ。主人公固定のMMORPGということで,ほかのプレイヤーと見た目がかぶってしまいそうなものだが,その点の心配はいらない。






3人の仲間と共に冒険し
1人でもパーティプレイの雰囲気を満喫できる

 2DタイプのMMORPGということもあり,ゲーム画面をパッと見ただけでは,古風かつシンプルなゲームに思えるかもしれない。ところがBraveSongOnlineは3D MMORPGを含む昨今のトレンドを幅広く取り込んでおり,意外なほど洗練されている。




 例えば,クエスト進行は“!”マークの付いたNPCを辿るというお馴染みのシステムだが,目的地への移動はワンボタンで自動的に行える。クエストの目的を達成したあともワンボタンで依頼主の元へ移動でき,これがかなり快適だ。そのほか,マップ内の要所に移動するためのボタンが用意されていたり,マップ内を直接クリックすればそこへ移動してくれたりと,方向音痴の人でも迷わずに遊べるようできている。
 マップは,よくある固定のクォータビューというわけではなく,場所によって角度が微妙に違っているなど,プレイヤーを飽きさせない構造になっている。



 戦闘はお馴染みのクリックタイプで,キャラクター1人につき「接近モード」「遠隔モード」という2種類の武器が装備できる。アクティブスキルも用意されており,ソロプレイで遊ぶだけなら,ほかの同系統タイトルと似た雰囲気だ。

スキル一覧

 しかし,BraveSongOnlineで本当の意味で「ソロプレイ」を行うのは,ゲーム開始後わずかな間だけである。本作ではモンスターなどのNPCを「捕獲」(契約)でき,それらを最大3ユニットまで同時に呼び出して使役できるのだ。
 これらのユニットは独自のスキルを習得するほか,戦闘に参加させることで経験値を獲得し,レベルアップもする。マイキャラに3体の仲間が加わることで,ゲームプレイはかなり賑やかになる。

 仲間となるNPCはかなりの数が用意されているようだ。マイキャラが戦闘系でも法術系でも,3体のユニットの組み合わせを追求することで,さまざまな戦術が実現できる。仲間にしたNPCは一覧で表示されるので,コレクター魂もくすぐられそうだ。



 3体の仲間に対しては,行動パターンを「自動攻撃」「集中攻撃」「不動攻撃」「護衛」「待機」「特殊」(スキルなどを使用)の中から設定できる。狩場の選定を間違えなければ,“自動攻撃”でオート育成といったことも可能だ。ちなみに自動攻撃は,「HPが**パーセント未満になったら自動的に撤退」など,RPG初心者でも管理に戸惑わない作りになっている。






2D MMORPGのファンは今後のサービス動向に要注目

 BraveSongOnlineは台湾では実績のあるタイトルで,すでにコンテンツが揃っているため,日本サービスでも最初からコンテンツが豊富に用意されている。
 中盤以降の展開をざっと紹介すると,レベル15からさまざまなインスタンスダンジョンに挑戦できるようになるほか,「荘園」と呼ばれるハウジングコンテンツが遊べるようになる。レベル20以降は自分で「公国」を設立したり,他プレイヤーの公国に参加したりといったことが可能になり,コミュニティの広がりにも期待できる。

 昨今はPCのハイスペック化に伴い,リッチな3Dグラフィックスのタイトルが注目を集めがちである。とはいえ,コミカルなキャラクターなどを楽しめる2DタイプのMMORPGは,今でも日本では根強い人気があるはず。それでいて,ゲームシステムは昨今のオンラインゲームのトレンドを積極的に取り入れており,全体的なバランスの良さが印象に残ったタイトルだ。

 2DタイプのMMORPGが好きな人なら,BraveSongOnlineのサービス動向に注目しておいて,きっと損はないだろう。ぜひ15名のキャラクターの中から,自分なりのお気に入りを見つけてみてほしい。

SoulBringer RMT