ドラゴニカ」は,Barunson Interactiveが開発し,ネクソンが国内運営を手がける横スクロールタイプのアクションRPGだ。ざっくばらんにいうと“3D版メイプル”的な ゲーム内容で,それに加えアラド戦記のアクション性などが数多く盛り込まれている。4Gamerには,どちらかといえばコアゲーマー寄りの読者が多い気が するが,このドラゴニカは普段はメイプルで遊ぶような低年齢層向けにかなりアピールしそうだ。

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ドラゴニカのサービススケジュールに関しては,12月23日~28日の間,クローズドβテストが予定されている。今回はこのCBTの実施に先駆け,ネクソ ン社内にてローカライズ作業中のドラゴニカを軽くプレイさせてもらった。というわけで,本作のゲームシステムをさっそくチェックしていこう。


「ドラゴニカ」ってどんなゲーム?

まずはバックグラウンドストーリーをごく簡単に紹介しよう。ゲーム世界で封じられていた悪のドラゴン “暗黒王エルガ”の封印が解かれてしまった。それに対抗すべく,善のドラゴン“ドラゴンロード”の予言により,選ばれた勇者が戦いへ赴くといったストー リーである。プレイヤーが扮する勇者は,子供の竜“ポロン”に見出される形で冒険へと赴くことになる。


キャラクターの作成時に選べる職業は,戦士,魔法使い,盗賊,弓使いの4種類。レベル20までキャラクターを育てると,1次職へのクラスチェンジが可能と なり,それぞれ二つずつのクラス分岐が生じる。それ以降は,レベル40でクラスチェンジが行えるが,そこではクラス分岐は発生しない。ということで,レベ ル20でのクラス選択がかなり重要となりそうだ。

アバターとしてカスタマイズできるのは,髪型,髪の色,顔つきの項目で,クラスおよび男女別にそれぞれ約10 種類前後が用意されている。スクリーンショットを見ても分かるようにアバターのデザインのセンスがよく,また武具の装備はガントレットやブーツなども含め て,かなり細かくグラフィックスとして反映されている。このあたりの雰囲気は全体的に好印象だ。



キャラクターの成長システムはレベル制で,レベルアップの際に獲得したスキルポイントを,スキルツリーに注ぎ込んでいくタイプ。習得済みのスキルのランク アップも可能だ。スキルポイントの再割り振りは基本的にできないものの,低レベル時にはステータスポイント割り振りの要素がないこともあり,それほど迷わ ずにキャラクターを育成できそうである。




格闘系を重視したキャラクターのアクション

続いてはキャラクターの操作システムについて見ていこう。
ドラゴニカのゲームジャンルは,横スクロールタイプのアクションRPGで,操作はキーボード主体で行う。
カーソルキーで移動,Xキーで攻撃,Cキーでジャンプ,Zキーでエリア移動のほか、職業によっては強攻撃(溜め攻撃)として使用する。アクティブスキルやアイテムのショートカット用のキーは,最大16個まで登録可能。ページの切り替えもできる。

マウスは主にUI関連の操作に用い,マウスホイールは画面の拡大/縮小を行う。ちなみにゲームパッドにも対応しているので,コンシューマ系ゲームの操作に慣れた人でも,パッドを使って手軽にプレイできそうだ。



操作するキー構成はシンプルだが,それらの組み合わせで多彩なアクションが実現可能だ。例えば近接武器で戦う戦士の場合,「横+X」で強攻撃,「上+X」 で斬り上げ,「下+X」でダウンした相手への追い討ち攻撃ができる。このゲームではとても高くジャンプできるので,ジャンプ斬りやダッシュジャンプ斬りと いったアクションはかなり見栄えがして楽しい。
また,斬り上げたりして“浮かせた”相手には,次々とコンボを繋げることが可能。そのための専用のスキルもクラスごとに用意されているようだ。

アクションとしてのテンポがよいことに加え,スキルの演出が全体的に非常にコミカルなのが好印象。スキル発動時のモーションで動物や大砲に変身したり,巨大カナヅチや巨大な仏像を落したりするのだ。女性や低年齢層のプレイヤーでも大いに楽しめそうである。

そのほかには,カーソルキーの上/下で画面の奥/手前側への移動も可能だ(つまりアラド戦記タイプ)。複数の敵と戦う際は,大きくぐるりと回りこんだうえ で,敵を一か所にまとめて範囲系のスキルで一網打尽といったテクニックも使える。このあたりのプレイフィールは,アラド戦記やファイナルファイト系の横ス クロールアクションそのものだ。
また,通常移動のほかに,いわゆるライン移動的に手前や奥へ大きく移動できる。マップ内の分岐が多く,一本道の構成という印象は受けなかった。




MMOとMOをミックスさせたゲーム展開

主なゲーム展開は,街やフィールドなどでNPCからクエストを受け,その目的のために冒険へと赴き,キャラクターを育成させていくという定番のパターン。

ゲーム構成に関しては,街や一般のフィールドエリアはMMO。それとは別に「ミッションマップ」と呼ばれる,インスタンス生成のMOエリアが用意されている。

一般フィールドには,それぞれ一つずつのミッションマップがあるのだが,このシステムが少々独特だ。一つのミッションマップは,同じ地形データを用いた五 つの難度のゲームモードによって構成されている。具体的には4段階の難度がある「アーケードモード」と,「英雄クエストモード」(こちらは1つの難度の み)だ。



ミッションマップに初めて挑戦する際は,最も簡単な「推奨人数一人用のアーケードモード」からプレイすることになる。これを無事にクリアすると,“推奨人 数二人用の”同モードがアンロックされる。そうして2,3,4人用までをクリアすると,最後に「英雄クエストモード」へと挑戦できる。英雄クエストモード はゲームのメインストーリーを進めるために行うもので,このクリアが大きな目標となるだろう。

ゲームの全体的な流れとしては,一般フィールドでレベルアップやお金稼ぎに励み,腕に自信がついたらミッションマップへと挑戦。ミッションマップのアン ロックを繰り返していき,最後に英雄クエストモードまでクリアしたら,次の一般フィールドへと向かうというパターンになる。
ワールドマップにはいくつかの街があるが,その間にには6~7の一般フィールドが配置されている。2番目の街へ到着する頃には,キャラクターレベルにして25~30くらいまでは育成できそうだ。




メイプル+アラド=ドラゴニカ?

ここまで読み進めた人にとっては,このドラゴニカは“3D版メイプル”ではないかという印象を抱いたかもしれない。しかし,単にメイプルを3Dにしただけ でなく,ドラゴニカにはMMO系のコンテンツが多数取り込まれているのも大きな特徴だ。プレイ時間の都合上,隅々までは確認できなかったが,各種UIを軽 くチェックしただけでも,アイテム合成,武具強化,ギルド,PvP,カップル(結婚),業績などのシステムがあるようだ。

なので,どちらかというと,“メイプル+アラド戦記+多彩なMMOコンテンツ”という,人気ゲームそれぞれのよいところをうまく取り込んでいるタイトルと いう印象である。ちなみに余談だが,3D版メイプルとしては,別タイトルの「カバティーナストーリー」のほうがより近かったりする(こちらは開発会社も同 じ)。

ドラゴニカは23日からCBTが開始予定だが,残念ながら参加募集の受付はすでに締め切られている。とはいえ,CBT後に予定されているOBTや,正式 サービスといった展開は意外と早いペースで実現しそうな雰囲気。本稿でドラゴニカに興味を持った人,とくにメイプルやアラドをプレイしたことのある人は, 定期的に公式サイトなどをチェックしてみるとよいだろう。

詳しい新聞へhttp://www.rmt-on1.jp/news-161.html