みなさまごきげんよう。

ありとあらゆるものを破壊する程度の能力、ぽんぽん工房です。



最終鬼畜妹ポンポーン・K。


オーエンカバーといえばコレでしょう。



高校生の頃に9mmの滝さんがエフェクターを自作していること、及びエフェクターが自作できることを知りました。そこから電気関係の仕事をしていた祖父の助けを借りながら自作を始めました。大学4回生で入った研究室でドリルを使えるようになってからは完全に1人で自作するようになりまして、そこから2年くらい経ちました。


さて、自作エフェクターの教科書第1ページに書いていることって何だと思いますか?






「スーパーファズの回路はスーファミの筐体に入れろ」

です。


古くは1967年にHoney社から発売され、倒産後はブラックキャットなど多くのフォロワーペダルを産み、系統は違えどBEHRINGERのSF300はごく一部の界隈(察せ)では凄まじい知名度と人気を誇るペダルです。



このファズが王道であるファズフェイスなどと異なるのは、オクターブファズであること。オクターブダブリングサーキットを持ち、1オクターブ上の音を重ねて出力することでヒステリックなサウンドとなるのです。



そんなキワモノエフェクターを地でゆくスーパーファズ。上述の通り、このエフェクターはスーファミの中に入れないといけません。

これは、僕が師と仰ぐ9mm Parabellum Bulletのギタリスト、滝善充氏がスーファミの形のファズを製作、使用していたことに由来します。アルバムで言うとRevolutionary〜Movementの頃くらいだと思います。


写真に写ってはいませんが、中身はツマミの配置からかつて氏が使用していたブラックキャットだと言われていますが、真相は定かではありません。本人が言っていたのは「BEHRINGERの移植ではない、イチから自分で作った」ということくらい。ソースなんだっけな?BABELの頃のLINE LIVEだっけ?

刺さっているカセットは写真の人生ゲームの他、スーパーマリオワールドやファイナルファンタジーVとか。



2年前に僕もスーファミファズを作ったのですが、どうにもパワーが足りず(普通なら十分)¥2160(購入当時は税率8%)のBEHRINGERに勝てなかったのです。



僕のエフェクター自作芸人人生の最終目標は、そのSF300を超えるファズを作ることです。

そしてこの度、ブラックキャットの再現は捨てて独自の設計改造を加えたファズを作りました。


筐体やカセットは2年前に作ったものをそのままに、中身だけ変えています。


中身はブラックキャットの元ネタのUnivox super fuzz(回路定数一部変更)→SHOフルテン固定したもの→Univoxファズの出力段回路(位相の調整)、となっています。


Univox super fuzzセクションではSF300の元ネタであるBOSS FZ-2に準拠して1部の回路定数を変えました。出力を上げるためにSuper Hard Onをフルテンで固定したものを入れています。SHOを元にした滝さんのDEEP BLUE BOOSTERも検討しましたが、シミュレーションではあまり数値が良くなかったので不採用。SHOはトランジスタ1つの回路であるため、そのままだと位相が反転されて出力されてしまいます。なので、トランジスタによる反転回路をもう1つ追加しました。



現在所属している大学の研究室では、回路の設計シミュレーションを行う研究をしています。そこで使っている回路シミュレーターという強力な武器を使い、徹底的に検討しました。(研究しろ)



本当はFZ-2のモード2のローパスフィルタも入れる予定だったのですが、イマイチ出音がはっきりしなかったのでやめました。残念。

 

本来のスーファミのライトは赤ですが、滝さんのものに準拠して青に変更しています。






「原音がない…」 

「あんなの飾りです! 偉い人にはそれが分からんのです!」


アンプの音をそのままiPhoneで録っているので少し聴きにくいですがご容赦ください。



あくまでシミュレーション上ですが、出音の波形はこんな感じ。凄まじいドンシャリです。

トーン切り替えでミドルを強調した抑えめの音も出せますが、ドンシャリモードツマミフルテンで使うのがルールです。




やや悔しい部分も残るのは事実ですが、何はともあれ究極のファズができました。これで僕も成仏できるってものです。

それでは。