みなさまごきげんよう。
最近森川智之と杉田智和の区別がつくようになりました、ぽんぽん工房です。
顔や演技が似ているとは思いませんが、なんか名前の字面が似ていると思うのは僕だけでしょうか。あってるの智だけなんだけど。
ダンテ「泣けるぜ」
僕の新曲、メアリー・ジェーン・ケリーについての後編です。前編はこちらから。
I'm wandering long dawn
You're wondering who I am
The labor we delight in cures pain
It's 2 A.M.,It's 8 A.M.
甘ったるい血の味は
狂気そのものでしかない
赤い夜はパノラマ
青い目に僕はどう映る?
道無き道を彼は知っている
誰もが知らない
誰にも分からない
秘密は徐々に意志を持つ
孤独は永遠に付き纏う
I lost my face
I lost my name
Give me back my lost heart
I can't endure this boring
Into the dark
Into the deeper mist
例え姿は見えなくても
今宵100年越しの
愛を伝えにいくから
※私を連れ出して
痛みの無い世界へ
光と影の中で
溺れさせておくれよ
I lost my face
I lost my name
London Bridge is broken down,
Broken down, broken down
London Bridge is broken down,
My fair lady...
アナタと出会って全てが狂った
もう名前なんていらない
※繰り返し
10月の夜の帳
End of long wrong life
白に眠るの
Dear God...
本当は歌詞の全てについてこと細かく「ここはこういう意味ですよ」って自分語りしたくて堪らないのですが、それでは趣きがありませんので紐解くポイントを少しだけにしておきましょう。
I'm wandering long dawn
You're wondering who I am
The labor we delight in cures pain
It's 2 A.M.,It's 8 A.M.
(僕は長い夜明けを彷徨っている
あなたは僕が誰だか不思議に思っているだろ?
楽しんでやる苦労は苦痛を癒してくれる
午前2時だ、午前8時だ)
先程述べた通り、ロンドンで起こったジャックの事件がモチーフです。「long dawn」はロンドンと掛けた言葉遊びです。
「The labor~」は詩人ウィリアム・シェイクスピアの作品「マクベス」に登場する一節です。ああ、儚い…。
甘ったるい血の味は
狂気そのものでしかない
赤い夜はパノラマ
青い目に僕はどう映る?
メアリーは青い目だったとされています。
誰もが知らない
誰にも分からない
秘密は徐々に意志を持つ
孤独は永遠に付き纏う
I lost my face
I lost my name
(顔を失くした
名前を失くした)
「秘密は~」というフレーズはかなり気に入っているのですが、どこからインスピレーションを得たフレーズなのかが思い出せません。というのも、実は1年半ほど前に歌詞を書きかけて放置していたものがメモから出てきたので、そこから歌詞を広げたためです。
切り刻まれ顔を失くしたメアリーと正体不明とされ名前を失くしたジャック。
Give me back my lost heart
I can't endure this boring
Into the dark
Into the deeper mist
(失くした心を返して
この退屈に耐えられそうにないよ
闇の中へ
より深い霧の中へ)
メアリーは切り刻まれた上に、臓器の一部が犯人の手によって持ち去られ、現場から発見されていません。心臓もその1つです。また、残忍な殺人を繰り返したジャックに心はあるのか。(heartは心臓とも心とも訳すことができます。)
London Bridge is broken down,
Broken down, broken down
London Bridge is broken down,
My fair lady...
(ロンドン橋堕ちた
堕ちた 堕ちた
ロンドン橋堕ちた
愛しい人よ)
ギターソロ明けのブレイク、日本でも有名な童謡、「ロンドン橋落ちた」ですね。これを採用するにあたって、引用に関する著作権法も調べましたが大丈夫そうでした。キュウソネコカミの就活就活(アルバム、ウィーアーインディーズバンドのボーナストラック)でも故郷を引用してますしね。
ところで、やっぱり「落ちた」より「堕ちた」の方がしっくり来るんですよね。
アナタと出会って全てが狂った
もう名前なんていらない
人生を狂わせるような出会いって経験したことありますか?僕はあります。
10月の夜の帳
End of long wrong life
白に眠るの
Dear God...
(間違いだらけで長かった人生の終わり
ああ、神よ…)
日本語詩がクリーンボーカル、英詩がスクリームです。メアリーの殺害は11月ですが、ここでの歌詞は10月です。その意味とは…。
「Dear God」は週末のワルキューレにおいてジャックがヘラクレスを倒した決まり手です。
MIX
この楽曲、トラック数脅威の45トラックです。シンセが多かったり今までよりもドラムのタイコのトラック分けを増やしたり。ボーカルだけで8トラックありました。厚みを出すためにコーラスをセンターじゃなくて左右の2トラックに分けたり。
実際45という数が多いのか少ないのかは分かりませんが、こないだ声優の小岩井ことりが「(自身がとりあえずで作ったサンプル音源に対して)実際の作曲では100トラックくらい」と言っていたのでEDM界隈ではそれくらいが普通なんですかね?ちなみに今までの僕の曲だと20トラック無いくらいです。
今まで僕がDTMで作曲する時は「あくまでバンドメンバーにデモ音源として聴かせる用」でした。なのでMIXやEQも適当だったし、なんなら竿も全部打ち込みでした。しかし、今回や踊る群青などは公開するもの、人様に聴いて頂くものなので、素人ながら結構頑張らせてもらいました。ですが、今回はとにかくトラック数が多いのでなかなかまとまらず大変でした。初心者なのにハードプレイです。僕の性癖はそこまでハードプレイではないと思います。
あとクリッピングですね。完成した楽曲の書き出しにおいて、「これ以上大きい音を出してはいけませんよ、音質が劣化しますよ」という規定の値がありまして、それを上回ってしまうことをクリッピングといいます。これも正直聴いても分からないからいいやと思って無視していましたが今回はきちんとそれも守っています。
イントロのセクションでの、バッキングギターのグリッサンドノイズを編集で消すかどうか凄く悩みました。音的には消してバッチリミュートさせたいけどありの方が「生感」はある。結局残しました。出だしのキメのところは消したんですけどね。
MIXに関しては総括すると「やって当たり前のことを今までやってなかったけど、今回はやったから褒めてくれ」ということです。甘やかせ。僕は体の半分が甘いものでできてるんだ。
しかし、再生環境によって聴こえ方がまるっきり変わってくるような気がするし、正解が本当に見えないので一旦これで完成、区切りとしました。納得してない訳では無いですが、完璧かと言われれば自信を持ってはいとも正直言えないし、キリも無いので…。
ひとまずこの曲について言いたいポイントはこんなもんですかね。自信作なので皆さんに聴いて頂きたいです。ついでに過去曲も聴いてほしいです。
それでは。