みなさまごきげんよう。
まったく、女心ほど分からないものは無いぜ、ぽんぽん工房です。
同性の心ですら分からんのに異性なんて尚更分かるわけないだろ。来週はクリスマス。



小学校4年生の頃のことだったでしょうか。5年生だったかもしれません。体に障害のある方のお話を聴くという特別授業がありました。

教室に来たのは60代くらいの男性と女性。1人は聴覚障害のある方、もう1人はその付き添いです。担任の先生が言いました。

「どちらが耳の不自由な方だと思いますか?」


ぼくは男性の方のお尻のポケットに携帯が入っていたのを見つけました。当時はスマホなんてなかったのでガラケーです。そして、考えました。耳が不自由だったら携帯電話は使えない。よって耳が不自由なのは女性の方だと。

ぼくは挙手しました。当てられたぼくは答えます。

「男性の方」
「どうしてそう思いますか?」

続けて先生が問います。そこで、自分の考えを言おうとします。しかし、ぼくの口から出た言葉はこうでした。

「なんとなく」


それはぼくの前に当てられた生徒が言った答えでした。

どうしてぼくは自分の考えを言えなかったのか。

当てられる直前までは自分の考えを正直に言おうとしたはずです。ケツポケの携帯を見て判断したということに後ろめたさでも感じたのでしょうか。とにかくぼくはとっさに意見を変えて、自分の本当の意見を言えませんでした。


どうしてぼくは自分の考えを言えなかったのか。



ちなみに、耳が不自由なのは男性でした。携帯はメールのみの使用だったようです。
それでは。