急がなきゃ

早く‼︎早く‼︎

その日はとても寒く
雪が積もり、吹雪いていました。

搬送された病院まで
いつもは15分程で着くのですが
道路状況が悪く30分かかりました。


救命救急室に居るとの事で

病院の救急の直ぐそばに車を止めて

迎いました。


妹と子供達が座っていました。



「どうなの?」


「危ない状態だって」


「意識不明だって」


「体温もかなり下がってるって」


「何で?」


「ストーブが消えてて‥」


「それで?」


   ‥‥


「今、救命室に脳外科の先生が来てるみたい」


処置をしているようで

看護師が

出たり入ったりしていました。



中はバタバタしているようでした。


「母さん、ダメかな?」 


 妹が聞きました


「厳しいと思う」


「だよね‥3日も‥」


2人でどうしたらいいのかもわからず

沈黙したまま座っていました。


1時間過ぎた頃

先生が脳外科に運びますと言って

母がストレッチャーに乗せられ

て行きました。


看護師さんから呼ばれて

「これから先生から

説明がありますが

娘さん2人でお話伺いますか?」


「はい」


診察室へ入ると

「お母さんの、状態なのですが、はっきりいって厳しい状態です。

3日前から倒れていたのかはっきりしませんが、脳梗塞だと思われます。これから緊急開頭手術をします。開けてみなければまだ、脳のCTだけではわかりません。連絡取れる方がいらっしゃれば連絡しておいて下さい」



「はい。よろしくお願いします。」



脳のCTで先生が示した所は

明らかに異常があるようでした。


診察室から出て

まず、父に電話をしました。


もうPM11時を回っていました。


「もしもし、母さん救急車で運ばれて、

脳梗塞で今手術してる。ダメかもしれないって」


「‥‥‥」


「もしもし」


「聞いてる?」

 

 ‥‥‥


「新幹線も飛行機もこの時間だとないから明日、朝1番でそっちに迎う」


父は泣くのをこらえているような声でした。

震えた声でした。


「どこに連絡したらいい?」 


「父さんから電話かけるから」


「わかった」


脳外科の廊下の椅子で

妹と子供達と座って居ると

祖母、叔父、母の妹が来ました。

妹は子供達がいた為、

一旦家に戻りました。


4人で母の手術が終わるのを待っていました。


祖母は


「なんでまた、酒飲んで」


と言っていました。


2時間程過ぎ、手術が終わりました。


先生の説明を聞く為

また、診察へ呼ばれました。


次に続きます。



追記


今日は母さんの誕生日だね🎂