十五日目の深夜 風が吹いている。 熱波を蹴散らし、風が吹いている。 馴染みのある場所に馴染みの人がいて でも、ところどころに見知らぬ並木や見知らぬ人がいて 長い時間ここを離れていたことを思う。 この場所のここにはテラスで食事ができて そこから散歩しながら帰ったことが何度もあったのに 今はその店もなく、バス通りも変わってしまった。 この先、ここを何度訪れるかはわからないが その時には、もう見知らぬ街になっている気がする。