ある年の年末年始に彼のイタリアの実家に揃って帰省していました。
ディナーが終わる頃に彼の父が倒れ緊急搬送されました。
私たちは現場には居合わせず、連絡をもらって急いで病院に向かいました。
待合室で待ってる間、なんと声をかけたらいいか分からずただただ彼の手を握って無事を祈るばかりでした。
検査の結果、特に異常は見つからず翌日には退院してその後は今でもとても元気にしています。
しばらくの間はみんなとても心配していましたが、父も元気そうでそれぞれの日常に戻りました。
数日して彼から妊活しようか、と言われました。
数週間前までは2年は考えられないと言っていたのでとても驚いたのを覚えています。
彼は父が倒れた日をきっかけに考えていたそうです。
自分の親がいつまでも元気とは限らない。
自分の子にはおじいちゃんと過ごして欲しい。
2年後に自分たちの状況が大きく変わっているとは限らない。
それなら今子供が出来たって何も早いことはないと。
同じ出来事をきっかけに私は全く別の事を考えていました。
父が倒れた日、私は何の役にも立てず、声をかけることすら出来ず(当時はイタリア語が全く話せませんでした)(彼とは英語で話をしています。)彼との将来に不安を感じていました。
結婚となれば、家族との関わりも大事になるし、お互いにとってもっと簡単な人がいるんじゃないか、、、。
彼も同じ考えだったら私たちはお別れしていたと思います。
人生って何がきっかけで変わるか分からないけど、その出来事に対してどう受け取るかは人それぞれなんだと思いました。
どんなこともきっかけになり得るし、受け取り方で良くも悪くも変われる。
あの時彼が決断してくれたことを私は今でもとても感謝しています。
娘がいて、彼といて、とても幸せです。