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院生時代、ある日本人女性に、博士論文は何ですか、と聞いたときに

「ヘンリージェームズ一筋」とか答えられたことがあった。

40代後半になってPhD論文をようやく書く時間が出来た、というひとだった。

19世紀イギリス文学やるひとでも、かっこいい研究してるひとっていうのはいるので

(今時シングルオーサーはないだろ)+(ヘンリージェームズについて今書く必要性って何)

みたいな反応をこらえ、「え、で、理論の角度はどういう、、」と一応聞くとわりと得意げに

「あたしは理論は全然やりませんの」みたいなことをいう。

「クロースリーディングのみ!」ってあなたは1950年代から来たのか?


同僚にも20年教えてきてこないだPhDをとってアシスタントプロフェサーに昇格したひとがいる。


いいひとなんだろうけど、このひとと私はあまり仲がいいとはいえない。

最近気付いたんだけど、私が彼女の研究を高く評価してないからだと思う。


その同僚はオースティン一筋研究らしいのね、、


先週こないだ書き上げたというその博士論文の話を聞かされたんだけど

「ええ、オースティンの小説のマイナーなキャラクターを読み解くというものです」

みたいなことを長々と説明されて辟易した。

正確には新しい学長に長々と説明している場を逃れられなくて、辟易した。


だからそれ20年古いんだよ!て。


いや、実はそのアイディア自体が悪いとはいわない!

でもスタンフォードのAlex Wolochが書いたThe One vs. the Many が2003年にもう出てるよ?

オースティン含めクラシックスからディケンズまで多岐に渡って恐ろしく緻密な名作的研究。

20年古いと思われる題材を斬新にアップデートしたかっこいい本。

その得意げな顔を見ると読んでないね?

あ、大学院Claremont College、、道理で、、


こういうの良くない。チームプレイできてない。


そもそも、どうでもいいことで怒ってる時間はないはず。


本当の問題はここから先のシビアさで、彼女もそれを越えないといけないのは同じ。



NB) 個人的にはヘンリージェームズもジェーンオースティンも大好きです。念のため。