(ダリアの巨大球根群 無理にバラさない方がいい、とのことだが・・・)
66歳になった。
そうはいっても特に感慨はなく、「あ、そうなの」という感じ。
65歳の時は前期高齢者のスタートとあって感慨ひとしおだったし、高齢者割引のようなおマケもいろいろあってうれしかったが、66歳にはな~んにもない。
人生の節目である古希、すなわち70歳になると東京都シルバーパスがもらえて(タダではない)都内の全てのバスと都営地下鉄が無料となるが、それまではひたすら地味な毎日が続くことになる。
今回の誕生日は家内は用事があって東京に残り、愛犬と2人で八ヶ岳南麓で迎えた。
もともと誕生日に関しては私は淡泊である。
66年前に生まれたのは事実としても別にこの日に生まれたわけではない。グレゴリオ暦でみると1年のたまたま同じ日というだけのこと。
また、人間には8つの苦しみがあるという。生、老、病、死、愛別離苦、怨憎会苦、求不得苦、五蘊盛苦の四苦八苦である。つまりこの世に生を受けること自体、めでたいことでなく苦なのである。
そんなことをぼんやり考えているとゴルフ友のAさんから連絡があった。
ゴルフレッスンのあと韓国レストラン「おもに」の山賊焼弁当を一緒に食べましょう、というのである。「おもに」派のAさんによると同店の山賊焼が安くて旨いのだそうな。
「どんぐり」派の私は逡巡した。「おもに」の店先でウロウロしているのを見咎められたら、どんぐりの奥さんはさぞ嘆き悲しむだろう。
「大丈夫、私がささっと買ってきますから。ウチで食べましょう」
う~む。
そこまで言ってくださるならイヤだけど食わずばなるまい。イヤだけど。
ゴルフ練習場から予約の電話を入れると人気メニューらしく山賊焼はすでに売り切れの由。Aさんは迷わず「イカ炒め弁当」にされたので私も同じヤツに。
(「おもに」謹製イカ炒め弁当 これで500円はお値うち)
「誕生祝いに私がごちそうします」とAさん。
こんなことで誤魔化されては業腹とばかり500円お渡しした。
(リゾート地のカフェのような空間で豊かな時間を過ごす)
スマホをいじっているとご近所のBさんからショートメッセージが入っていた。ダリアの球根があるので取りにきませんか、とのこと。連絡があったのは一週間前だ(汗)。
あわてて電話すると、
「めぼしいのはいろんな人が持ってったので今は大きいのしか残ってませんよ」
とのこと。
大は小をかねるというし、いいじゃないの、とさっそく取りにいってオッたまげた。
そこには球根とは思えないグロテスクな物体が転がっていたのである(上の写真)。66歳の記念樹ということで有難く頂戴したがその重たいことといったら。
やれやれ、とひと息ついているところに宅配便が。
次男が酒を贈ってくれたのである。
(純米大吟醸「千利休」堺市・利休蔵株式会社)
一人酒 手酌酒
「家カフェ」を聴きながら~
小さな幸せ。そんな誕生日であった。