(上棟にはなんだかんだで都合11人が参加したという)
終の棲家の上棟が終わった数日後、工務店の図らいで「大工さんとの顔合わせ」が行われた。
当日は朝から秋晴れとなったが、あ~おぞら~に残された私の心は雨模様である。上棟式ではないので祝儀を渡す必要はないとは思うのだが、何とも気持ちの整理がつかない。
これまでの状況をまとめると、
・ 工務店からは上棟式ではないので祝儀も何も用意しなくてよいと言われている
・ 一応お土産に七賢の酒詰め合わせ(4000円位)を用意した
・ 当日は敷地の四囲に酒(地鎮祭の時のやつ)を注いだりと、儀式ばったこともやる由
・ 参加者は棟梁、大工さん、現場監督、営業担当、設計担当の5名
・ ネットの情報を総合すると最近の祝儀相場は
棟梁・監督 1~3万円
その他 5000~1万円
といったところである。
仮に見栄を張って参加者一同に多めの祝儀を配るとすると総額は9万円。これだけあれば立派なセンターテーブルが買えるのに、と思うとなんだかイマイマしい。
(憧れのウォールナットのテーブル)
祝儀をケチれば3万5000円で済ませることもできそうだし、工務店の営業、設計には祝儀を渡さないことにすればさらに節約は可能だ。
この際そらっトボけておこうかとも思ったが、やはり気は心、これまでも現場には数々の無理を言っているのだから、感謝の気持ちを示せる機会をあたら逃すことはない。
つい先日も知人から「引っ越しが3月中になると荷物の多寡に関係なく料金がバカ高くなる」と聞かされたので、営業担当に「引き渡しを少なくとも一週間早めてください」と強要したばかり。
「監督、なんか言ってました?」
「はい、絶句してました」
そうだろうなあ。
営業、設計のお二人にも日々わがまま放題言っているのだから「あんたたちにはあげないよ」というわけにはいくまい。
(我が家の玄関脇にあるシーサーを終の棲家に持っていくことに
「外壁をどこかすこし引っ込ませるとかして、このシーサーが鎮座できる場所を考えてちょ」と昨日お願いした)
そんなわけで苦肉の策として、「祝儀ではなくお茶代である」という建てつけでポチ袋に入れて棟梁、監督には2万円(半端だがお茶代ということで)、その他は1万円、計7万円をお渡しすることにした。
2万円ほど節約できたので幸せな気分に浸る私は我ながら小さい。
現場に行ってみると縁起物のまといみたいなヤツまで置いてあって、結構本格的である。お茶代とはいえ祝儀を持参して正解であった。
(棟梁は工務店の直社員 まだ20代だが大工部門を束ねる責任者だというから大したものだ
纏のようなヤツは幣芯といって屋根裏に未来永劫放り込んでおくらしい)
営業担当の司会でちょこっと儀式ばったことをやって、後は現場見物と雑談である。
こんな狭い所に住むの、と思えた終の棲家だが、柱が立ってみるとそれなりにスペースもあってなんだか住居らしくなってくるから不思議だ。
ロフト(正式には「小屋裏物置」)からの眺望が実に心地よい。
監督によると壁を張り、さらに天井高を1.4m(=建築基準法で定められた上限)にするととても窮屈な空間になってしまうそうだ。
「このままでなんとかなんないの、ってゴネる施主も多いでしょうね」
「多いですね~」
「このままでなんとかなんないの」
「・・・」
完成まであと4か月 - 一週間。
頑張れ監督、頑張れ棟梁!
(棟梁は宣伝幕のモデルもやったりして八面六臂の大活躍)