(初場所番付 上位陣には本格派が多く照ノ富士も苦戦しそうな雲行きだ)
待ちに待った大相撲初場所が始まる。
白鵬がまさかまさかの新型コロナ感染でまたしても東西横綱が揃わない場所となってしまったが(白鵬はそろそろ引退しないと生き恥さらしそう)、そんなことはどうでもよい。
私の関心事はただひとつ、照ノ富士が無事大関に戻れるか、である。
大関昇進には直前3場所の勝利数が33勝程度となることが条件と言われるが、日本相撲協会は
もともとチャランポランな興行団体だから大関昇進に関する基準なんてどこにも存在しない。現に解説の北の富士さんなんか今を去ること55年前の1966年、わずか28勝で大関に昇進しているのである。
最近の大関昇進時の成績(色つきは優勝)
(高安の「メモ」は栃ノ心の誤りです)
2020年7月場所で見事幕尻優勝を果たした照ノ富士は3場所計で34勝を挙げたわけだから、本来なら初場所は大関として土俵に上がるはずだ。
にもかかわらず照ノ富士は何故大関に復帰できなかったのだろうか。おそらく平幕での優勝をカウントするなど神事たる大相撲の沽券にかかわる、ということなのだろう。
でもちょっと待ってほしい。元大関栃ノ心も起点となった場所は前頭3枚目だ。それに、神事神事というけれど、八百万の神様も、お釈迦さんもキリストもアラーの神もシヴァ神も、照ノ富士の偉大な復活にケチなどつけるはずがない。
結局のところ9月場所の途中休場(それでも計34勝だけどね)で、
「こいつ大丈夫かな」と不安になった協会幹部がビビっただけのことである。
彼らがビビった気持ちも分からないではないからそれは水に流すとして、初場所で11勝あげて3場所計32勝になった暁には晴れて照ノ富士を大関に復活させてもらいたいものだ。
そう思って番付表を見ると初場所の上位陣は結構充実していて、照ノ富士といえどもそう簡単に11勝できるとは思えないのである。こうなると白鵬がコロナになって休場するのもなんだかうれしい出来事のように思えてくるからファン心理というヤツは度し難い。
そんな照ノ富士がいつか横綱になり、やがてこじるりと所帯を持ってくれたら、という妄想に長いこと耽っていた私だが、先日放映されたNHKの「逆転人生」によると照ノ富士は不遇の期間に密かに結婚していたらしい。
「私は大関だからあなたのことを好きになったわけではない」
「あなたが動けなくなったら私が働くから」
奥様にそう言われたという照ノ富士。これぞ男冥利に尽きるというものだろう。
頑張れ照ノ富士~。