明日は我が身 介護老人保健施設を見学する② | 八ヶ岳ゆるふわ日記

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八ヶ岳南麓大泉と東京を行ったり来たりの毎日。日々のよしなしごとを綴ります。

 次に向かったのは、西武新宿線石神井公園から10分ほど歩いた住宅街にある「カタクリの花」。経営母体は「医療法人社団カタクリ会」である。カタクリの花はかつて高麗川畔巾着田の周辺に自生していたが今でも咲き誇っているのだろうか。

 

(3階建て 賃貸マンション風の佇まいで豪華な雰囲気はない)

 

 ここは愛車CRVの古いカーナビでも出てきたのですくなくとも設立から12年は経っている。全体に古い感じがあるが中は至って清潔だ。

 部屋は完全個室、二人部屋、四人部屋の3タイプあり(これはどこの保健施設も共通の模様)、人気があるのはどの施設でも四人部屋、次いで完全個室で、二人部屋はイマイチ人気がないらしい。「赤の他人と個室で二人きり」というのは妙に気詰まりなのだろう。

 

(二人部屋の様子 専有面積は厚生労働省の指導でどこもほぼ同じ)

 

 こちらの料金は、要介護1、利用者負担第3段階(そこそこコガネのある高齢者)、四人部屋のケースで

月額73,680円とリーズナブルである。これに日用品代やらクリーニング代(家族が持ち帰って洗濯すれば不要)やらで毎月1~2万円程度は加算されるもよう。価格以外にも長期入居に比較的寛容という特徴があるそうだ。

 

(今どき町の定食屋でも見かけないメニュー板 余計なことにコストをかけない姿勢は好感が持てる)

 

 最後に訪問したのが青梅街道沿い「エスポワール練馬」。5年前に設立された新しい施設である。経営母体は「医療法人社団純正会」。エスポワールはフランス語で「希望」を意味する由。

 

(玄関は分譲マンションの雰囲気)

 

 こちらで目を惹くのは四人部屋がそれぞれ棚で区切られていて半個室のようになっていること。「シーダ・ウォーク」ほどではないが、落ち着く空間になっている。

 

 

 料金は前記と同じケースで月額58,230円とかなり安い。

  食事は2、3、4階各フロアに食堂がある。「シーダ・ウォーク」の7人食堂ほどではないが、すし詰めの

社員食堂という感じでもない。

 

(月に一度ご馳走の日があるらしい お代わりは不可なんだろうなあ)

 

 見学した施設に共通する点をあげておくと:

・ 常駐する医師の指示がない限り勝手によその医者に診てもらうということはできない(受け入れに支
 障がある重篤な病気を持っている場合は入居を拒否される可能性がある)。

・ 日常の服用薬(例えば降圧剤とか)の費用は月額料金に含まれる(上限がある模様)。

・ 外部との連絡手段としてコイン式公衆電話がある。携帯電話持ち込みの是非はまちまちだが、可のと
 ころも出来れば避けてほしいという雰囲気である。

・ 食い物の持ち込みは原則禁止、一部施設では面会時に一緒に食べるのは黙認している。

・ 入浴は週2回。理髪、歯科治療は週1回(2回のところもある)施設内で対応してもらえる。

・ 食事は全て施設内の厨房で都度調理され、作り置きなどはない。

・ 個室と共同部屋との差分はトイレとテレビ。完全個室のみ室内にトイレがある。二人部屋はテレビ視

 聴可だがイヤホン使用が条件。四人部屋はテレビ不可。
という感じ。
 
 空き状況次第であるが、母はこの中のどこかの施設にお世話になり、リハビリを受けながら次のステップを模索することになる。
 介護付き有料老人ホームにご親族を入居させようかと思案中の方も、一度は介護老人保健施設に入居させて共同生活耐性がどの程度あるか体験してもらうのもいいかもしれない。料金は日額制なのでショートステイも考えられる。
 
 高齢者の男女差を反映して、どの施設もおばあちゃんが圧倒的に多い。
 少数派のおじいちゃん達は食堂や娯楽室の隅っこの方に二人、三人で固まってお互い会話するでもなくムッツリしている。
 

 「女三界に家なし」は今は昔、我々Y染色体の民はもはやどこにも居場所はないようだ。あ~あ。

 

(もう終わりだね 君が小さく見える~ 地球上からやがて消滅するY染色体の記事は → ここ )