(テラス席からの眺望 右に谷野夏江さんのバラ園がある 「PORTA」様のHPより)
八ヶ岳南麓大泉のイタリアンの名店ととして、かねてから高名な Qui CUCINA ITALIANA(クイ・クッチーナ・イタリアーナ)のランチに行ってきた。
「cucina」はイタリア語で「台所、料理」(フランス語だとcuisine)、「Qui」は「ここ」「ここに」といった意味だから、日本語にすると「イタメシ処」というような感じだろうか。
Qui CUCINA は、北杜市出身のシェフ田崎さんが2016年に開業したそうだ。
建物は私のおぼろげな記憶ではかつてはソフトクリームの売店だった廃屋で、それをリフォームしたもの。造作と人件費にカネをかけない店は多くの場合良店である。
(年季の入った建物)
ランチ営業は土日祝日のみ、しかも元々がソフトクリームの売店だから(そうだったはず)席数はわずか12ということで中々予約がとれない。今回も6月中に予約した。
以下早くも曖昧になった記憶にもとづいて箇条書きに紹介することにしたい。
・ ランチは2800円(税別)のコースのみ。ワンドリンク制(600円~)だから実質3400円である。
・ あらかじめ決められた前菜に加え、メニューから3品チョイスする。
(今日の前菜 ぜ~んぶ忘れた(泣)がすこぶる旨い これだけで相当腹が満たされる)
・ 「前菜」、「パスタ」、「魚」、「肉」の中から3品選ぶ。組み合わせは自由で、肉3品でもいいし、前菜だけ
3品選んでもいい。
(チョイス①「前菜」より 16か月熟成した自家製生ハムと桃 +600円)
(チョイス②「魚」より 天然鯛と季節野菜のソテー +300円)
(チョイス③「肉」より 甲州ワインビーフ ハツ(心臓)のステーキ 追加料金なし)
・ メニューから3品選ぶのは楽しいのだが、重大な制約がある。
チョイスは個人個人でなくテーブル単位でしなくてはならない。シェフ一人で調理するわけだからあれ
もこれもでは時間的な制約が大きいのだろう。また作り置きをチンしてだす、ということを極力避けてい
るということでもある。
今回は都合12種類の料理をシェアしようと囲碁トモのGさんご夫妻と出かけたのだが、シェアするも
何も皆同じものを食うことになったわけだ。私達はまずご夫妻に一品ずつ選んでもらい家内がバランス
を見て最後の一品を選ぶことで円満かつ迅速に注文することができた。
・ パンは食い放題の模様(少なくとも1回お代わりできる)。コンプレ堂風の味わいだが自家製かもしれ
ない。なにせご夫婦(だと思う)二人で切り盛りしているから、とやかく尋ねるのもはばかられる。
(ジェラートはコーヒー味のシャーベットとフロマージュ これにコーヒーがつく)
追加の900円と飲み物(男性二人はグラスワイン600円女性はジンジャーエール600円)を加えると
豪勢な昼メシだが、それだけの価値はある。これは「旨いものオブ・ザ・イヤー2019」のグランプリ候補だ(「旨いものオブ・ザ・イヤー2018」の記事は → ここ )。
内容はヘビーである。
今回平均年齢60いくつの4人組で訪れたわけだが、口ぶりからするとGさんご夫妻は夕食はパスした可能性がある。私たちも前夜の残りのほうとうをちょこっと食っただけ。
同じ位の年齢の方は「パスタ」か「肉」どちらかひとつにして残りの二品は前菜からチョイスするのが無難でしょう。間違っても「パスタ」+「肉」とか、「パスタ①」+「パスタ②」等の暴挙に走ってはいけません。
まして三品とも「パスタ」・「肉」にした日には、健康な老後は「見果てぬ夢」となるリスクがあることをつけ加えておきます。