八ヶ岳ゆるふわ日記

八ヶ岳ゆるふわ日記

八ヶ岳南麓大泉と東京を行ったり来たりの毎日。日々のよしなしごとを綴ります。


(薄雲の間から顔を出す赤岳)

 

 ブログ友の nobu さんをお誘いして野辺山へ行った。

 界隈随一の景観を誇る「清里アーリーバードゴルフクラブ(3月末まで冬季クローズ中)」に特別に入れていただき、八ヶ岳のスペクタクルを撮影、ついでに「最高地点」でカツカレーまたは蕎麦を食っちゃおう、場合によっては両方食っちゃおうという大型(?)企画である。

 

 当日の朝ゴルフ場からやや離れた場所にある事務所に駐在しているAさんから電話があった。なんでも昨晩から雪が降り始め、今でもうっすら積もっているよし。

「コースまでの登り道スタッドレスじゃないと危ないよ」

「安心してください。履いてます!」

 運転手はnobuさん、車掌もnobuさん、クルマもnobuさんだが確かご本人のブログにスタッドレスの記事があったから大丈夫のはず。

 

 アーリーバードはどうせ無人だから何時に行ってもいいのだが、「最高地点」入店を1130として1000に我が家に迎えにきていただくことにした。

 元々ドライブインの「最高地点」は開店が1100。開店前から並んでいるヒマ人達(オマエが言うなって)が片付く1130頃入店するのが経験則上塩梅がよろしい。

 

 コース入り口は鉄扉で閉鎖されていたが、あらかじめダイヤル鍵の開け方を教えてもらっている私には屁のようなもの。

 

 

 雪道をnobuさんの慎重な運転で登っていく。ここでスリップしたりしたら一大事だ。

 

 人っ子一人いないゴルフ場は沈黙が支配する異世界だった。

 ところが、せっかく快晴の日を選んだのに八ヶ岳には無情の雲の中(涙)。

 

(こら~!責任者を出せ)

 

 しばらくガマンしていると、やがて赤岳の山頂だけが顔を出した(冒頭の写真)。

 

(クラブハウス前パター練習場より 正面の蛇行している雪の部分はサンメドウズ清里スキー場)

 

 全くついてないこと夥しい。

 ホントは、↓こんなとこや、

 

 

↓こんなとこ

 

 

の景色もnobuさんに見てもらいたかったのだが断念した。

 

 そんなわけで予定より30分早く「最高地点」へ。

 案に相違してお客さんなんぞ一人もいやしない。

 

(冬だからいないさよ~)

 

 さあ何を食うか。

・カツカレー単品

・カツカレーにミニ蕎麦のお供

・冷たい蕎麦(海老天とろろそば)単品

・海老天とろろそばにミニカレー丼のお供

の4択だが、八ヶ岳の景観がイマイチだったせいでゲシュタルト崩壊を起こした私には俄かに決断がつかない。

 

(八ヶ岳南麓カツカレーグランプリ堂々第2位のこいつを食わない手はないのだが)

 

 カツカレーの最大の問題は、この夜カレーを食うこと(すでに仕込み済)。

 とはいえインド人は毎食カレーを食ってるわけだしなあ。

 でもオレは日本人だしなあ。

 無限ループに陥った思考は踊る。

 

 蕎麦にするなら冷たい蕎麦に限る。

 あったかい蕎麦、あれはいけません。

 蕎麦がふやけてただでさえショボい食い物がますます不味くなる。

 

 蕎麦でいくなら海老天が欲しいので「海老天とろろそば」限定だ。以前海老天トッピングをお願いしたことがあるがNGだったっけ。

「天せいろ」という手もあるのだが、海老天以外はイモだカボチャだマイタケだと、見るだけでウンザリする連中が雁首そろえて勢ぞろいというシロモノ。

 とはいえ海老天とろろも大いに問題があって、その名のとおりとろろが載っているので、これがなんともベタついて始末に悪い。 

 

 品書きを手に煩悶する私をよそにnobuさんはあっさり「肉そば(温)」を注文した。

「この陽気では温かい蕎麦一択です」

 

 そうか。たしかにそうだよ。

 権威に弱い私はそれまで積み上げた思考をあっさり放棄して「海老天とろろそば(温)」を注文した。

 

 あったかい蕎麦というヤツはここ10年というもの「丘の公園清里ゴルフコース」の海老天玉そば(←追加料金無料)しか食ったことがない。

 それより前になると現役時代に「ゆで太郎」でかき揚げ無料券をもらった時に食った覚えがある程度だからちょっと楽しみだ。

 

 待つこと10分、海老天とろろそば(温)がやってきた。

 

(いい匂い)

 

 まずはツユをひと口飲んで海老天をがぶり。

 揚げたての海老天が旨い。あったかいツユと海老天はいいコンビ。

 蕎麦をツルツルあとはカメカメ、とろろを端に寄せて一気にズズズっと片づけて、口直しにツユを飲んで海老天かじって蕎麦をツルツル、あとはカメカメ。

 

 う~む。

「最高地点」の蕎麦はそれなりに旨いはずだが、主人渾身の手打ちそばもあったかくすると旨くもなんともない。 

 これじゃあ丘の公園の不味~い蕎麦と寸分変わらないじゃないの。いや、海老天が2本ついていて温玉もある彼奴の方が上かもしれない。

 

(お願いすると海老天別つけ(ツユに浸けこまない)もOK)

 

 残念~。

 

 ふと外を見ると、雲が晴れて八ヶ岳が全貌を現わしていた。

 

 

 残念~。

 

(「まあそんな日もあるって」 食後に行ったカフェ「BOO」でフレンチブルちゃんが慰めてくれた その様子は↓こちらをご覧ください)

(雪山となった八ヶ岳 2025年12月16日撮影

 八ヶ岳は約20万年前に起きた主峰阿弥陀岳の大噴火でなんとも見栄えのしない現在の山容となった 噴火前の阿弥陀岳は我が国(まだないけど)の最高峰だったそうな)

 

 声が出ないのをいいことに、ダラダラと本を読んで過ごすことにした。

 その中の一冊が、

日本史を地学から読み直す」(鎌田浩毅著 講談社新書)。

 私は全く知らなかったが鎌田さんは京大で一番人気のある教授、そして「情熱大陸」に出たりと高名な地学の権威だそうな。

 

 

 

 本書は地震、噴火のメカニズムや前史以来の日本列島で起きた天変地異について平明にまとめてあってゴロゴロしながら読むのにおススメだ。

 

 そんな中で私が最も知りたいこと、それは、

「首都直下地震、富士山噴火、南海トラフ地震のうち最初に来そうなのはどれ?」

ということ。

 

 本によると答は南海トラフ地震で、

2035年に発生しそう」というのが斯界では常識になりつつあるらしい。

 なんでも過去の南海トラフ地震における地殻の隆起とそれが次第に沈下していって新しい地震が発生するサイクルには一定の経験則があるというのだ。

 

(隆起が大きいと次の地震までは間があり隆起が小さいとより短く次の地震がやってくる 本から無断転載したけど宣伝になるからいいでしょ)

 

 他の予測手法でもほぼ同時期に南海トラフ地震が起きることが示唆されており、鎌田先生は遅くとも2040年までに南海トラフ地震が発生することになりそうだとおっしゃる。

 また、南海トラフは大きく「南海(四国~大阪)」、「東南海(伊勢湾付近)」、「東海(静岡)」の3区域に区分されるそうだが、次の南海トラフ地震はこの3つが連動することが懸念されていて未曾有の大地震となるという。

 

 これだけでも我が国は被害想定270兆円(国家予算の2年分に相当)にのぼる甚大なダメージを受けるわけだが、加えて富士山も連動して噴火する危険があるらしい。

 富士山が最後に噴火したのは1707年の「宝永噴火」だが、この際の火山灰は北海道まで飛来し、江戸では10センチほど積もったという。

 宝永噴火の直前に前々々回の南海トラフ地震である「宝永地震」が発生している。地震で押された地殻が富士山直下の「マグマ溜まり(おできの膿のようなもの)」をぶちゅっと押しつぶすのが噴火の原因である。

 

 そしてもうひとつの災厄である首都直下地震は現在の予測では依然として「今後30年のうちに70%の確率」としか言えないらしい。

 

 う~む。

 ということは東京の不動産物件を多く所有している「ヒューリック」(3003)の株はあわてて売らなくてもよさそうだ。

 

 ・・・って思ったら大間違い。

 南海トラフ+富士山のコンボが発生した時点で我が国の命脈は絶たれるだろう。

 国債は大暴落、金利は天井知らずに上がって、日本円も日本株も鼻紙同然になってしまうに違いない。

 

(アフリカ・ジンバブエはかつて人類史上空前のハイパーインフレに陥った 2008年同国政府は「100兆ジンバブエドル紙幣」を発行したがインフレは収まらず100兆ジンバブエドル=0.01米ドル(=1セント)まで下落したという)

 

 それでは私たちはどうすればよいのだろうか。

 

 大金持ちは今のうちにドルやら金やらに資産を移せばよい(もうとっくの遠にやっているだろうけど)。

 

 我々一般人は資産の保全が必要ないのだから、命の保全に最善を尽くすべきだろう(◎心配無用〇まあ大丈夫×要対策)。

◎水の確保(我が家は東京も八ヶ岳も川の水を汲めばいい)

〇燃料の確保(カセットコンロ2基用意済 カセットボンベ大量購入必要)

◎トイレの確保(東京では穴掘り用スコップと目隠しブルーシート購入済)

×電気の確保(はやくヤリスクロスに乗り換えなくっちゃ)

×食料の確保(どうすんだよ、これ)

 

 東京杉並をなんとか脱出して(首都直下地震が西東京立川活断層で生じた場合はムリだろう)、小河内ダム経由で八ヶ岳を目指す。

 着いたらすぐに庭の雑草取りをして(お~い)ジャガイモ、カボチャ、シュンギクの種を蒔く(お~い×2)。

 

 そしてなにより大事なことは破滅的な災厄の前に人生をエンジョイすること。

 子供や孫には気の毒だが、生い先短い私はそれで十分だ。

 

  

(今は穏やかな表情なんだけど 次の噴火は写真の正面右肩部分か裏側の左部分(宝永火口の周辺)で起こるという)

(天気晴朗ナレドモ 雪山と化した八ヶ岳)

 

 先週喉が痛くなった。

 症状は次第に悪化して、オープンコンペの時に「ナイスショット」と叫ぼうとしたら声が全く出なかった。

 以来一週間経つが喉からはヒーヒーかすれた音が出るだけでいまだに声が出ない。こんな経験は初めてだ。

 

 熱はないが痰がひどいので市販の風邪薬を飲んでウトウトとしていたら、

「起きろし(←甲州弁で「起きろよ」)」

と、声がした。

 なんと枕元にパッと見は福禄寿のような、でもよく見ると厄病神のような老人が座り込んでこっちを見ているではないか。

「三人麻雀やるからね、ウチにこうし」

「ヒーヒーヒー(喉が痛くて声が出ないので麻雀なんてやれません)」

「メンバーはいるからね、熊汁だけ食いにこうし」

 

 熱にうなされたとはいえ変なものが出てくるものだ。

 いつの間にかまたウトウトして、はっと目を覚ますと何やら山塞のような妖しげな建物の前に佇んでいた。

 

(真っ暗闇にここだけポツンと灯りがともっている)

 

 おそるおそる中を覗くと三人麻雀をやっている。

 その中の一人は夢枕に立った福禄寿だった。

 

(この後九索をツモってリーチ リーチ・発・メンホン・ドラドラ(白)のハネ満)

 

「ハネ満~」

「てっ、ノブいじゃん(おやまあ、しぶといヤツ)」

 

 う~む。

 よく見ると3人ともこの世のものとは思えない異形だった。

 

(こんな感じ)

 

 夢なら早く覚めてちょ、そう念じつつもいつの間にか私は3人の(正確には3匹の)麻雀を食い入るように見つめていた。

 

 私が麻雀を覚えたのは小学生の頃のこと。

 我が家では亡父の会社の同僚を招いてしばしば家庭麻雀をやっていたが、誰かが遅れたり亡母がツマミの支度をする時に私が無理やりメンバーに入れられたことによる。

 中学生になってすぐに日本麻雀連盟監修の「公式ルールブック(手役の説明付き)」を買い、知識だけは一人前になった。

 たとえば当時の公式ルールでは「ツモ・ピンフ」という上がりは存在しなかった。

 ツモ上がりの2符がつくとピンフ(平和=文字通りヒラ上がりで符が一切つかない)が成立しないからだが、脚注に「最近はピンフ時に限ってツモ上がりの2符を算入しない特殊ルールが関東を中心に増えている」てなことが記載されていたのを覚えている。

 

 高校にあがるとクラスで麻雀がはやり出したが、年季を積んだ私に勝てるヤツなどいなかった。

 当時1000点10円のお子様レートだったが、それでも高校生にとっては大金だ。そのうち「アイツに貸しがあるからもらえよ」なんて点数計算した紙切れが飛び交うだけになってしまった。

 フレッシュマネーの導入が喫緊の課題となったところに目をつけられたのが高校からの編入生たちだった。

 中でも放課後いつも麻雀を眺めている新しい級友がいた。

 一度やってみる?と、仲間に入れてからそいつが麻雀に狂うことといったら、毎日毎日トコトンやるうえにヘタクソでしかもカネ払いがいいときているからみんなのアイドルに祭り上げられた。

 そいつは遅れること2年で同じ大学に入学してきたが、生協でばったり会うなり、

「オマエのせいでオレの人生はメチャクチャになったんだよ、この厄病神!」

と罵られた。

 

 馬齢を重ねること68年、私が他人様に厄病神呼ばわりされたのはこれが最初で最後のことである。

 

 いったいどの位の時間が経ったのだろう。

 やがて室内に熊汁の芳香が漂い始め、テレビ版西遊記の三蔵法師のような妙齢の美女(上の写真参照)が熊汁を捧げてきた。

 

(カレーよりも味噌の方が合う)

 

 旨い。

 旨いよ~。

 

 ふとんの中でジタバタしていると目が覚めた。

 なんとも妙な夢を見たものだ。

 麻雀を最後にやったのは現役時代でかれこれ20年以上前のことだから、病魔のせいで禁断症状のようなものが出たのだろうか。

 

 相変わらず声が出ない。

 痰を吐き出して、ついでにトイレに行ってふと食卓を見るとなにやら得体のしれないものが鎮座していた。

 

(お手製たくあんと野沢菜辛子漬け どちらも札付きのごはん泥棒)

 

 う~む。

 ひょっとしてあれは夢ではなかったのか。

 夢うつつを彷徨いながら私は高原大橋を渡ってKBMのとこまで行ったのだろうか。

 そして、奥様ご自慢のたくあんをお土産にもらったのだろうか。

 

 八ヶ岳ブルーの眩い日に八ヶ岳山頂が雪雲に覆われると時空の歪みが生じるという。

 声を封印された私は魔界に誘われたのかもしれない。

(丘の公園清里ゴルフコース駒ヶ岳コース1番ホールから甲斐駒ヶ岳を望む)

 

 ゴルフ友のAさんと「丘の公園清里ゴルフコース」の運営を山梨県から委託されている桔梗屋が主催するオープンコンペ「福袋コンペ」に参加した。

 プレー代はコンペ商品(参加賞あり)と昼メシ・ドリンク1杯サービスつきで6000円。翌日は4800円(昼メシつき)なので大いに迷うところだが、

「まあどんな賞品か騙されたと思って参加してみましょう」ということになった。

 

 桔梗信玄餅で高名な桔梗屋は信玄餅1個売って利益が〇円、という商売柄か、ケチなことで有名である(もっともそうでなくては経営は立ち行かないが)。

 丘の公園から私に毎月のように同社からDM(封書)が届くのだが、中身は宣伝ばかりで優待券だ割引券だ無料券だが入っていたことは一度たりともない。

 

 そんなわけだから、まあ参加賞は「ハイジの村(=桔梗屋経営)」で売れ残ったポインセチアかなんかでしょ、と期待せずに駒ヶ岳コース1番ホールに臨んだ。

 

 気温は0℃ながら快晴で風も弱い。この時期では恵まれたゴルフ日和である。

 劈頭はいきなりトリプルボギーの7。コンペの順位はともかくトリプルだけは打つまい、と誓ったとたんにこのていたらくである(泣)。

 とはいえ物は考えようで、このホールが隠しホールに当たれば上位入賞に食い込む可能性もある。

 

 その後滑った転んだはあったものの、年に1回あるかないかのバーディも取ったりして結果は

46とまずまず。

 相方のAさんは少々不本意ながらの45。

 

(キープしているウイスキーと無料のビール つまみはここ2年不動のラインアップとなっている肉じゃがとワカメサラダ もう飽きたよ~)

 

 昼メシは夏の間はつけ麺一択(つけあわせがツマミになる)だが、この時期は追加料金なしで

しかも好物の海老天が2本入っている「海老天玉そば」に限る。レストランのおねえさん方も「いつものですね」と覚えてくれている。

 

(他のメニューよりマシだと思うのだが何故か一番安い)

 

 午後はコンペの対象外なのでリラックスできた。

 そのせいかいきなしパーと好発進だったのだが、次第に疲れが溜まってきたせいかダフリトップが増え始め、最終ホールはまたもトリプル(泣)。後半は48だった。

 

(ティーショットがテンプラで左林に入り2打目はクリークの手前にポトリ 赤岳が無言で見つめていた)

 

 会計を済ますと順位表を渡された。

 結果は70人中60位。

 グロスの順位では19位だから、隠しホールがバーディホールに当たったりしてハンデがわずか2(!)というのが大きく響いた。

 

「60位の順位賞です~」

 おねえさんから渡されたのは巨大な福袋。

 

  

 

 中身はというと、キッチン雑貨の詰め合わせ。

 

(これって合計1200円くらいはしているのだろうか)

 

 まあ「桔梗屋牛乳饅頭(←不味い)詰め合わせ」でなくてよかったよ。

 Aさんは37位で参加賞のみ。中身はペットボトル飲料詰め合わせだった。

 

「隠しホールが運が悪かったですね」

「悪かったですね~」

「これからは」

「桔梗屋のコンペは止めときましょう」

 

 Aさんの別荘でコーヒーを頂戴しながら2人は固く誓い合ったのだった。 

(高度5500mを飛行するJAL607(羽田→長崎)便 快晴で高度も低いが八ヶ岳南麓に比べると機影がぼんやりしている)

 

(これだ!)

 

「井の頭線三鷹台駅に新しいパン屋がオープンした」との情報を受けて、さっそく朝の散歩のついでに見に行くと営業時間は金・土・日の1100~なくなるまで。残念~。

 

(「コロレ」(フランス語で「焼き色をつける」イタリア語では「彩り」といった意味らしい

 間口1間ほどの小さなお店)

 

 翌日(金曜日)散歩のスタート時間を遅らせてパンを買いにいった。

 ついでに駅前のネパール人経営のカレー屋でメシも食っちゃおうという大型企画である。

 

 まずはいつもどおり井の頭公園へ。

 井の頭公園駅の近くにパン屋「NAKADA BAKERY」があるが、食パンに具を挟んで食いたい私にはいささかサイズ的にそぐわないパンを扱っているのでここはパス。

 

(2024年9月オープン それ以前は某パン屋チェーンだった)

 

 三鷹台駅まで歩いて、まずはカレー屋「ラクシミ」に飛び込んだ。

 

(のどかな駅前のカレー屋といった佇まい)

 

「ラクシミ(ラクシュミーというのが正しいらしい)」とは、幸福と繁栄を司るヒンズーの女神のこと。

 

 じゃあここはインド人の店かというと、間違いなく経営はネパール人である。

 なんとなれば旨いから。

 

 本物のインド人は自分たちのカレーに自信を持っているから味のローカライズなんてしやしない。本場の味に忠実な不思議ちゃん系カレーが私の口に合わないのも至極当然である。

 一方我が国のインドカレー屋の7割を占めるというネパール系は、彼の地で成功するために日本人の口に合うカレーを作ってくれる。母国にはないナンをわざわざ出してくれるのもそのひとつ。

 

(カレー2種のセット キーマとサグチキンにした ごはん中心でいきたいのだがナンの方が人気があるらしい サラダが子供用のプラスチック茶碗に入っているのが素朴な感じ) 

 

 かつて小淵沢に「タラマウンテンスパイス」という「ネパール人の、ネパール人による、ネパール人のためのカレー屋」(←この標語は私の創作)があったが、そこで食ったネパールカレーは硬いヤギ肉が黒ずんだスープに浮いているようなシロモノで決して旨いものではなかった。

 

(タンドリーチキンはなくてもいいんだけどなあ もったいないから完食するけどサ)

 

 そういえば20年ほど前に時の小泉政権が海外に跋扈するニセモノの寿司屋に辟易して「日本食認証制度」なるものを打ち出したが、「寿司ポリス」と世界中から揶揄されてあっという間に消えてしまったことがあった。

 郷に入らば郷に従え、現地の人に喜ばれるモノが「旨いもの」なのである。

 だいたい外国の食い物を魔改造することに秀でた大和民族が海外の寿司にとやかく言うこと自体天に唾する行為だろう。

 

(我が国の「なんちゃってナポリピザ」の横行に業を煮やしたイタリア人は「正当なナポリピッツア」の業界団体「日本ナポリピッツア職人協会」を設立した)

 

 パンパンに膨れ上がった腹で「コロレ」へ。

 逆の順番だと空腹のあまりパンを買い過ぎることになるので結果オーライ。

 

 

(菓子パン系統が多い)

 

(極小の店舗ながらスイーツも充実)

 

 

 まずは試しに食パン半斤(3枚切にしてくれた)とクロワッサンを買ってみた。

 食パンはサイズがやや小ぶりながら実に旨い。おそらくこの界隈では一番旨いパンといってよいだろう。クロワッサンも中々いける(家内談)とのこと。

 

(1枚だと少々物足りないが2枚では多すぎ) 

 

 金曜日は遅めの散歩に出て、カレーを食って「コロレ」でパンを買う。

 なんだか習慣になりそうな予感がする。

(吉祥寺・東急百貨店裏「sinennsis」)

 

 ご近所の飲みトモAさんと忘年会をやることになった。

 場所はAさんがあらかじめリサーチした中華レストラン「sinensis」(ラテン語でchineseを意味する)。2024年1月に東急裏にオープンした人気店らしい。

 

 1730現地集合でどうですかと伝えたところ、「1730より数秒前に着くようにします」との妙に細かい返事が来た。

 こうなると私も遅れをとるわけにはいかない。1730より数十秒前には店に行かねば沽券にかかわる。

 

 そうだ、と思いついたのが時間ぎりぎりまで東急百貨店をウロつくこと。

 店を1729に出ればちょうどいい塩梅だ。そんなわけでかねてから気になっていた5階の「ワークマン女子」を覗いてみることにした。

 ここは「女子」と謳っているものの、男性ウェアも普通に置いている由。

 

 

 売り場をつらつら検分すると男ものか女ものか分からないものも数多くあるが、デザインや色がいかにもメンズ専用というものも多い。

 そんな中で目を惹いたのがダウンベスト。なんと3900円なり。

 

 

 黒のベストと紺/ベージュの2トーンのヤツが合わせやすそうだ。

 時間がたっぷりあるというのは恐ろしいものだ。どれどれと試着しているうちに、衝動買いの焔が燃え上がり買ってしまった。

 

(厚手のセーターのせいでちょっと窮屈だが黒を買うことに)

 

 タグをとってもらってそのままお店へ。

 17:29:30に着くとほどなくAさんがやってきた。

 人気店らしく大勢の予約客が店先にタムロしていた。予約のない私たちは予約客のあとからお店へ。

 

 店内はさほど広くはないが明るく清潔な感じで、おねえさん方も実に感じがよい。

 女子会のお客さんが多い。こういう店は間違いなく安くて旨い。

 

 まずはビールで乾杯。

 

(つきだしは野菜のピクルス 瓶の中全部私たちのものだがそんなに食えるものではない)

 

 最初に登場したのが店の看板メニュー「よだれ鶏」。

 鶏も旨いが、胡麻ソースが飲み干したいほど旨かった。

 

 

 

(水菜とパクチー(オエ~!)のサラダ 当然これはAさん専用)

 

 Aさんはパクチーが好きだったりして少々変わったところがあるが、宇宙物理学の造詣が深い。

「そういえばダークマター(宇宙の85%を占めているといわれている暗黒物質)の存在をガンマ線かなんかの測定で証明できそうらしいじゃないですか」

「いえ、あれはまだ可能性の段階です」

「証明できたらノーベル賞もらえますか」

「もらえます(きっぱり)」

 酒を飲みながらこんな話をしていると、なんだか自分も立派な人間になったような気がするから不思議だ。

 

(Aさんリクエスト ボルチーニの春巻 これは仲良く1切れずつ)

 

(エビチリは私のリクエストだけど半分ずつ)

 

「ゆるふわさんは大学時代は法律やってたんですよね」

「そうですよ~。それがなにか(←段々目が座ってきている)」

「罪を犯した時にそれが重い罪にあたることを知らなかったらその罪は適用されないんですよね」

「そうですよ~(理科系なのによく知ってるなあ)。例えば自分の父親だと知らずに殺しちゃったら尊属殺人罪は適用されません。『事実の錯誤』ってヤツです」

「ほうほう」

「もっとも尊属殺人罪は憲法違反という判決がでて今では存在してません」

「ほうほう」

「えへん、法律の解釈に誤りがある場合は救済されません。例えば『義理のオヤジは殺しても尊属殺人罪は適用されない、とかね」

「あ、存続殺人罪はもともと直系尊属が対象だからその例はおかしいですね」

「あはは~(目が泳ぐ)、スミマセン、ワインのお代わり!」

 

  

(シューマイ三種盛り 緑のヤツはパクチー入りだが悪臭はなかった)

 

 隣のお客さんが真っ黒な肉塊を召し上がっていた。

 聞けば「黒酢酢豚」の由。

 最後の楽しみにとっておいた麻婆豆腐はやめてこいつを注文した。

 

(これ、旨すぎ)

 

 食い物旨く、雰囲気よく、おねえさん方もテキパキと気持ちがいい。

 Aさんのリサーチのおかげで思わぬ名店に巡りあえた。

 

 散々飲み散らかし食い散らかししゃべくり散らかして店を出た。

 歩いて帰りましょ、ということでサンロードから高架をくぐって末広通りへ。

 すると以前飛び込んだバーが蜃気楼のように眼前に聳えていた。

 

(夢じゃなかったらしい)

 

 どちらから誘うともなく酔いどれ2人はくんずほぐれつ店内へ。

 スコッチのハイボールをやりながらツマミに「oyster & chips」ってのをもらうとそのボリュームにオッたまげた。

 

「さんざん旨いもん食ってきたからさあ、こんなに食えないよ~」

「スミマセン、ハーフもできたんですけど」

「こんなに食えないよう、中華食ってきたんだからさあ」

 

 酔っぱらい特有のネチコサでマスター相手にからみ酒。

 学究肌のAさんは酒やツマミ類の検分に余念がない。

 

 ふと気がつくとあ~ら不思議、大量のカキフライとフライドポテトは幻のように消え失せていた。

 12月最初の忘年会もかくして無事お開きとなった次第である。

 

(ごちそうさんでした)

(カラオケ「まねきねこ」のコシダカホールディングスから株主優待券5000円分(半期分)が送られてきた 配当金は半期12000円)

 

 円安、インフレの流れが加速しつつある。

 東京エレクトロン(8035)のアップダウンで株の怖さをつくづく思い知らされたが、結果よければ全てよし、何度か売り買いして利益が残った今が最後の売り時だろう。

 

 同株を売却してどうするか。今さら銀行に預けてもタカがしれている。

 そうだ、経営がしっかりしていそうな企業で高配当が期待できる株にしちゃおう。

 その最たる(というか唯一の)成功例が「コシダカHD(2157)」である。

 1年ちょっと前に88万4000円の大枚をはたいて買った1000株が現在は120万円だからキャピタ
ルゲインが36万円。

 肝心の年間総合利回りは、

 配当金12000円×2+優待券5000円×2=34000円

だから年利3.9%だ。

 しかもあと1年半で優待が2倍になるのでその時点で利回りは5.0%になる。

 社長がんばれ~。

 

(ヨ!まねきねこ大明神)

 

 さて、2匹目のどじょうはどこにいるのだろう。

 今後のインフレを考えると銀行株が衆目の一致するところだろう。もともと金融株は高配当のうえにキャピタルゲインも期待できそうだ。

 

 数ある銀行から私が目をつけたのは「みずほFG(8411)」配当利回り2.6%と、「三菱UFJFG(8306)」同3.0%。

 みずほは私のメインバンク(といってもキャッシュカード口座があるだけだけど)だし、三菱UFJの新頭取は会社時代にお世話になった方で信頼できる好人物だから。

 

(底を打った銀行株はぐんぐん上昇中 みずほの伸び代が大きそう)

 

 さあどっちにしようか。

 ・・・まあどっちにも義理があるので両方買うことにした。

 

 まだまだ買いたい。衝動買いの焔が身を焦がす。

 そこでお堅い会社ばかりじゃなくて不動産株の「ヒューリック(3003)」も買うことに。

 この株のよいところは配当利回りが3.6%と高いこと。

 一方リスク要因は、主力の不動産賃貸物件の多くが東京23区内に偏っている点にある。やがて来るであろう東京直下型地震で同社の株価が暴落することは想像に難くない。

 とはいえ、まねきねこだろうが銀行だろうが、東京大地震の前には目クソ鼻クソだ。「あと4000日東京直下型地震が来ませんように」そう祈ることにした(お~い)。

 

(同社保有「トラストガーデン荻窪」杉並区内だがこの辺なら焼けずにすみそう)

 

 ついでに中古クラブ専門店の「ゴルフ・ドゥ(3032)」も買った。

 2万円ちょっとの投資で同社の割引券がもらえる。ここは型落ちの新品なども豊富に扱っていて他の中古クラブ店より良心的だ。

 

 これでインフレに強い家計ポートフォリオが完成した。配当狙いだから株価変動に気をもまなくてよいから自律神経にも優しそう。

 高齢者はやはり高配当株に限る。

 

(取引開始2時間 ゴルフ・ドゥの売買はゼロ(汗))

(高根町東井出地区の風景 樹林の向こうにかすかに八ヶ岳山塊が見える 

  今から450年前に北巨摩郡井出村を襲った「天正の山津波」は村を西井出村と東井出村に分断、以降今日に至っている)

 

 八ヶ岳南麓は今日も八ヶ岳ブルーの快晴で絶好の散歩日和。まずは東へと向かった。

ハム日和」の脇を通って南へ。ここいら辺は我が西井出に隣接する東井出地区である。

 

 かつての山津波の痕跡を留めている(と思われる)尾根沿いの「秘密の小径」を越えるとそこは西井出だ。

 

(西井出「ニコロ・ヴィンヤード」から三ツ頭を望む)

 

 ここからは針路を北へ。以降八ヶ岳に至るまでず~っと登り道である。

 

 石堂交差点を渡り、やがて我が家から最も近いパン屋「ル・プレジール・デュパン」にたどり着いた。

 

 

 このパン屋のいいところは、インノの定休日(日・月・火)に営業していることと、朝8時に

オープンするところ。

 もっとも私は「羽鳥慎一モーニングショー」が始まるまでに朝メシを食い終えてしまうから焼きたてのパンにありつくことはできない。

 行列に並んでいた人の話では、開店前の行列は焼きたてのパンを求めるお客さんで半端な数ではないらしい。

 

(開店から2時間経ってもこのありさま)

 

 この日は東京に持って帰る用にあらかじめ予約しておいたバケット、クロワッサン、パン・オ・フロマージュ、オリーブ入りチャパタを購入した。  

 

(パン・オ・フロマージュは上下真っ二つにして中に具を挟んで食う)

 

(クロワッサンはややほっそりした感じ)

 

 15年ほど前に大泉に土地を探していた頃は「図書館に近いこと」が第一優先だったがそれも今は昔、図書館に通う頻度はめっきり減ってしまった。

 

 代わって家の近くに欲しいものはコンビニとパン屋である。

 あと、欲を言えばネパール系インドカレー店と四川料理の店、関東風の鰻屋、寿司屋なんかも徒歩圏に欲しいところだ(お~い)が、ぜいたくを言ってはいけない。

 

 散歩のついでにパンが買えるのってホントに素晴らしい。

 これで石堂交差点付近にコンビニができたら最高なんだが。 

(熊肉ゴロゴロカレー)

 

 長男が孫を連れてやってきたのでKBM(清里「高原バーバー」のマスター)から頂いた熊肉(約1キロ)を食うことにした。

 

 この熊肉、もともと長男が釣ってきたタコをKBMに差し上げ、そのお返しに貰ったものだから長男に権利があるといってよい。

 私は右のものを左、左のものを右に回しただけの一種のブローカーのような立場で甘い汁を吸うだけの身分で、いささか面映ゆいが世の中の仕組みとはだいたいそんなものだ。

 

 24時間ほどかけて自然解凍した熊肉をまずはBBQで味わってみた。

 

(外はこんがり中はジューシーのいい焼き加減)

 

 旨い。

 先日食った鹿肉より柔らかいが、鹿肉よりも野生の匂いがする。

 

 体臭というものは日常の食い物に大きく影響される。

 例えば欧米人だとバタくさい体臭になるし、西アジアの人だとクミンの匂い、我々日本人はお互いに気がつかないが外国人によると味噌のような体臭があるという。

 おそらく熊もどんぐりの体臭があって、それが肉にも溶け込んでいるのだろう。ちなみに肉食の頻度が高いヒグマの肉はツキノワグマより匂いがきついらしい。

 

熊肉は低カロリー高タンパクでミネラルも豊富

(肩ロース100gの比較)

 

 食い残った肉と脂身をどうするか。

「熊肉の脂身は最高に旨いよ(KBM談)」とのことなので、カレーを作ってみることにした。

 

(牛豚の脂身よりも神々しいというか野生の迫力がある)

 

 カレールーは綿半で見かけたのをこれ幸いとばかり大量にストックしてある「ハウスザ・カリー(辛口)」。スパイスが利いていてジビエには好適だろう。

 本当は肉だけを長いこと煮た方がよさそうだが、ままよといつも通り野菜類も一緒に煮込んだ。

 

(旨そうな出来上がり)

 

 さっそく熊肉カレーを試してみた。

 旨い~。

 カレーに熊肉の脂分が溶け込んでいていつも以上に芳醇な味。

 ただ肉は硬くて、煮込みが足りないのが残念な出来上がりだった。

 

(旨そうだがまだ硬いかんじ)

 

 次に熊肉をいただいたら、今度は「叙々苑キムチチゲの素(辛口)」でじっくり煮込んでみよう。 

(清里アーリーバードゴルフクラブのレストラン(元、だけど)から八ヶ岳を一望する モミの木の向こうに白く見えるのはサンメドウズ清里 スキー場オープンは12月13日から)

 

 ゴルフ友のAさんと清里アーリーバードでゴルフをした。

 アーリーバードの標高は1432m。

 日本で2番目に高い所にあるゴルフ場なので例年11月末日でクローズになるからこれが今シーズン最後のアーリーバードである。ちなみに標高日本一は菅平グリーンCCの1564m。

 

 そんな高地のゴルフ場だから前日は突然の降雪でクローズになったという。

 この日も所々に雪が残っていて、いいコンディションとはいえなかった。

 

(練習グリーンも霜で真っ白 こんな日にゴルフをやる物好きがいるから不思議)

 

 久しぶりのゴルフなので、「100を切ること」と「トリプルボギーを叩かないこと」をこの日の目標にしたのだが、舌の根も乾かないうちにハナのロングホールからいきなしトリプルボギーを叩き前途に暗雲が垂れ込めた。

 だいたいこんな天気の日にゴルフをやろうという心根が間違っている。

 

(獅子岩を望むショートホール 日陰に雪がこびりついている)

 

 前半は滑った転んだで結局52。Aさんは44とさすがの貫禄である。

 休憩ルーム(元レストラン)でコンビニメシをささっと食って後半へ。アーリーバードにはレストランも風呂もないが料金は4000円と格安で、八ヶ岳や南アルプスの景観は随一といってよい素晴らしさだ。

 

 目標の100切りには47で回らなければならない。

 ゴルフ場で販売している数少ない商品の缶チューハイ(200円)をグビグビやったのが功を奏したのか、パー、ボギー、ボギーと好スタートを切った。

 これなら47で回ることも不可能ではない。

 ところが4ホールめでOB+池ポチャでダブルパーの8(泣)。

 次のホールも何故だか釈然としないままにダブルバーの8(泣×2)。

 

(八ヶ岳はんももらい泣きしてはる)

 

 終わってみたら目標を大きく超える105。相方は89だからくやしさもひとしおだ。

 

 1330に家に着いたのでキウイの今年最後の収穫にとりかかった。

 残しておいた晩成種のヘイワードを50個。

 

(ハーフでこの位打ったわけね)

 

 酷暑の夏を終え、短い秋も終わって、八ヶ岳南麓はもうそこいらじゅう冬である。