ネタバレ感想 ベイビーわるきゅーれ | 玉と蝋石の雑種

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映画ゲーム海外ドラマ周りの話を備忘録的に書いています。

ベイビーわるきゅーれ


製作年 2021年
製作国 日本
配給 渋谷プロダクション
上映時間 95分
映倫区分 PG12

キャスト
高石あかり
伊澤彩織
三元雅芸
秋谷百音
うえきやサトシ
福島雪菜
本宮泰風
水石亜飛夢
辻凪子
飛永翼
大水洋介
仁科貴

スタッフ
監督 阪元裕吾
脚本 阪元裕吾
アクション監督 園村健介
エグゼクティブプロデューサー 鈴木祐介
プロデューサー 角田陸 後藤剛
音楽プロデューサー 松原憲
撮影 伊集守忠
照明 伊集守忠
録音 五十嵐猛吏
美術 岩崎未来
装飾 岩崎未来
スタイリスト 入山浩章
ヘアメイク 赤井瑞希
CG 若松みゆき
エフェクト 若松みゆき
音響効果 吉田篤史
編集 阪元裕吾
音楽 SUPA LOVE
演出補 工藤渉
制作 吉田浩太


あらすじ 


高校卒業を目前に控えた女子高生殺し屋2人組のちさととまひろ。組織に委託された人殺し以外、何もしてこなかった彼女たちは、高校を卒業したらオモテの顔として社会人をしなければならない現実を前に、途方に暮れていた。2人は組織からルームシェアを命じられ、コミュ障のまひろは、バイトもそつなくこなすちさとに嫉妬し、2人の仲も徐々に険悪となっていった。殺し屋の仕事は相変わらず忙しく、ヤクザから恨みを買ったことから面倒なことに巻き込まれてしまい……。(映画.comより) 

近況報告 


せっかく奥さん不在の金曜〜土曜だったので、奥さんがいたら怒られるやりたいことその①「仕事帰りに外食して映画を観て帰る」をしたのに不注意でデカい地雷を踏んでしまったおかげで台無しになってしまいました。そのへんの話は↓を読んでほしいのですが



翌日、気を取り直してその②「土曜日に東京に遊びに行く」をやってまいりました。


舞台は池袋。まずはレコードショップに初めて行ってきました。カーペンターズとボストン。どっちも500円弱で買えたけどそれが高いのか安いのかはわからない。でも家に帰って聴いたらサイコーでしたわ。



そしてこっちが本命。池袋シネマ・ロサで「ベイビーわるきゅーれ」と「最強殺し屋伝説国岡」を観てまいりました。園子温の映画を観るまでは無難に近所で007とキャッシュトラックを観ようと考えてたんですけど、今思えばなんとなくベテランの邦画で下手打ったので調子のいい若手の邦画で取り返したい気持ちがあったんでしょう、気づいたら予定を変更してました。


当日チケット買うまで舞台挨拶あるの知らなかったので図らずも舞台挨拶デビューをぶちかましてしまいました。あとこの流れで映画で拍手デビューもかましましたよ。超気持ちよかった。


今後の作品の方向性を挙手で聞かれるっていうクソ責任重いアンケートにも答えてきました。映画を観た直後にその映画を作った監督の話が聞けるっていうのは思ってた以上に感激しました。



感想 


100点


本当に、最高だった(しみじみ)

殺し屋がフツーの暮らしを体験するって話は「ファブル」とかでも描かれてるけど今作は社会勉強的にバイトもやってるけどバリバリ現役の殺し屋系女子二人組が完全に日々の生活の中で「殺し」を淡々とこなしているので


「洗濯機からめっちゃでかい音鳴って超ビビって確認したら中にピストルのマガジンと弾丸入ってた」とか「遅刻ギリギリで家出るときチャリの鍵と拳銃忘れる」とか確かにめっちゃ生活あるあるだけど一部決定的に俺の生活には絶対ないっていうバランスがサイコーでした。


あんま関係ないけど伊集院光のラジオであった絶対ない状況でのあるあるがテーマの「ナイナイアルアルコーナー」を思い出した。


あとは家でダラダラしてる時の「Netflixの勝手にエンディング飛ばして次に行くやつウザい」とか「やってるオンラインゲームが何かと炎上する」とかについてずっとブツクサ文句言ってる感じ、大学時代の部室の感じを思い出してめっちゃニヤニヤしちゃいました。


あの二人の部屋の本棚に俺の大好きな「嘘喰い」らしきものがあってなんかめちゃくちゃ友達になれそうだった。「デストロ246」もあったなんて噂もTwitterで観るのでもう本格的に二人と漫画の話がしたい!舞台挨拶で監督がめちゃくちゃ僕ら世代の漫画例えをしてて漫画好きなんだろうなとお見受けしたので「嘘喰い」を置いたのにもきっと理由があるはず!知りたい....!どこかで喋って...!


それと殺し屋社会には死体処理業者がいるぞっていう話。殺し屋映画のジョン・ウィックにも全く同じ立場の業者がいたのでそんな感じかなと思ってたけど全然違かった笑 あっちは黙って仕事する完璧なプロって感じだっけど今作の業者、田坂さんは「いつも言ってることですけど、頭じゃなくて心臓撃ってもらうとすごいありがたいです!」みたいな中身は全く違うけど俺も会社の経費精算の時同じノリで怒られたことある!って共感できるやりとりでホントに腹抱えて笑いました。怒り慣れてない人が頑張って怒ってる演技がサイコーでしたよ。


ここまですげー楽しい話を書いているので殺し屋ほんわかムービーっぽく伝わってると思うんですけど実はまひろの葛藤を通じて「社会に馴染めない/馴染みたい気持ちがない人を無理やり社会に馴染ませる必要があるか」っていう結構僕的には心にくるテーマもあっていいんだわ。一人で生きていける技能を身につけられれば社会に馴染む必要はないと思うよ、僕はできてないけど。


そして格闘アクションが凄すぎる。まひろ役本業スタントウーマンの伊澤彩織さんと三元雅芸さんのラストバトルが速すぎて目で追えなかった、ここは僕が今世界最先端だと思ってるジョン・ウィックシリーズでおなじちのアクションスタントチーム「87eleven」仕事と比べても全く遜色ないと感じるアクションで日本のアクションは本当にすごいなと思いましたよ。次のGIジョーが谷垣健治さんがスタントコーディネーターで伊澤さんスタントウーマンとして出るとの事ですのでぜってー観る!と思ったのでした。


あとは日本統一の本宮泰風が出てて嬉しいとか、ちさとのムーブがなにかと可愛いとか、何気なくダミー人形にまひろが食らわせる肘打ちがガチすぎて怖いとかめちゃくちゃ好きなところがある映画でございました。サイコー!


世界一の漫画、嘘喰い。読んでほしい

 



 世界一の漫画②。殺し屋JK達が実銃振り回す話なので今作が好きな方は絶対好きなはず。読んでほしい、っていうか坂元監督に映画化してほしい。