この記事は振り返りです。

 

 

再寛解導入療法①の最後で復学の話が出てきた時に、もう少し踏み込んだ話をした方がいいのか悩みました。

 

 

というのも、

 

一時退院で家でテレビを見ていると、夕方のニュース番組の特集が、

癌の方を取材したものでした。

 

 

立ち止まって真剣に見ている
 
「オレ癌になったらどうしよう、手術とかするんかな。怖いな」
 
と何気なく言いました。
 
これまでは、こういう番組みてもどこか他人事だった気がする。
病気になって、こんな風に立ち止まって考えるようになったのかなと思います。
 
 
そうか、血液のがんって聞いた事ないね。
小児がんって話も避けてきた。
 
 
 
これは伝えた方がいいのか?
 
長男は自分の病名は知っていたけどネットで調べるタイプでもなかったです。
 
なので、今までは、そこまで伝える必要はないかなと思ってました。
 
 
 
でも復学することになれば、色んな人との関わりが出てくる。
 
髪は抜けていたので復学になると帽子を被って、登校することになると思いました。
 
 
ニット帽=がん
そんな認識になるかもしれない。
 
 
悪げなく「○○って癌なん~?」って言われる事もあるかも?とか色々考えました。
(実際は帽子のことは、みんな大人で理解してくれていたようで、嫌な思いすることはなかったです)
 
 
職場も最低限の人にしか話してないけど、田舎なので地元の人達とも繋がりがある。
 
どこで漏れるかわからない。
 
人の口に戸は立てられない。
 
 
 
 
 
 
他人から、ふわふわっとした情報が入ったとしても、流されないように。
土台は固めときたい。
 
悩みました。
 
 
 
でも血液のがんと聞いて、長男がどう感じるか、
怖かった。
 
 
まだこの時は中学1年
私たちの自己満足なのでは?
 
 
 
 
そんな風に悩んでいた時、長男が入院した時から信頼する主治医の先生がいなくなるという話を聞いていました。
 
話すなら、主治医と一緒に伝えたい。
 
そして、絶対にこの先生にお願いしたいと思ってました。
 
今しかないという焦りも私たちの中でありました。
 
 
 
夫婦で話し、きちんと本人に病気の知識は伝えようとの結論になりました。
 
 
早速、主治医に相談しました。
 
 
主治医:中学生になれば、色々な情報が入ってくるのと、今はネットなどですぐ検索出来ること、でもその中には真実ではない情報もたくさん含まれている。
間違った情報に振り回されることもある。
だからきちんとした説明を受け、更に病気に向き合った方がいいと僕も思います。
お母さんたちが希望するなら、お手伝いします。
 
○○くんは、半年前に治療の説明をして、治療を始めたときから、様々なことを乗り越えてきた。
あの頃とまた状況は違うので、今の○○くんなら大丈夫だと思います。
と賛成してくれました。
 
 
この先生がいてくれてよかった。
 
 
カンファレンスの時は普段なら、その日の受け持ちさんが入ってくれるのですが、
この話をしてもらう時には、無理を言ってプライマリーさんに入ってもらうことにしました。
 
長男のことをわかってくれているプライマリーさんなら、その後のメンタル面もサポートして下さると思ったので。
 
 
日程を組んでいただき、
いつもの主治医2名、プライマリーさん、私、長男
 
 
長男の病気は「血液のがん」であること。
だからすごく大変な治療だったこと、ここまで乗り越えてきたこと。等…
 
私は横に座ってドキドキするだけで。
 
でも、さすがは先生。
全然暗い雰囲気にはならず、
中学生の長男でも分かりやすいように、様子を見ながらゆっくりと話してくれました。
 
長男も黙って、真剣に聞いていました。
でも手元は常にモジモジして、なんとなく落ち着かない様子に見えました。
 
先生は、復学の時周囲にどこまで話すかも、長男と一緒に考えてくれました。
詳しくはまた書きますが、
「この病気は○○君が思っている以上に、インパクトのある病気なのは事実です。~省略~
友達に話すことは賛成だけど、もしそうするなら両親や周りの大人とよく相談すること。
みんな真剣に聞いてくれるから大丈夫」
など。
 
その日は、長男を置いて帰るのが心配で、泊まりましたが、
話を聞いたあとの長男は、すごく落ち込む様子はなかったです。
 
どう感じたのかは、口にしないので気持ちは聞いてないです。
 
 
今は中学生だから、周りの大人のサポートがあるけど、あと少しで高校生。
高校生になると親の目の行き届かないことも出てくると思うけど、決して惑わされずブレないようにしてほしい。