先日、富士スピードウェイにて販売店対抗のプリウスカップ全国大会が開催されました。
普通のレースのようにスピードを競うものではなく、これは燃費を競う大会です。大会の模様は、千葉トヨペットFacebookページで紹介されていますので、是非ごらんください。

さて、よくお客様アンケートでも「カタログ燃費値と実際の燃費がかけ離れている」とのご意見を頂戴します。ただ、このカタログ燃費値というのは、ある一定の基準(JC08モード)で測定した時の燃費です。お客様にご理解いただきたいのは、「果物に表示されている糖度と、実際に自分が計った時の糖度が違う」ということではないんです。

自動車は運転する人、その運転している時の環境によって大きく変動します。

エアコンをつけている、トランクに荷物を積んでいる、乗客がいる、その時の環境によっても変わります。
そして大切なことは運転する人の技能によっても変わるということなんです。
ですから、40km/Lとカタログに表示されていても、実際には15kmしか走らないことだってあります。

プリウスカップとは、勝つためにどうやったら燃費が伸びるのかを研究していきます。そしてその研究と戦略に基づいて練習を繰り返します。ただ勝つためとはいうものの、勝つことが目的ではありません。そこで養ったノウハウをお客様に伝えて、ハイブリッドの楽しさを実感してもらうことが目的です。

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ハイブリッドには、ハイブリッド特有の運転の仕方は確かにあります。とはいうものの、基本は

「急加速しない」
「急ブレーキしない」
「急ハンドルを切らない」

という三原則はガソリン車と変わりません。

燃費をあげるための運転は、周りに迷惑をかけるようなノロノロ運転とは違います。サーキットを走ったことのない方が走れば、実際には少し恐怖感を感じるくらいのスピードで曲がったりもします。それでも、今回の大会では40km/L、50km/Lを叩き出すチームがたくさんいます。

我々が行っているエコドライブアドバイスをやっていただければわかると思いますが、急加速、急ブレーキ、急ハンドルというのは、一般の方が想像する「急」とはかなり違います。普段の走行でもいたるところで「急」をやっています。特にアクセルとハンドリングで起こっています。

車を安定した状態で走らすということは、燃費にいいだけではなく、乗っている人も酔わない、車にも負担をかけない、そもそも安全な運転です。
しかしこのことを教えてくれる場所はほぼありません。
だからこそ我々自動車を販売している者がお客様に伝えていかなくてはいけないのではないでしょうか。
カタログ燃費値を目標値と捉えて、運転そのものを楽しんでもらったっていいじゃないですか。

国の検査基準を見直して、より平均的な実走行状態の燃費を表示させるようにすることは可能だと思います。ただそれって私は少し寂しい気がします。
どんなに拘って作った食材でも火の入れ方を間違えれば、美味しくない料理が出来上がります。
車の性能を引き出してあげるのは、他でもないドライバーです。

当社もプリウスカップで得たノウハウを全社に展開していきます。


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