2015年春闘で、賃金を一律で引き上げるベースアップ(ベア)に関して、電機大手各社の回答が前年を上回る公算が大きくなった。前年は4000円の要求に対して各社の回答は2000円で足並みをそろえた。今年の要求は6000円で、デフレ脱却に向けた経済の好循環実現には前年を超える水準のベアが必要だとの見通しが背景にある。  労組関係者は27日、「労使交渉はまだ入り口で、(ベアの)水準の話までは行っていない」と強調した。ただ経営側は、経済の好循環実現について「貢献したいという気持ちはある」(電機大手幹部)としており、前年を下回る水準で決着するのは難しいとの認識を示す。6000円の要求に対し、3000円を軸にした攻防になるとの見方も浮上している。  電機連合傘下の各労組は今月19日までに経営側に要求書を提出し、労使交渉が実質的に始まった。3月18日の集中回答日に向けて今後、交渉は本格化していく。  労働側は、物価上昇局面で社員や家族の生活を維持するには、一時金(ボーナス)では対応できないと主張。前年を上回る水準のベアが必要だとして、実施を強く求めていく方針。高水準の賃上げを求める安倍晋三政権の意向が強いことも、ベアへの決断を後押ししそうだ。  もっとも、経営側には「ベアは将来にわたって(企業の)負担が増える」という慎重論が依然として根強い。各社の業績は回復基調にあるが、海外勢との競争は厳しく、経営環境の変化もめまぐるしいからだ。  固定費の増大を抑えようとする経営側と、2年連続のベア実施を求める労働側の交渉が、前年以上に激しくなるのは必至。ベア実現までには、曲折も予想される
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