2026年、キャンプ地・宮崎に流れる空気は、かつての希望に満ちた熱気ではなく、どこか冷ややかな「お通夜」のそれに近い。
阿部慎之助監督が掲げる「勝つために育成を放棄する」という公言は、今や現実となり、チームのアイデンティティを根底から破壊しようとしている。
今、ジャイアンツの背後で起きている「不可解な異変」の正体を暴く。
1. 「育成の否定」が招く、選手の精神的崩壊
「育ててたら最下位になる」――ラジオでのこの放言は、阿部監督の本音だろう。
桑田真澄二軍監督の退任は、単なる人事ではない。個性を尊重する「桑田流」の一掃であり、阿部監督による「絶対服従の根性論」への回帰である。
時代に逆行する過酷な走り込みや、メディアを通じた執拗な個人批判に、エース・戸郷翔征ですら疲弊の色を隠せない。
ミスをすれば晒し者にされ、功労者ですら誕生日にスタメンから外され試合にも出さない。
これでは選手が委縮、モチベーションの低下で潰れていくのは時間の問題だ。
2. 「迷走」を象徴する、ズレまくった補強ポイント
フロントと陣営の補強戦略も、首を傾げざるを得ないものばかりだ。
なぜ「茂木栄五郎」を獲らなかったのか?
昨オフ、内野のスーパーサブ、あるいは貴重な左の代打として喉から手が出るほど欲しかったはずの茂木選手。
しかし、陣営は静観を決め込んだ。その一方で、内野手のサブ不足にありながら、場当たり的なトレードを繰り返す矛盾。
秋広優人を捨て、リチャードを拾った「愚策」
最大の謎は、松井秀喜の「55」を継承した至宝・秋広優人をトレードで放出し、リチャードを獲得したことだ。未完の大器をじっくり育てる我慢もできず、他球団で伸び悩んでいた素材に飛びつく。これのどこが「勝つための編成」なのか。
若手の芽を摘む「松本剛」獲得の怪
今オフのFA補強も理解不能だ。浅野翔吾、佐々木俊輔といった若手外野手がようやく台頭し始めたこのタイミングで、なぜ松本剛を獲得するのか。外野に「渋滞」を作り、若手の出場機会を奪う。これでは若手のモチベーションは地に落ちるだろう。
3. 「使い潰し」前提の投手補強?則本昂大獲得の闇
楽天から電撃移籍した則本昂大。確かにネームバリューはあるが、35歳という年齢とこれまでの勤続疲労を考えれば、リスクは計り知れない。
阿部監督の「完投指令」や「連投辞さず」の姿勢を見る限り、則本を「優勝のための生贄」として使い潰す算段ではないか。
新戦力の補強が投手主体なのも、現有戦力を信じられず、ただ「投げ駒」を揃えたいという短絡的な思考の現れに見えてならない。
4. 逃げ出した選手たち、冷遇されるベテラン
重信慎之介の若すぎる引退、船越の電撃引退、そしてオコエ瑠偉のメキシコ亡命。
これらは、阿部体制の「恐怖政治」に嫌気がさした選手たちの無言の抵抗ではないか。
阿部陣営は「プロは結果」と嘯くが、その実態は、自分たちの色に染まらない者を排除する「独裁」に他ならない。
ファンは「勝利」の先の「希望」が見たい
ジャイアンツはいつから、選手が怯え、ファンが溜め息をつくチームになったのか。
目先の1勝のために伝統を売り渡し、若手の未来を食い潰す。もし2026年もV逸となれば、阿部監督に残された道は一つしかない。
「勝つためにやる」と言い切ったその言葉の責任を、彼はどう取るつもりなのか。今、巨人は取り返しのつかない分岐点に立たされている。
