
可能性へ飛び込め!
*解説というか只の語り
フェイト=アル・テーゼはある意味、
強制参加なオンラインゲームのような世界だったんです。
一定周期でループを続ける世界でして、
とある街一つを飲み込んだ場所でもありました。
その中でローディとキズナだけは、世界が偽物だと気付いてました。
で、ローディとキズナなんですが、
現実世界での二人は、部隊は違えど同じ【花狩隊】に所属しています。(互いのことは知らない
現実世界での脅威【毒蒼花】と【花龍】に対抗する組織です。
その花狩隊では、人並み外れた力を得るため【毒蒼花】のウィルスを
自我を飲み込まれない程度に取り込んでいます。所謂ドーピング。
そのウィルスが、フェイト=アル・テーゼを支配するシステムに対抗する
唯一の切り札でもあったわけで。
只、上の絵で哂っているローディは、本当に偶然巻き込まれただけの被害者で、
一度のみならず二度も世界を抜け出す事を諦めていたりしてました。
だから哂ってる。どうにもならないと思ってるから。
しかしキズナは違います。キズナは意図的にフェイト=アル・テーゼに
潜り込んで、最初から世界を壊す気でいました。
けれど失敗ばかりで、ループに巻き込まれて焦っている。
だから哂えない。哂えないぐらい、追い込まれています。
因みにシエル、エヴィン、エヌゼットは何も知りません。
元々飲み込まれた街の住人でしたし、根本から生きることすら
諦めていた人達でもあったから、偽物だろうとなんだろうと、関係なかったのかもしれません。
そんなとあるループ軸、ローディはその軸のみで異常事態に連続で遭遇します。
外側から見守っていた花狩隊のメンバーは、とうとう痺れを切らして外部干渉してきたのが原因です。
現実世界のことを忘れかけていたローディは、それでようやく自我を取り戻します。
それからは今まで取らなかった無謀な行動にも、ちょくちょく出るようになります。
何せ彼は、花狩隊で噂になっていた「
花狩隊 大型花龍討伐班の特攻隊長」だったのですから。
それらの行動を見て、キズナはローディが自身と同じ花狩の者だと気付き、
まさかと思いつつもローディに自分は花狩隊だと話します。
その会話のお陰で、ローディはこの世界を脱出しようと改めて決意したのですが、
キズナは違っていました。今更仲間が見つかっても、もうだめだと。
それほどに、キズナは精神的に追い込まれていました。
そのループ内で、奇跡的に外側へ脱出できるチャンスが見つかりました。
でもそのチャンスを掴めば、シエルやエヴィン、エヌゼットたちの長い旅も、半永久的に幕を閉じます。
それどころか、今までの日常もなにもかもが、消えてしまうのです。
……キズナは、最後の最後で諦めてしまいました。
キズナは今の仲間が好きだったから、離れたくないという感情もあったので、
その選択も仕方がなかったのです。きっと。
ローディだけは、全てを棄ててそのチャンスを掴み、外側の世界へ飛び出しました。
ローディだって今の仲間や日常は棄てたくなかった。
けども、そのチャンスは全てを掛ける価値がある事に気づいていたんです。
外側の世界から、この世界を壊すことだって可能になる。そんなチャンスでもあったのです。
そうして、絵の最後は赤い空を背景に、彼独りが立つ事になりました。
花狩隊に仲間はいますが、フェイト=アル・テーゼの中のことを直接知るのは、
ローディ。彼だけでした。
彼だけが、フェイト=アル・テーゼに留まっている仲間を助けようとします。
彼自身、相当悩んではいますが、また諦めたくないと思っているようです。
物語の最後は、どうなるのやら。
花狩隊の宿命に殉死するか、仲間を助けてハッピーエンドか、
それとも、目的を達成できぬままに花龍に喰われるか。
それはまだ分かりません。