「なぁリーチェ」
「ん?」
「……これ、やばくね?」
危機を感じ取ったリオンの目線の先には、檻に入れられた子供たち。
異様にしか見えないその光景に、二人は硬直していた。
六旅目 2 それぞれの場所で
「…………もうやだ、帰りたいッス」
最初に音を上げたのはティダであった。
気味の悪い空間、所謂研究室。
一応情報屋なティダが開いた裏ルートを辿って、地図支援の無い場所まで潜り込んでしまった。
炬燵は注意深く辺りを見渡し、龍牙はエリザベスと何か話し合っている。
太陽は深くため息をつき、感覚やべーっす。と呟いた。
「もうちょいで黒翼の研究室ッスよ」
「あ、あぁそうか。……ん?黒翼?」
「ブラックウィングって長いから略名」
薬品臭い道をどんどん進んでいく。
あぁ、嫌な予感と不安ばかりが募り続ける。
そんな彼らを、何故か発見してしまったとある青年が一人。
**
前略、私だ。 トリガーだ。
現在位置ブラックウィングの研究所、の最深部付近。
今は物陰に隠れて色々やり過ごしている。
何をだって? 彼らだよ。
かなり近くに、三人の気配。
敵ではないのだが……、まぁ説明が面倒なので以下略す。
しかもその内の一人は知り合いだ。
さてどうしてくれようかな、この状況。
**
「…………っ」
パリンッ、ガラスコップを落としてしまった音が廃屋に響く。
「イクス、大丈夫か?」
水雷は心配そうに言う。
「だ、大丈夫……少し左目が痛いだけだから」
奈零紗の調子はだんだん良くなってきている、バイタルも安定しているから、一安心だ。
だが、なんだ、この左目の奥から来る痛み。
削られるような、そんな感じだ。
「あの能力、酷使するんじゃないぞ」
「は? あ、あの紅い魔力か?」
「違う違う……って気付いてないのか、そうなのか」
「……?」
その時は、彼の言葉の意味を理解できていなかった。その時は。
**
「おいおーい、もう帰ろうぜー?」
「ダメよ、もっと調べないと」
飛連は奥へと進み行く、俺シグナスかはそれを止めようとするが、声は届かない。
彼女は進む。進んでしまう。
禁忌の園の中心部へ。
**
「トリガー、聞こえるかトリガー」
ノイズ音しか聞こえない。あぁ、電波状況悪すぎ。
英雄と呼ばれていた青年は、過去の軍隊長に音を飛ばしていた。
**
「人がやけに多いな」
銀髪の悪夢は、全てを見通しながらささやいた。
逆行 一方通行 停止 急行
(道を踏み外さぬよう、お気をつけて)
(堕ちてしまったら、終わりだよ)
*あとがき
久しぶりすぎてつかめないっ!!やばい!!これはやばい!!
キャラが多くて大変、だが楽しい。次はどうしようかねぇ