土底の刻 動き出す歯車。
場所は変わり、此処はリーフロード。
そこに佇むは二人の少女と一匹の竜。
それは奈零沙とキラール。
二人は次の目的地を決めているところだった。
「次は何処に行こうかな、アリアントは肌焼けちゃうし……、かといってルブリディアムもなぁ~。」
「うーん……、久しぶりにスリーピーウッド!って行きたいけど……あそこもねぇ」
ハァ……と二人はため息を付いた。
「あ!!キラール!奈零紗!」
そんなところに現れたのは、リヴセシル。
だがなにやら焦っているように見える。
「リヴ?一体どうしたの?なんか焦ってるみたいだけど……。」
「そ、それが……。」
状況を説明しようとしたとき、爆発音がリーフロードに鳴り響いた。
其処に見えるのは……レジスタンス。
「え、何でレジスタンスが此処に?」
「くそっ、アイツレジスタンスまで闇に……。」
瞳の色で分かった、レジスタンスも闇に堕ちてしまっている。
「こんな忙しい時に……どれだけ邪魔すれば済むんだよ。」
「一体どうして……あの人たちはブラックウィングとは激しい敵対関係だったのに……。」
「な、なんか襲ってくるよ!逃げようキラール、リヴ!」
三人はすぐにスリーピーウッドに駆け込んだ、暫く様子を見たが追ってくる気配はない。
だが、そう安息は続かなかった。
突然現れた黒い影、それは僕のよく知っている人物だった。
「イクシオン!?」
だが返事はない、まるで忘我。
深く被った三度笠の隙間から見えるのは紅い右目、よく見ると右頬に小さな紋章のようなものも見える。
狂気の呪いが深刻化してきている、はやく何とかしないと……。
「あの人、研究所で会った。」
「でも様子がおかしいよ、構えたほうがいいみたい。」
そうしているとイクシオンは突然斬りかかって来た。
リヴは何とかそれを剣で受け止める。
でも、それで分かった。イクシオンは普通銃から使用する癖がある。
突然斬りかかって来るなんて、普通じゃありえない。
……完全に堕ちたな。
「ソウルブレイド!」
リヴは何とかスキルを発動し、バックステップで後ろへ下がる。
そこに奈零紗とミルの魔法攻撃とキラールの近接攻撃がイクシオンを襲う。
だが魔法は銃弾で相殺され、キラールの攻撃は鉾で防がれた。
そして反撃。
「きゃっ!」
「うわぁっ!」
奈零紗とキラールは、何とか致命傷は避けたものの後ろに吹っ飛ばされた。
強い……、前よりも格段に強くなっている。
狂気の力もあるのか、強い。レベルが違いすぎる。
「っく!」
なんとしてもこの場だけは凌ぎ切らなければ、まあ僕の身体にはある呪いが掛かってるから
何しても死なないんだけど……、奈零紗とキラールを守らなければ。
なにやら上から気配がする、まさか援軍!?
「邪魔だあああ!!」
上から降ってきたのは見覚えのある者……炬燵だった。
といっても相手は此方を知らないだろう、僕が知っているのは平行世界の炬燵だから。
「っ!!」
突然の襲撃にイクシオンは少し戸惑いを見せた。
炬燵らしき彼女は短剣を抜き払い、イクシオンに襲い掛かる。
それに何とか応戦しているようだが、なぜか反撃の速度が遅い。
まさか……。
「やっと見つけたぜ!ブラックウィング!!」
「…………っ。」
攻撃を与えるとき見せる苦痛の顔、やっぱり……
あの世界の影響が出てる……!?
そう思った瞬間、イクシオンは危険だと思ったのか、帰還の書でその場から脱出した。
「なんとか……なったみたいだね。」
「くそ、逃げられたか。」
彼女は悔しそうな表情を見せた、よく分からないが何かしら関係があるのだろう。
「あの、危ないところを助けてもらってありがとうございました。彼方は一体?」
奈零紗はペコリと頭を下げた。
「俺は炬燵だ、ちょっとあいつらに用があってな。」
「でも、炬燵さんが乱入してくれてよかったですよ、あのままじゃやられてました。」
会話にキラールも混ざり、トークを繰り広げている。
さすがに女子の中に混ざるのも不味いので、僕は暫く終わるまで待っていることにしたのだった。
行方不明のジョーカーは今何処に?
(さあ、)
(次のゲームを始めよう)