フユキ「小田切さんて、いつも何描いてるの?」

美樹「今は特別『これ』っていうものはないから、自分の手とかみんなの手をスケッチしたりだけど、ナツメくん達のろくでもない会話をイラストにしたりはしてるよ」

ナツメ「なにそれ!?見たい!」

美樹「それは千円札の肖像画になったナツメくん」

ナツメ「どのみち千円か。こっちの富豪っぽいのは…」

美樹「有栖川家当主、有栖川冬樹氏だね」

フユキ「どうだ?明るくなつたらう」

ナツメ「これは…」

美樹「『連作・バットおじさん』。1枚目はバットおじさんを手ごめにしようとするナツメくんで、2枚目が台風の日に川に流されるナツメくんと、それを助けるバットおじさん」

ナツメ「バットおじさんって…誰?」

フユキ「あの時話聞いてなかったんだね」

アキオ「心ここにあらずな感じだったもんな…あ、これは…」

美樹「『映画館の死神』アキオくん」

アキオ「これいいな。かっこいい。これコピーさせてもらっていい?」

美樹「いいよ」

アキオ「やった!ありがとう!」

フユキ「これは…?」

美樹「フユキくんのような男子高校生のナツメくんがバールのようなものを使ってセダンで逃走してるさまだね」

ナツメ「このモジャモジャはなんだ…?」

美樹「…植物性ナフサと植物性タングステン…だと思う…古いのは結構忘れちゃってるの多いね。メモっとかないと…」

ナツメ「お掃除ロボとか味噌売ってる喫茶店とか…こうして見ると、まだ数ヶ月の活動なのに色々あったな」

フユキ「小田切さんのイラストが俺らの活動日誌みたいなものだね」

ナツメ「そうなんだけど…バットおじさんと俺の関係性だけ訂正させてもらっていい?」

美樹「もっと誘い受けみたいな感じが良かった…?」

ナツメ「そういう事じゃない…」