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後半が始まってしばらくするとポツリポツリと雨粒が落ちて来ました。エンドが代わって、白とブルーのユニがこちらに向ってなだれ込むように攻め入って来ます。リケルメ選手もプレーも正面から見えます(と言っても激しくポジションを変えるから直ぐに見失ってしまいます)。雨粒なんか気にしてられないって感じでゲームに見入っていました。が、雨は次第に粒を大きくし勢いを増し、薄墨色の都会の空を裂くよう稲妻が走り雷鳴が轟くようになりました。その数も増え、今や雷雨はスタンドを洗い流しています。

「大丈夫?帰る?」の問いかけに「大丈夫、まだ観たい」と言っていた2人も、さすがにこの雨には堪らずにやっと「帰る」と言い出しました。後半20分過ぎです(アルゼンチンのゴールは席を立った後でした)。スタンド下にはすでに大勢の人が雨を避けながら設置されたモニターの中継を食い入るように見つめていました。しばらく様子を観ようかなとも思いましたが、新幹線の時間も気になるので意を決して帰る事にしました。☆哉くんとYUYA君は、ゲームに未練はあったろうけど、雷雨と言うアクシデントとこれからの展開にすこしワクワクしてるようで「どうやって帰るの?」「電車に乗るの?」と状況の急展開を楽しんでいるようです。来る時に「新幹線に乗り遅れると帰れなくなっちゃうから試合が終わったら直ぐに駅まで急ぐよ」って言っておいたのも効いているようです。

千駄ヶ谷まで歩くつもりで競技場をでましたが滝のような雨は遮るものが無くなるとあっという間に全身を濡れ鼠にしてしまいそうです。競技場出口に隣接している地下鉄大江戸線の入り口に飛び込みました。「これで雨は大丈夫」と言ったものの、無事に新幹線ホームにたどり着けるか…。品川から新幹線に乗るのが最短ルートだったので、大江戸線でまず代々木に出て山手線で品川を目指します。地下深い大江戸線のエスカレーターを首をぐるっと回すようにして☆哉君が眺めています、YUYA君は落ち着いてるな。降りた分だけ今度は上がって地上に出ます。代々木駅からJRホームに出て、ちょうど停車していた山手線に乗り込みます。「あれっ、でも何か変」ドアも閉まらずに、電車が発車しようと言う気配がありません。場内アナウンスが「山手線は現在、落雷の影響で運転を見合わせています。ご迷惑をおかけしますが…」

大丈夫か、帰れるか?他の路線は動いているか…動いているのは中央線。山手線で品川に出ることは出来ません、刻々と時間は過ぎて行きます。総武線下りでお茶の水、乗り換えて中央線で東京。次々に雷雨の影響で運転休止の続報がアナウンスされます。ゆっくりしていたら身動きがつかなくなってしまいます。急がば廻れ、総武線上りで隣の新宿に出て中央線上りに乗り換えて東京駅を目指す事に決めました。

果たして中央線動いているか…、大丈夫でした。車内の液晶モニターに映す広告を見ていた☆哉くんが、「「コーチ、つぎ東京」って席を立ちかけます。まだひとつも止まっていなかった思ったので「四谷のはずだよ」と言いながら、電車の滑り込んだホームを確認、四谷でした。四谷を出ると直ぐにまた☆哉君が不安げに「つぎ、東京?」と腰を浮かせかけます。「えーっとね、お茶の水、それから神田、東京。東京は終点だから☆哉くん、大丈夫だよ」「だってあそこに東京ってでてるもん」。液晶モニターには行き先を表示する「東京」が輝いていて心配になっていたようです。

雨で運転を止めている山手線や京浜東北線の影響もあって東京駅の地下通路は人で溢れていました。新幹線乗り場は中央線から一番離れた所にあります、雑踏をかき分けて進む☆哉くんに「フェイントやドリブルのいい練習だね」と言ったら、早速を腰を落として右に左にステップを踏み出しましたって。バルサユニが人ごみを縫って行きました。YUYA君は落ち着いたもので、隔てられた反対側の通路には人が少ないのを見つけると、そちら側に移って悠々と歩いていました。そんなところにも2人のプレーススタイルの違いが現れるのですね。

間に合って無事乗り込んだ新幹線では安堵して眠ってしまうのかと思ったら、取り出した漫画を一心不乱に読む2人でした(キャプ翼でなくて銀魂でした)。