試験後一週間は、疲労と頭痛で殆ど横になっていた。
三日間の緊張と疲労は想像以上だった。
疲労が回復した後、監査法人で説明会があり、あまり参加する気はなかったのだが、来年にも役立つと思い、三大の監査法人は各一回ぐらいは参加した。
私は既に不合格を見込んでいたため、その後はすぐに別の行動に移すことにした。
10月からの仕事を見つけるため、9月は新しいバイトを探した。
会計事務所を探したのだが、未経験は面接すら受けさせて貰えず苦戦した。
だが、なんとか面接を通過できた事務所が一つあり、縁があってそこで働くことになった。
監査法人の説明会、バイトや旅行をしてるうちにあっという間に合格発表を迎えた。
合格発表はネットでは9時半からわかるが、自分では不合格だと分かりきっていたのに、30分経っても開くことが出来なかった。
財務会計や企業法は悪くなかったし、もしかしたら合格してるかも。
淡い期待を抱いてしまい、かなり緊張してしまった。
しかし、結果は不合格。
結局、自分の番号は見つからなかった。
会計士試験を諦めようか。
ふと頭よぎった。
既に勉強開始から2年半近くになっており、精神的にもきつかった。
5月短答に落ちたときから1年頑張ってみたが、結局成果は出なかった。
来年だって受かる保証はない。
撤退なら今か?
しかし。
しかし。。
ここで諦めたら、本当に失敗ばかりの人生になってしまう。
だが、まだ二十代半ばだし、景気は回復してるし、就職するなら撤退は今がチャンスではないか?
撤退か継続か大変迷ったが、ある一つの通知が決断を後押しした。
論文の成績が返ってきたのだ。
総合得点比率は50。
財務会計は約53で、合格基準を超えている。
思ったより悪くなかった。
これなら次回はいけるのではないか。
成績表が私の背中を後押しし、継続を決意した。
受験勉強を再開する前に、私は戦略を考えることにした。