先日参加した世界リンパ浮腫デーのイベントで、同病の方々と話す時間があった

「主治医もリンパ浮腫の事をよく知らない」
「“手術したんだから仕方ないね”で済まされる」
「辛さを分かってもらえない」
「リンパ浮腫をみてもらえる外来が少ない」
「そもそもリンパ浮腫についての情報自体が少なくて困ってる…皆さんどうしてます?」

短い時間のグループワークのなかで、皆口々に出る悩みは共通のことばかり

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今回は情報や想いを共有するだけの充分な時間が取れなかったのが残念
このような機会がもっと増えますように

私も全く同じ経験をしているのでよく分かる

抗がん剤治療中、副作用で全身に浮腫が強く出た時に気付いた上肢浮腫の左右差

即、主治医に相談したが、外科医の主治医は
「手術でリンパ取ってるからね…ドセタキセルの副作用もあるので、仕方ないですね」

ケモ室看護師が連れてきてくれたWOCナースは、リンパ浮腫にはあまり詳しくないらしく
「抗がん剤治療中はマッサージはしない方が良いです、経過をみていきましょう」
と、ちょっとだけ腕をみて終了(計測なし)

それでも気になるので、次の診察の時に再び主治医に確認する

「リンパ浮腫が悪化したら、今は手術もできますし、その時考えましょう」

そんなやり取りに違和感と危機感をもった

結局、ネットで探した「リンパ浮腫外来」を標榜するクリニックに自己判断で駆け込んだ

これで一安心と思ったが、弾性スリーブ・グローブの試し履きもなく、医師が計測して決める

看護師がセルフケアを指導することもない
マッサージや必要なケアを教えて欲しいと質問したら、クリニック内で20年くらい昔のDVDを見せられた(映像もこれ絶対昭和でしょ…手技も今思えばひと昔前)
実技指導はナシ、スリーブの着脱方法のみ
こんなんでリンパ浮腫指導の診療報酬取ってたなんて、思い出すだけでも腹がたつ

弾性スリーブとグローブが重なる手首の圧迫か強いので、フォロー受診の際に医師に質問したら激昂された
スリーブも自分の腕に合っているか分からなくて看護師に確認したら
「めりっささんは腕が長いから」と言われた

あぁ、ここは時代遅れのリンパ浮腫外来なのだなと落胆した

リンパ浮腫治療ジプシーをしていた時に、がん患者会主催のリンパ浮腫セミナーがあることを偶然知った

そこでリンパ浮腫について分かりやすく解説していたのが、現在の主治医

専門知識のある看護師や理学療法士にケアの仕方を指導してもらえた
解説していた医師の病院に(予約は一杯だが、無理を言って)受診できるようにしてもらった

その時の気持ちは、
ようやくたどり着いた!

抗がん剤治療の主治医に事情を説明し、今回はきちんと紹介状を書いてもらって改めてリンパ浮腫外来の新・主治医を受診した

もちろんリンパ浮腫に限らないが、
本当に必要な正しい治療・ケアを受けられるようになることの難しさや、
周りの無理解(残念ながら医療者も含む)がどれだけ当事者を悩ませるかを実感したのが、私の場合乳がん治療よりリンパ浮腫治療のあれこれだった

著しくQOLを低下させ、患者を悩ませるリンパ浮腫についても、
もっともっと有効・有益な情報が広がりますように
そして、私も一患者として皆と協力して発信していくことが出来ますように




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